第三セクター鉄道では、近年新潟トランシスで製造されたパッケージ車両が多く走っています。国内至る所でこれと同じ顔をよく見かけますね。
岐阜県大垣から北へ伸びる樽見鉄道でも、近年新型車両が登場しました。
ハイモ330-700形、ハイモとは「ハイスピードモーターカー」の略で、330は機関出力を意味します。塗装は従来車と同様のものですね。
最近登場した車両ながら、なんとサボ受けが付いています。一体いつ使うのでしょうか‥。
ドア横にはLED表示機がついており、出入り口や行き先等の案内を行っています。
車内です。樽見鉄道らしくスッパリとロングシート、18m級車体も相まって広々としています。
ドアです。化粧板を省略した片開き式です。今どきの車両にしてドアレールが付いているのがまた珍しいですね。足元にはステップが残っていますが、その段差の高さは比較的小さくなっていると思います。
半自動機構を備えており、外側に開ける、内側に開閉両方のボタンが有ります。
運転台です。従来車から引き続いて半室構造です。運賃表示機はやはり車掌台の上にあります。
天井です。オールロングシート車らしく吊革が多数並びます。同じオールロングシート車の平成筑豊鉄道400形は吊革の形状が丸形になっているのに対してこちらは五角形、パッケージ車両とは言え、会社によってこの辺りの違いがあるのが面白いですね。
窓です。面積は大きく、空いていれば外は見やすいですね。日除けはフリーストップ式のロールカーテンとなっています。
座席です。ドア間端から端までズドーンとスーパーロングシート、袖仕切りは背ズリの高さまでの板となっています。肘掛けにすると高さがやや高いので使いにくいですね‥。
排気煙突があると座席がぶった切られます。ヒーターはポツポツとあるだけで、保温の点で少し気になりはします。座り心地はやはりこの車両ならではの背ズリの切り立ち方が気になります。樽見まで行くとかなりしんどいです。
で、「なぜそんな位置に?」な優先座席です。JR西日本っぽい(あくまで「っぽい」です)モケットで、ピクトグラムが散りばめられています。座席のクッションの構成上、優先座席が2名分しか指定出来ないから‥というのが真相のような気がします。
客室として開放されている車掌台側です。前面展望も出来るため、地方ローカル線に乗りに行く際の楽しみのひとつでもあります。
で、反対側の大垣方は車椅子スペースとなっています。会社によってはしっかり箱に収納されているのですが、ここでは直置きですね。「使う時にすぐ使える」という利点、片付けが出来ない人と同じ発想な気がします(俺?俺か?)。