京都丹後鉄道KTR300形 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

「丹鉄」の呼び名がようやく浸透して来た感のある京都丹後鉄道。宮福鉄道時代から走って来たMF車両の老朽化も気になって来たところで、新型車両の運転が開始されました。それがKTR300形です。塗装はMF車両と同じく赤と緑、沿線の大江山の鬼伝説に基づいたものです。ライトのつり目もそれを意識したものなんだとか。

 

トイレがある壁の部分には丹鉄のロゴが貼り付けされています。

 

行き先表示はフルカラーLED表示機となっており、各種パターンを表示可能です。普通列車の他、このように快速「大江山」にも充当されます。

 

車内です。申し遅れましたが製造は地方路線ではお馴染み新潟トランシス、外観こそオリジナリティが出ていますが中に入ると「あぁ、新潟トランシスっぽいね」と思った方もいるにはいるでしょう(笑)  2扉セミクロスシートとなっています。

 

ドアです。丹鉄保有の列車としては初めてステップが無くなり、乗り降りが容易になりました。

 

半自動機構も有しており、始発駅では手動扱いとなります。内側に開閉両方、外側に閉めるのボタンがあり、以前のように重い扉をガラガラする必要は有りません。

 

扉上には開閉ランプが有ります。その上には非常用のドアコックと三角表タイプの運賃表があります。

 

運転台です。半室構造では有りますが、車掌台側手前にボックスがあるのでやや立ち入りにくい雰囲気です。

 

車番は丹鉄のロゴ付きです。

 

反対側がこちら。手前にトイレがあるため見通しはあまりよく有りません。

 

そうそう、運転室の仕切り窓右側にはQRコードリーダーが設置されています。丹鉄では専用アプリをダウンロードすることでキャッシュレス決済で列車に乗車出来るようになっており、乗車回数をカウントしAmazonギフト券が貰えるキャンペーンを実施したりしています。ICカード等をすっ飛ばして突然キャッシュレス決済なんですね…。

 

運賃表はLCDディスプレイ。二画面仕様となっています。

 

天井です。吊革はロングシート上のみなので、クロスシート上はスッキリしています。冷房吹き出し口とラインデリアの間に木目調の化粧板を貼り、温もりと落ち着きを表現しています。照明は直管式のLED灯、荷棚はよくあるようなパイプ式では無く、スリットタイプとなっております。

 

窓です。大型固定窓で、フリーストップタイプの日除けが備わっています。

 

座席です。まずはクロスシートからですが、転換クロスシートを採用しています。KTR700形に引き続きと言えばそうなりますが、MF車両が無段階メカニカルロックリクライニング機構(だから長ぇ‥)を搭載した回転クロスシートだったことを考えると多少のバリューダウン感がしないでもないですが、地方私鉄で転換クロスシートというだけでもありがたいものですね。座席としてはNDCシリーズによく見られるそれで、やや背ズリ低めです。ただ肘掛けについてはモケット張りとしています。

 

で、このような修行席も…。早く並んで、アタリ席を目指しましょう。

 

転換クロスシート車のNDCシリーズでは初めて見た衝立タイプの固定クロスシートです(手前はトイレ際)。なぜかこの固定クロスシートにはヘッドレストカバーが有りません。そうそう、他社に設置されているボックスシートとは異なり、腰部分は傾斜が緩めになっています。まぁ適正ですね(笑)

 

この車両の最大の特徴は普通列車でありながら充電用の電源が備えられていることですね。「丹後の海」化したKTR8000形を差し置いての電源設置、福知山から宮津までまとまった乗車距離になる中で、ニーズをよく捉えており地方私鉄ながらよく頑張っているなと思います。但し電源はUSB専用、コンセントは使えません。気動車ゆえ給電量も多くないと思われ、消費電力の大きいものを繋がれないようにするためなんでしょうね。

 

ドア横のロングシートです。クロスシートの裏はモケット張り、もたれても冷たくないのはポイントです。袖仕切りは大型の板、立ち客にはまだいいものの着席側はやっぱり肘周りがイマイチです。

 

優先座席とセットになった区画です。ここは煙突のため袖仕切りは有りません。優先座席は座席のモケット以外にも各種シートを貼り付けて目立つようにしています。

 

煙突には非常通話装置が付いています。広告枠には枠の大きさをもて余し過ぎてるWi-Fiのマーク…もう新時代の先端を走ってる装備が盛りだくさんですね。

 

フリースペースとセットになった区画です。相変わらず、袖仕切りを一般区画と同じもん持って来ちゃう辺りは配慮が無いというか無頓着というか…。フリースペース横に介助者なり保護者なりが座らないと割り切ってGoサイン出してやっちまってる感じでしょうか。

 

トイレです。新潟トランシスらしい大型のバリアフリー対応タイプです。他の異なるのは扉のみ弧を描いていることですね。箱自体は四角形にも関わらず、ドアだけが弧を描いているタイプは初めて見た気がします。

 

車掌台側です。スロープがあるので、前面ではちょっと立ち入りにくい感じですが、後面だと幾分入りやすいですね。