『住めば都』は永久に来ず。 -15ページ目

『住めば都』は永久に来ず。

浅田 ゆみ、名城 蘭、結城 薫による、リレー小説『住めば都』は永久に来ず。を連載中…?

父の遺産のアパートの管理人になってしまった来島草太郎(華も恥らう高校2年生!)と変わった人ばかりのアパートの住民約6名とのハチャメチャどたばた系(仮)な管理人生活。

第8十刃:ザエルアポロ=グランツの研究室。

「クリスタ…やけに虚夜宮(ラス=ノーチェス)が騒がしいね…。」
「……はぁ。」


アンタが変な噂流すからだろうが!!

「そろそろ僕達結婚するべきだと思うんだよ。」
「『べき』って何?なんか義務化してるんだけど!!!」


確かにアタシはザエルアポロが好きだけど……

『結婚』までは踏み込め無いっていうか………。


…その前に。



「ザエルアポロ、どうしてグリムジョー様にあんな事したの!?…グリムジョー様、凄く落ち込んでたんだから…。」

そう切り出してみたらこのピンク頭と来たらさぁ。


「噂?…嗚呼、僕とデキてるって奴か。ノイトラの奴が面白いくらいに尾ヒレ付けてくれるから愉快に思ってたけど、限界かな?…道行く女性破面に『クリスタの純潔返せ!!』って言われるんだ。ヒドイよなぁ…クリスタの純潔は妄想の中でしか奪って無いのに。」

……妄想でも奪うなよ!!!

でも女性破面達が…

アタシそんなに話題に上がるのかな…(不安になって来た)


一人で色々考えているアタシをザエルアポロは抱きしめて

「どうして……そんな事聞くのかな?」


…と耳元に低音で囁いて来た。

「…えっ…!!」

どうしてって…そりゃあ!!


「早く誤解解かないと…グリムジョー様が可哀想だから!!」

今でも落ち込んでるかもしれないし!!


すると、

ザエルアポロは表情を険しくした。(怒ってる!!?)


「ふぅん…全てはグリムジョーの為かい?僕は?…主の為に従属官は動くってこの前君が言ってたじゃないか!!」

ザエルアポロはアタシの腰に手を滑らせ、いやらしく撫でて来た。


思わず声が出そうになったけど、アタシは口を固く閉じて我慢した。


「…っ、ザエルアポロ!!アタシはザエルアポロが好きなの!!グリムジョー様はそんな風に見てないもん!!!」


……言ってしまった。

恥ずかしい。

遂に言っちゃったよ!!チルッチちゃん、ロリちゃん、メノリちゃん!!!


「……え?」

ほら、ザエルアポロが呆気に取られてるじゃん!!

こりゃアタシ恥ずかしさで死ねるな!!!!!!!
(もう投げやりになっている)


「…べ、別に大丈夫だから!!アタシ無理だって分かってるから!!どうせザエルアポロもアタシの事「僕もクリスタの事が好きだ。」……好き………ってえぇ―――っ!!!!?」


予想外!!(本当に君は鈍い女のコだね!!byザエルアポロ)


「それって……どういう意味で…///////。」
「そのままの意味さ。…これで、僕達両想いだね。長かったなぁー。僕は最初出会った頃から好きだったのにクリスタはなかなか素直にならないんだもん。」


最初…から?

「そんな…袴の中見た時から?」
「……///////其処からじゃないよ!それじゃ僕変態じゃないか!!藍染様に君が連れて来られてからだよ!!!」


嘘………

「そんなに長い間………。」
「大変だったよ。ノイトラやウルキオラ、テスラにルピ、兄さん、更にはグリムジョーまで虜にしたんだ。しかも一時は兄さんと付き合い出すし…。一生手に入らないかと思った。」


安心したようなザエルアポロの声。

アタシこんなにザエルアポロがなるまで不安にさせてたんだ…


「…クリスタ、誤解解く方法だけどね。僕達二人じゃないと出来ない方法さ。協力してくれる?」
「………?うん………。」


おかしいな…。
さっきザエルアポロニヤリッてしたような…。


□■□■□■□■□■

虚夜宮大広間。

破面の皆がよく集まる所だ。


「ヒャハハッ、どうしたァ?ザエルアポロ。クリスタと一緒で。その組み合わせ久しぶりじゃねぇかァ。」
「……グリムジョーはどうした。」


やっぱりグリムジョー様とザエルアポロが付き合ってるってかなり噂になってるんだね。

ちょっとうつ向きがちになっているアタシにザエルアポロが耳元で囁いた。


『大丈夫。僕に任せて。』


…と。

……?


「僕とクリスタ、こういう関係なんだ。グリムジョーとは何にも無いよ。」

段々

アタシと

ザエルアポロの距離が


縮まって行く……

…まさか。


チュッ


「……っ!?」


やっぱり!!!
何人前でキスしてんのよ!!!


クチュ……



…コラ!!!
舌まで入れて来ないでよ!!!

苦しく…なっちゃう………。


「ふ……ぁっ…。」

10秒くらいキスした後。
(ザエルアポロってば長いよ!!)


ハッと人前だという事に気付いてアタシは周りを見渡す。


最初に反応したのはノイトラ様。

「随分と…見せつけてくれるじゃねぇかァ。」

あれ?
なんか怒ってる…

次はウルキオラ様。

「成程。クリスタの驚いた顔は全てザエルアポロの物という事だな。」

まだ驚いた顔にこだわってたんですか!!


その他もろもろの人達は驚いてた。(テスラさんが気絶してたのは可哀想に思った。)


「クリスタは僕の物。もしクリスタに手を出そうってなら……容赦無く実験台にさせて貰うからね。」


……ザエルアポロの顔が凄く怖かった。
(悪魔より怖かったよ。)


□■□■□■□■□■

取り敢えず一段落。

まだまだ続きますよ~。
「おい、グリムジョー!!いいからその扉を開けるんだ!!」
「開けてくれよ――!じゃないと俺達野宿状態だよ――!!」
「…グリムジョー、悩むのは分かりますが私達を入れて下さい。」
「……頼む。」
「この季節寒いから入れてくれ!!グリムジョー!!」


上から、
イールフォルト
ディ=ロイ
シャウロン
ナキーム
エドラド


俺…グリムジョーの従属官達。

五月蝿ェ!!


今俺はスゲー悲しいんだよ!!!


「兄弟には後でキツく注意しておく!!…だから扉を開けてくれ!!!」

イールフォルトの弟、ザエルアポロがいきなり俺とデキてるなんて噂流しやがったから虚夜宮(ラス=ノーチェス)を歩けなくなったんだよ!!!!


ダメだ…

これだと俺はホモ扱いだ………


俺普通に女の方が好きなのに!!

「やめろイールフォルト!!そんな事したら益々ザエルアポロが調子に乗って色々やらかすだろうが!!」
「ぐっ…流石グリムジョーだ…兄弟の性質をよく理解している…!!!」

普通は兄であるテメェがよく分かってなきゃならねぇんだろうが!!!

大丈夫かこの脳信号ズレまくり王子!!


ダダ……ッ


ん?
なんか走って来た…


「グリムジョー様が…引き込もってるって本当!!?」


この甘い声…

「クリスタか!?」
「…嗚呼、クリスタ!!そうだ!!グリムジョーはデリケートだから未だに扉を開こうとはしない!!」
「無視すんじゃねぇ――――――っ!!」


出しゃばり蒼角王子!!!

確か、コイツとクリスタ付き合ってたんだよな…

だからすぐにイールフォルトが反応する訳か…。


「ごめんね…従属官のアタシがしっかりしてなかったからザエルアポロがふざけちゃって…グリムジョー様がこんな事に…。」


おいおい、
やけにクリスタしっかりしてねぇか?

大丈夫だ。

クリスタ、お前はしっかりしてる。

要はザエルアポロが元からイカれてただけなんだ。


「「「「「…クリスタ…。」」」」」

従属官達はクリスタを見て心配そうな声を出す。


…おいおい。
この展開だと…


俺が責められるんじゃないか!?


「グリムジョー!!クリスタがこんなに心配してるんだ!!早く出て来い!!」
「そうだって!!今出て来なきゃ意地悪野郎の何者でもねぇぞ!!!」
「グリムジョーは根はいい子の筈です。だから出て来て下さい。」
「…非情。」
「早く出て来いよ!!!」


…やっぱり!!!!

完全に俺悪者じゃねぇか!!!

スゲーなクリスタ!



「ちっ、分かったよ!!…出てくりゃいいんだろが!!」


バアァン!!


俺はやけくそで扉を蹴破る。

そしたら、従属官達(+クリスタ)は大いに喜びはしゃぎ始めた。


――近所迷惑だっつ――の。


「グリムジョー様…すいませんでした!」
「別に…テメェが謝りに来る事じゃねぇよ。……俺こそ悪かった。」


なんかモヤモヤしたモンが引っかかってんだよな…何だ?


「噂…消えるようにアタシ考えたんです!!!」
「は…?」


いきなり何言い出すんだコイツは。

俺驚きっぱなしじゃねぇか。


「何だそりゃ。」
「ザエルアポロと付き合ってるって噂を消すなら、新しい噂を上乗せすればいいんです!!…例えば…」


そう言ってクリスタは俺の手をギュッと握って来た。

……手ェちっさいなコイツ。


「アタシとグリムジョー様が付き合ってる、とか!!!」
「ハァ!!!?」

何だそりゃ!?
何言い出すんだ!?


「―――なんて、冗談ですよ。グリムジョー様はもっと可愛い子が似合います。」
「…は…ハァ。」


し、心臓に悪ィ――――――――――ッ!!!!!!


ドキドキさせんな…


んな事されたら…

俺…


「本気になっちまうだろうが……」

「どうかしました?」
「…っ/////何でもねぇよ!!!!」


危なかった…
後もう少しでザエルアポロの実験台もといモルモットになる所だった…(汗)


「じゃあ協力してくれそうな人呼んで来ますね!!」
「…お、おう。」


クリスタが去った後………



「クリスタとグリムジョー…がなぁ。」
「グリムジョー真っ赤になってやんの!」
「初恋…ですか?」
「…初めて。」
「クリスタってスゲーな。グリムジョーをこんなにするなんてな。」


しまった。
コイツらを忘れていた……!!!


「うるせぇ!!!/////////」


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グリムジョーとクリスタ。

別にグリムジョー夢じゃないんだけどな。

初々しいなこのグリムジョー。
「ねぇ!!クリスタぁ!!!」

バァンと扉を開けてロリちゃんが飛び込んで来た。

凄い息を乱してたから遠くから走って来たんだろうなあ。(もうロリちゃんみたいな子にどんな言葉を掛けてやればいいか分かんないよ。)


「どうしたの……?ロリちゃん…。」
「『どうしたの』じゃないのよ!!クリスタとザエルアポロ様って付き合ってたんじゃなかった訳ェ!?何でザエルアポロ様があのグリムジョーと付き合ってるって噂が流れてんのよ!!?」


どうしよう…

ザエルアポロと付き合ってるのを否定するのが先か

どうしてここでグリムジョー様が噂に浮上するんだという事に疑問を抱くのが先か


なんかアタシの中で葛藤が生まれてるんですけど!?


「まぁまぁ…ただの噂なんだしすぐ消えるわよ。ただでさえ飽きっぽい破面の連中よ?長々と続く訳無いじゃない。」
「チルッチは黙ってて!!!…クリスタァ…悲しいよね、悲しいよねぇ!?」


泣きながらロリちゃんはアタシを抱きしめてくれるんだけど…


ロリちゃん、アタシ悲しいかどうか分かんないよ?(だって色々突然過ぎるから)


「クリスタ!!ザエルアポロ様とグリムジョーって付き合ってんの!!?」


今度はメノリちゃんか!!!

更にややこしいじゃないか!!


「ていうかザエルアポロ様ってそういう趣味だったんだ意外でも何でも無いやふーんって感じ!!」
「メノリちゃんは何をザエルアポロに求めてるの!?」


メノリちゃんって結構楽観主義者だったんだね!!

「誰もその噂に対して否定する奴は居ない訳?チルッチちゃんだったらすぐに否定するわよ?」
「ノイトラ様が噂を流した元っぽいから……否定する人殆どいなかった。でも女破面みんなキレてるよ。『クリスタを玩具にしてるのか』って。」


ノイトラ様一番怖いもんね……

しかも噂好き。


もう抵抗するパワーさえ捻伏せてしまいそうだよ。

いや、事実かもしんないね。


「ハリベル様は『ザエルアポロの宮に核爆でも起こしてやろうか』なんて言ってる始末。この場合、クリスタがザエルアポロ様に話付けてくるしかないよ?」
「メノリちゃん…」


頭を撫でられて、アタシはザエルアポロに話付けて来なきゃと決心した。


「行って来な、クリスタ!!ついでにその場で告って来い!!チルッチちゃん応援したげる!!」
「頑張ってよ!!クリスタ!!あとグリムジョーをぎゃふんと言わせたれェ!!」
「……愛し合うのも程々にね。」


この三人娘はアタシに何して来いと言っているの!!!?


取り敢えずアタシはザエルアポロのいる宮へと向かった。



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クリスタはよくロリちゃん、メノリちゃん、チルッチちゃんと一緒にいます。

それをザエルアポロは陰で心配しまくっています。
(百合に走らないかという杞憂)