名古屋市営地下鉄のメイン路線である東山線、2系列の電車が活躍していますが、その内「古い方」にあたるのがこの5050形です。
東山線の冷房化を推進した形式で、27編成が活躍しています。
トップナンバーですね。まずはこの編成を含む初期の編成を見ていきましょう。
車内です。ラインカラーは黄色いですが、車内のカラーは基本的に暖色系でまとめられています。
ドアです。取り立てて特徴はありません、この辺りは市営地下鉄らしいといえばらしいので、ともすれば褒め言葉かもしれません。
その中で唯一中京地区っぽい点がこの鏡。ちょっとした身だしなみを整えるのに使われてきたことでしょう。
非常通話装置です。号車表示があるのって、珍しい気がします。
車端部です。仕切り扉はなく、この時期の名古屋市営地下鉄らしいでしょうか。このご時世で換気はしやすそうですが、騒音は筒抜けですね。片側は優先座席に指定されています。
そしてこちらは両側が優先座席に指定されている区画。貫通路の上にはLED表示機が設置されています。この部分に設置するのは少数派ですね。
最前面です。地下鉄はどうせ地下を走るもの…と言わんばかりの殺風景さです。東山線、地上も走るのに…。
最前面には「解錠中」を示すランプ。非常時の脱出の際、ここが点灯していると仕切り扉が開く、ということなんでしょうね。
天井です。ドア上は名鉄よろしく吊革が直接ぶら下がっていますが、長さの違うバンドを使うのが嫌だったのでしょうか。照明はカバー無しの蛍光灯、特にLED化などはされていません。荷棚の前飾りにはラインカラーの黄色が入っています。
窓です。ドア間は2枚配置、地上区間があるものの日除けはありません。
座席です。暖色系のモケットを使ったバケットシートで、ドア間は7人掛けとなっています。袖仕切りはこの時代ではごくごく当たり前な肘掛けを兼ねた板と、握り棒と立ち席客とを仕切るパイプを組み合わせたものになっています。
フリースペースとセットになった区画は座席が5人掛けになっています。
車端部の3人掛けです。座り心地は柔らか目、乗車時間を考えても必要十分と言えるでしょう。
優先座席は灰色にして区別しています。窓にも各種ステッカーを貼り付けています。
この系列、導入時期により多少の差異があります。次にご紹介するのは、後期に投入された編成です。
車内です。基本的な構成は変わらないまでも、「間違い探しでもこんな微妙なの仕込まない」程の細かすぎる差異で溢れています。
ドアです。点灯式の路線図を追加しているのは分かりやすい差異です。
鏡をよく見ると、上部にカーブのついたものを使用しています。間違い探しもビックリな程の地味さに驚愕。
天井です。一見変わり無いものの、まさかの部分が変わっています。
それが荷棚の前飾り、前期車は「コ」の字形のカバーが付いた形状でしたが、この後期編成ではその前飾りが一体化されています。言われないと気付きません。
座席です。見た目には変わりがありませんが、クッションの材質がポリウレタンからポリエステルに変更されています。で、座り心地…かなり悪くなっています。座面先端が硬めで、太腿の裏にガツンと当たります。奥深くに腰掛けて欲しいのかもしれませんが、トータルとしてバランスは悪めです。
最後はフリースペースとセットになった区画。フリースペースは握り棒のみでさっぱりとしています。袖仕切りはパイプの形状が面白いことになっていますね…。
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