忘れ形見 2 | フォーチュン☆ナビゲーター リブラの日記

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あの人を思い出すきっかけとなったのがコレ。

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あの人の忘れ形見。

古いヴィトンのショルダーバッグだ。


ご厚意で、幾つかの遺品を分けていただいた。

その中の一つが、このバッグだった。


私はこれまで、ヴィトンのバッグはおろか、

お財布もキーケースも持ったことがない。


やりたい放題だった若かりし頃ですら、

ヴィトンを欲しいと思ったことは一度もない。


つまり、これが初ヴィトンとなる。


ところが、私にはちょっと大きくて

不釣り合いだなと感じたこともあり、

使わないままでいた。


あの人が大切にしていたバッグを

持てるというのは嬉しいのだけれど。


本当は、在りし日のあの人を思い出す可能性が

常につきまとうというのを、怖がっていたのかもしれない。


そんなこんなで、人知れず

そっと保管していたこのバッグ。


今日、私の大切な友人が

これと同じバッグを持って現れた。


最初、全く気付かなかった。

私も同じバッグを持っているということに。


彼女はこのバッグがとってもよく似合っていて、

おしゃれな着こなしにしっくりと溶け込んでいた。


あまり私と体型の変わらない彼女なのに、

このバッグはまるで別物のように

輝いて見えたのだ。


そして、ようやく私は思い出した。


これ、私の持っているバッグと同じかも・・・


見てみて。

とっても素敵でしょう、オシャレでしょう。


バッグがそう言っているかのように。

いや、あの人がそう言っているかのように。


私は思わず、自分のバッグを

引っ張り出してきた。


やっぱり同じだよね?

なんで違うように見えるんだろう。


そこで、彼女(友達)が教えてくれた。


大きいように見えて、持ち方によっては

とってもオシャレになるということ。


長いと思っていた紐も、短くしてしまうと

子供の通学バッグのようになって

ダサくなるということ。


そっか。


私はこのサイズのバッグが

似合わないからと諦めていて、

どう使ったら良いかなんて考えもしなかった。


使おう、使いたいという意志は、

最初からどこにもなかったのだ。


私はどこか自分の領域の中に

あの人を閉じ込めたままにしていて。


冬になるとそこに戻っては悲しみ、

そしてまた封印してしまう。


そういうことを4年も繰り返して。


でも、それを止めることを自らに許さなかった。


なぜなら、お正月明けの1月というのは

過去の私が最も手痛い思いをした時期だったから。


その時の悲しみや苦しみから救ってくれたのは

あの人だったから。


今でも消えることのない痛みは、

私の中でとりあえずは耐えられるものとなっている。


痛みを完全に取り去る必要もないし、

それがあるから乗り越えられたものもある。


でも、時々チクンと傷がうずくことがある。


だから、私はこの時期にあの人のもとへと帰ることで

どっぷり悲劇のヒロインへと逆戻りして。


あの人の幻に励まされ癒され、そして救われたと思って

日々の生活にまた戻るのだ。


私はそのためだけに、

あの人をその場所に封印しておく必要性があった。


あの人を解放してはならない。

バッグを使ってはならない。


この時期を合図に。喪失感を鍵に。


ドアを開けば、私だけが見ることのできる。

あの人を身代わりとした、私の姿。


いつまで経っても成長できない自分を

ここに隠すために。


誰の目にも触れられないように。


あの人の思い出は、いつまで経っても

痛みを完全に癒そうとしない自分への言い訳。


あの人の幻は、いつまで経っても解放できない

私自身。


そうやって、私はあの頃の私も

見事なまでに隠しきってきた・・・


もう、これで止めよう。


友達の無邪気な笑顔を見ながら、

私は心から思った。


私も、このバッグを持って

街へと飛び出そう。


私はいつでも、あの人の姿を追ってきた。


あの人の持つ偉大な力は

とっても魅力的で。


私がなりたい人間像でもあった。


でも、過去のあの人を追うことは止めよう。


あの人が私に伝えてくれた、

未来の私を追おう。


あの人らしい一面を少しだけ分けてもらって。

でも、あの人の身代わりではない、

本物の私自身に。


私はようやく、あの人の幻から解放される。


それは、あの人がずっと代わってくれていた、

私自身の幻・・・




LIBRA 公式HPてんびん座


★゚・:,。゚・:,。☆ イベント情報 ☆゚・:,。゚・:,。★


虹 占い&癒しワールド in 木彫りの里 (南砺市アイスフェス)


黄色い花 日時 2月7日(土)8日(日) 10:00~17:00

        ※私は8日のみの出展です

黄色い花 場所 道の駅 いなみ木彫りの里 創遊館
黄色い花 メニュー 各1,000円(10分)

  内容の詳細は、LIBRA公式HP をご覧下さいませ。

黄色い花 ご予約・お問い合わせ先

  手紙 libraloversyk@yahoo.co.jp

 

  アイスフェスの詳細はこちら よりご確認ください。

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