あいの風とやま鉄道521系1000番台 | 車内観察日記

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北陸新幹線も2024年にはついに福井県は敦賀まで到達し、それより前に開業した並行在来線もすっかり地域に馴染んで来ている感もあります。そんな並行在来線のひとつ、富山県区間を担当しているあいの風とやま鉄道では、JR時代より列車本数の増加を図った一方で1列車あたりの連結両数を減少させたことで、積み残しを発生させることもある状態となっておりました。

そんな状況の解消と、開業時に継承された国鉄型車両413系の置き換えのため、あいの風とやま鉄道となってからは初の521系の新製車両が投入されています。

このグループは1000番台を名乗っており、外観は521系0番台の後期グループとほぼ同じ仕様ながら、種別表示幕がフルカラーLED化されています。

有料快速列車、「あいの風ライナー」にも運用されており、種別表示も幕時代のデザインを極力踏襲しています。このグループの増備による増車・増便や新駅の開業で乗客も増えていることから、521系としては初となる中間車の増備も計画されているそうな。

車内です。ちょうどJR西日本で言うところの521系0番台スタイルから227系スタイルへ移行する過渡期にあたるデザインとなっています。

ドアです。こちらは中央のドアで、両側に補助椅子が設置されています。ドアの両端にはイエローラインが入れられ、握り棒も濃黄色で塗られています。しかしその握り棒は設置位置は低めながら長さが短く、咄嗟の時に握れないケースがあるように思います。

両端のドアです。整理券方式のワンマン運転に対応しており、整理券発行機が備えられています。LED表示機はこのグループからは千鳥配置となり、設置数が半減しています。ええ、旅客案内上は両側にあった方がいいとは思います。

ドアは半自動式、車内の右側には広告枠と一体となった開閉ボタンが設置されています。

車端部です。こちらは泊・市振方でございます。仕切り扉はJR車に合わせた仕様のステンレス仕上げ、ちょっとギラつきが過ぎます。左側にはワンマン運転を考慮してか妻窓があります。

トイレを有する車端部は高岡・倶利伽羅方となります。各車端部に共通ですが、非常通話装置と消化器がそれぞれ備えられています。

天井です。このグループの大きなオリジナリティはここでして、照明カバーが廃止され反射式のLED灯が備えられています。これ以降に登場した227系などのJR西日本車は、天井部材の見直しの上で直管式のLED灯となっていますが、個人的にはイタズラに光が直撃しないこちらの方が好みではあります。吊り革は濃黄色で径が太いJR西日本仕様です。

窓です。0番台と同じく、223系由来の窓割構成となっています。ドアから二枚目の窓に関しては換気のために開閉が可能となっています。日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプで、軽い力で動かせることが出来ます。

座席です。ドア間は223系2000番台から続くクロスシートを採用しています。まずはこちらの転換クロスシートからまいりましょう。

背ズリは相変わらずの扁平さで工夫もへったくれも無いのですが、座面はJR車と比べるとやや沈み込みが感じられるものとなっています。登場時期的にまだそこまで時間が経ってないということもありそうですが、このクッション性をいつまで維持出来るか見ものではあります。願わくばこの座面状態を維持してほしいですね。

続いてドア横の固定クロスシートです。

こちらも見た目によらず程よく座面が沈み込みますが、それだけに背ズリのダメさ具合が引き立ちます。転換の必要が無く消耗も比較的しないのですから、223系1000番台くらいは形状に工夫をしてほしいものです。

優先座席はヘッドレストカバーで区別してます。近年増備が進むJR西日本車と同じデザインで、0番台のカバーとはデザインが異なります。

中央のドア横にのみ存在する補助椅子です。ロック機構も存在し、朝夕ラッシュ時にはロックされます。

開いてみました。相変わらず大穴があいた仕様で、座れれば良い程度のものでございます。

両端のドア横には整理券発行機がありますが、ICOCAの導入も進む中で現状では使われていません。

最前面寄りのドアは戸袋部分が車内側に張り出しているため、補助椅子の設定がありません。1人用くらいなら設定出来そうですが、そんな中途半端なことしないんですよね。

車端部の優先座席のロングシートです。こちらも袖仕切りが大きい以外は321系由来の駄席…と思いきや、背ズリはその通りですがこちらも座面のクッション性が改善されており、多少沈み込むようになったことから座面高さが少し軽減されたように思います。

そして向かい側。こちらは妻窓が無い一方で、非常通話装置や握り棒、消化器が設置されています。

トイレです。バリアフリー対応で、扉はボタンによる自動式です。

向かい側のフリースペースです。握り棒、消化器、非常通話装置が備えられています。荷棚は立ち席利用を想定してやや高めに設置されています。