毎日変わる平台、意外な本に出会える棚、静かなたたずまい。
都心の大きな書店も、町の小さな書店も、本屋さんは魅力的な場所だ。
この環境を維持するために書店の人々は努力を惜しまないし、それゆえ書店には、語りたくなる奥深い話が山とある。
どこからともなく現れては薀蓄を語り倒す男、雲竹雄三の「うんちくシリーズ」第2弾は、本屋さんが舞台。
役に立つかどうかはともかく、書店がもっと楽しくなることは確実だ。
ウチのチェーンの帳合は、出版取次大手2社のひとつであるトー○ン。
ああ、もう伏字の意味全然ねえ。
(帳合の意味がわからない人はぜひ本書を読んでみよう!)
出版社の営業さんに「この本面白いですよ!」と勧められるのは日常茶飯事なのですが、
(それが自分のとこの本じゃないことが多いのはどういうことかと思うが)
トーハ○さんに「この本面白いですよ」と勧められたのはさすがに初めてですね。
中立であるべき取次がそんなことしていいのかとも思うのですが、あくまで「個人の感想」ということでよしとしましょうか。
そんなわけで読んでみました。
書店のうんちく……というよりは、どちらかと言えば「本と出版業界にまつわるエトセトラ」といったところでしょうか。
久世番子さんの「暴れん坊本屋さん」みたいな「書店あるある」を期待して読むと、ちょっとがっかりするかも。
漫画で描かれているので、読みやすいし、
でも、本が好きな人なら誰でもきっと面白い……というわけでもないかなあ。
書店員でもない限り、この知識って披露する機会、ほとんどないしな(苦笑)
いや、こんなうんちく語るヤツがいたら、むしろ嫌われそうだ……。
書店員ならおそらく持っていて損はない知識が満載であることは間違いありません。