JR東日本E131系0番台 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

房総地区で実に半世紀ぶりに導入された普通列車用新型車両が、E131系です。帯色は211系時代から続くものを踏襲しているものの、色調は薄めになっています。また前面のドットの帯は斜めに切り落ちるデザインになっており、113系を彷彿とさせます。

 

房総地区に導入されたのは0番台と80番台で、80番台は線路設備モニタリング装置を搭載し、メンテナンス効率化を目指しています。

 

車内です。ローカル線区間なのでE129系でもよさそうなものですが、乗車位置を揃えることや短編成化による床面積を稼ぐためか4扉となっています。209系並みと言われればそうですが‥。

 

反対側から。ボックスシートも備えたセミクロス配置ですが、その組数は残念ながらかなり少ないです。

 

ドアです。E233系以降標準となっている化粧板を貼った両開き式、イエローラインはグラデーションを描いています。SOSボタンは相変わらずドア上、無暗矢鱈に押させないためでしょうが、万が一手が届かないことがあった時にどうするんでしょうか‥。

 

LCDディスプレイもありますが、運行案内だけという、都市圏から見ればお手抜き仕様です。いや、LEDだけの線区があると立派と見るべきか…。そうそう、海沿いを走ることから、津波対策として脱出方法が記載されたステッカーが貼られています。

 

車端部です。こちらはフリースペースを有する車両で、E235系に近い仕様になっています。仕切り扉は客室側は化粧板仕上げですが、幌側はステンレス仕上げとなっています。またワンマン運転主体のためか開けたままでセットされています。こちらは優先座席ゾーンにもなっており、対象区域を明確にしています。

 

トイレを有する車端部です。最大で6両編成で運転されるわけですが、その場合は1編成で3つもトイレがあることになりますね。

 

最前面です。基本的にE129系の構造に準じており、窓位置がずれた仕切り扉に、左右非対称な両側の仕切り扉と、デザインそっちのけで機能を最優先しています。いやはやここまで来るともはや潔い。併結もありますし、普通列車としては十分と言えばそうですね。E129系と地味に異なる点は、消火器が車内側に無いことですね。

 

天井です。照明は直管式のLED灯で、ラインデリアは省略されています。吊革は209系に引き続きか枕木方向にも渡されており、連結両数が減少して起こっているであろう混雑に対応しています。その吊革、E233系あたりで見られた大型のものではなく、それ以前のものが付いています。

 

サスティナっぽいというか、吊革の支持棒から「ふにょり」と金属棒が伸びています。

 

窓です。ドア間はロングシート部分が柱1本、クロスシート部分が柱2本となっています。やっぱり日除けは省略、着色ガラスで済まされています。ええ、手抜きです。

 

座席です。房総の海と菜の花をイメージしたモケットとなっています。こちらは7人掛けで、2+3+2で区切るようにポールが入ります。袖仕切りは相変わらず板ですが、立体的な形状になっています。特に下の湾曲して凹んだ部分、なぜこうなったのかが非常に興味深いです。

 

最前面後ろに関しては4人掛け。近年のJR東日本では標準的になってきたこの構造、やはり着席定員は少なくなるので、ラッシュ時は座席の争奪戦になりそうな予感です。座り心地は、座面についてはSバネ仕込みで209系ロングシート部に比べて天地の差程の改良が見えますが、この背ズリだけはどうしようもありません。都市圏の幹線級の整備がされた路線ならいざ知らず、横揺れが伴うローカル線区に本来短距離向けのものをちょっといじって長距離運用に持ってくる根性は相変わらずです。もっとも、近年は利用者側が飼い慣らされて来てる感もありますが…(苦笑) 

 

続いて1両に2ボックスにまで減少したセミクロスシートです。車端部側のドア間の両側に1組ずつが設定されています。

 

この座席もシルエットは何十年も変わりませんね。背ズリが全ての悪の元凶で、特にヘッドレストの殺人的硬さはざんね…残忍な程に容赦がありません。

 

ドア横のロングシートです。80番台はこの座席が4名分潰されて、機器が設置されているようです。

 

優先座席です。EV-E801系以降、あの斜めストライプのゼブラ模様から脱却し、文字で表示するようになったのは渋い。それにしても、E217系から東日本中に広げたあのモケットを捨てるようにこれにし始めた理由、知りたいところです。

 

車端部のフリースペースです。赤系のシートでスペースを明確にしています。そして壁にはクッション、また握り棒にもラバーが巻かれており、立ち席利用への環境も配慮されるようになって来ました。

 

211系以来の拡幅車体に4扉2両編成、6両編成にまで増えるとは言え、旅客減少という現状に「適正な輸送」という形で差し向けられた現実。厳しい状況が続きそうですが、房総地区の新しい主力として頑張ってもらいたいですね。