「甘い罠」 鏑木蓮 講談社 ★★ | 水底の本棚

水底の本棚

しがない書店員である僕が、
日々読んだ本の紹介や感想を徒然なるままに書いていきます。

書店のオシゴトの様子なんかも時々は。
本好きの方、ぜひのぞいてみてください。

料理研究家の水谷有明は、和食レストランチェーンのメニュー監修を依頼された。

その根幹に“糖質制限食”を据えようとするが、社長と意見が対立。有明は進退をかけ、師匠である和食界の重鎮と料理対決をすることに。

糖質制限vs.日本の主食。

有明は師匠に勝てるのか?

ダイエットにも効く、身に染みるミステリ!

 

 

甘い罠 (講談社文庫)

 

江戸川乱歩賞受賞作家の鏑木蓮。

 

そして、オビには「新ジャンルミステリー」の文字。

 

さて、糖質制限をめぐるミステリとはどんなものかと愉しみに読んだ。

 

 

が。

 

 

全然、ミステリじゃねえー!!!

 

 

ただ単に作者が糖質制限ダイエットを経験して、

 

「せっかく苦労してダイエットしたし、勉強していろいろ知識も得たので、これをお金に変えない手はない!」って思っただけだろ。

 

小説としての面白さは一切無し。

 

物語に起伏もなければ、オチもない。

 

どちらかと言えば、新書とか実用書みたいなもの。

 

ほら、よくあるでしょ、「糖質制限ダイエットはやめなさい」みたいなタイトルのやつ。

 

あれを読みやすくするために小説形式にしただけ。

 

小説だと思って読んだ人は可哀想。僕も含めて。

 

ましてミステリだと思って人はなおさら。