体制化とは、ばらばらな物を見た際にでも、あるまとまりとしてみようとすることです。
錯視、仮現運動、大きさの恒常性・・・これらから、人は正確に物を見て、捉えているとは限らないという事がわかります。
心理学理論と心理的支援
問題9 感覚・知覚に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 体制化における閉合の要因は,錯視の一つである。
2 形として知覚される部分を地,背景となる部分を図という。
3 仮現運動は,知覚的補完の一つである。
4 大きさの恒常性とは,網膜に映し出されたとおりに大きさを知覚することである。
5 圧刺激によって光を感じ取る場合,この刺激を適刺激という。
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
1 「まったく何を言っているのかが、わかりません・・・錯視・・・錯覚のことか・・・保留です。」
2 「これは、逆のことを言っているのでしょう・・・背景はもともとあるものとして、『地』なのでは・・・この選択肢は違うかな・・・」
3 「『仮現運動』・・・全くわかりません・・・これも保留・・・」
4 「見た目ではなく、リンゴの大きさはだいたいこれくらい・・・と思うことが、恒常性なのでは・・・この選択肢は違うかなぁ・・・」
5 「『圧刺激』『適刺激』も、わかりません・・・圧刺激で受け取ったなら、圧刺激なのでは・・・この選択肢は違うかなぁ・・・」
「1」と「3」が残った・・・
仮現運動が・・・保管する・・・これに違和感を感じます・・・
私の答え 「1」 正答は「3」
(調べてみた)
1 錯視とは・・・目の錯覚の事です。同じ大きさのものが違う大きさに見えたり、直線が歪んで見えたりといったことです。
これが有名ですよね ミュラー・ミヤー錯視
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体制化・・・人間はバラバラな刺激に対して、あるまとまりをもって、「図」としてみようとする傾向があります。この傾向を「体制化」といいます。
閉合の要因・・・不完全な対象を完全なものとして知覚し、感覚入力の欠落部分を埋めたり、非対称で不釣合の部分を対称的な釣合のとれたものとして知覚するような生来的な傾向を仮定するという、ゲシュタルト心理学における体制化法則の一つである・・・とのことです・・・
簡単な説明ですと・・・
閉合の要因は、「お互いに閉じ合っている者同士、囲っているもの同士でグループと知覚しやすい」という説です。以下の記号列を見てください。
【 】< >《 》』『 ] [ 〉〈・・・と並んでいる場合
【 】は一つのまとまりに見えますが
】< はまとまりには見えませんよね
ということです。
上記の事から、【 】が一つのまとまりに見えるのは、錯視(目の錯覚)とは違いますよね。
2 1つのまとまりのある形として認識される部分を「図」、図の周囲にある背景を「地」と呼び、図と地を分けてみることで、形を知覚する、理解するというものです。
ルビンの壺・・・これが、代表的ですよね。
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3 仮現運動・・・一定位置にある刺激対象が、瞬間的に出現したり消失したりすることによって,実際には、動いていない物が、あたかも運動しているように見える現象です。
例えば、踏み切りの警報機・・・二つの信号が交互に点滅することで、行ったり来たりしているように見えます。
視覚的補完とは・・・不完全な情報を受け取りながら、安定した知覚世界を構築することを補完といい、視覚の場合は視覚的補完といいます。こういうことです
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カニッツァの三角形
線は引かれていなくても、白い逆三角形が見えますよね。
4 大きさの恒常性・・・距離が2倍になれば、それに応じて見える大きさは2分の1になりますが、実際はそれほど大きさが変化したとは感じられない・・・という事です。
このような大きさの恒常性は、対象までの距離がわかっている場合に生じます。対象までの距離が正確に判断できない場合には、見た目の大きさに基づいて知覚されやすくなります。
つまり、選択肢の文、正しくは、「大きさの恒常性とは,網膜に映し出されたとおりに大きさを知覚するとは限らない。」・・・となります。
5 適刺激・・・適当刺激ともいいます。視覚に対して光,聴覚に対して音波がそれにあたります。
圧刺激・・・皮膚の感覚点への、接触による刺激の事です。
という事で、この選択肢の文ですが、光は肌では感じないですよね。
私の間違いから学んでください・・・
錯覚というか、錯視って本当に不思議ですね・・・「見えているものが真実ではない」・・・とはよく聞きますけど・・・本当ですね・・・人に対しても、そうなのかもしれませんね