和歌山電鐵2270系2276F「おもちゃ電車」仕様車 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

今でこそ三毛猫に助けられている鉄道である和歌山電鐵ですが、それまでは車両自体をちょっとした観光列車的スパイスを追加させて運行させたのがスタートだったと思います。奥に停車している「いちご電車」がそのスタートで、第二弾が今回紹介する手前の編成です。

 

「おもちゃ電車」、おもちゃ箱や遊び部屋をイメージしており、主にファミリー向けの編成になっております。

 

様々なロゴを見るに、いちご電車に引き続きあの方が担当したと分かる人はすぐに分かりますね。赤い車体、当初は「ガンダム電車」にする案が出されていた頃の名残でしょうか(笑)  なお電車の性能が推力30%増になる訳でも無ければ運転士さんがニュータイプな訳でも有りません。よって他の電車の三倍の速度で来ることは無いので為念。

 

側面にもロゴがちょこちょこと。冷房装置も赤に塗装されていますね。

 

車端部は側窓が埋められています。イラストロゴを見ると、いちご電車の系統にも見えますが(笑)

 

車内です。「いちご電車」をベースに、ちょこちょこと新たなデザインを追加した印象でしょうか。外観同様、赤系統の色使いが多いイメージです。

 

こちらは反対側の車両。手前に見慣れないものがありますがそれはまた後程…。

 

ドアです。こちらは運転台側の片開き式、オリジナルではなくワンマン運転のために新設されたもので、南海6000系や7000系と同等のものとなっています。

 

戸袋窓との間には鏡が設置されています。おもちゃ電車化の際に付けられたのでしょう。

 

で、こちらがオリジナルの両開き式。片開き式ともども化粧板は外板に合わせた赤色で、「OMODEN」のロゴが入ります。

 

車端部です。南海時代に仕切り扉の撤去と貫通路の大型化が実施されており、ワンマン運転を前提にした仕様となっています。こちらは貴志方のものとなります。

 

こちらが和歌山方。貴志方とはデザインも異なっております。まぁおもちゃ電車化でそこからも変貌を遂げており、おもちゃ箱のような木の装飾がされています。

 

最前面です。こちらはシンプルに化粧板の貼り替えと両窓下の固定テーブル設置となっています。

 

天井です。照明は暖色系のものに交換されています。最近はLED灯の普及でちょくちょく見かけますが、通勤電車で暖色系ってほとんど採用例が見られないんですよね。吊革は木製で円形をしていますが、上部に凹みを付けて固定されており、利点とも言えるクルクル回す使い方が出来ません。

 

車端部には飾り照明が追加されています。また吊革もカラフルですね。

 

窓です。一段下降窓は変わらず、開閉も可能です。

 

日除けは普通の生地のタイプとミトーカデザインで見かける簾調の2タイプが備わります。どちらかと言うケースはよく見掛けますが、併用はあまり例が無いですね。もしかして新手の耐用比較試験?(笑)

 

座席です。オールロングシートで、いちご電車と異なるのは部分的にしか従来の座席を残していないことでしょうか。以降に登場した改造車を見ていると、個人的にこれが最後の良心となってしまったと思っています。

 

こちらがモケット違い。赤系統のブロックパターンですね。

 

でこちらは柄違い。いやぁ全てこれくらいにしておいたら良かったと思うんです、これだけでも見た目楽しいですし、かつての背ズリプニプニ座面ズブズブの独特な南海ロングシートは座り心地として悪いものでは無いので…。

 

中にはこのように肘掛けを追加したものもあります。空いてると腕の置き場にも困りませんし、定員着席にも寄与します。都合2人掛け×3の6人掛けとなっています。

 

で、こちらは1人ずつの区分となった3人掛けです。こうなると、今度は肘掛けに横幅が割かれるので座る人を選ぶ仕様になるんですよねぇ…。

 

さて、最初に手掛けた「いちご電車」では車端部以外の座席が従来のものをそのまま利用していたのですが、それでは飽きたら無くなったのかミトーカデザインの座席に改座された区画が殆どになりました。色々とデザインは変えて見た目楽しみは有り、それぞれひとつ共通していることは必ず木を使っていることです。しかし揺れも甚だしいこの路線にて全て木にすることも無かろうとも思うものです。特に奥の背ズリは見た目楽しいですが「移動空間」としてはブラックユーモアの塊です。

 

で、形状が異なる三部作。手前は尾てい骨に木のフレームがガツンと当たり、真ん中はクッションこそありますが面積が狭いため体重が一点集中、奥はカーブがキツい上木の板そのまんまなので背骨にガツン…どこ座ってもダメやん…。真ん中のスタンションポールはあらゆる身長の人でも掴まれるように考えたんでしょうが、混雑時のワンマン運転では邪魔になったのか以降の改造車では姿を消しています。鉄道の車内作りは「機能性」と「居住性」、「デザイン」の両立が難しい課題で、本当は後者が最後であるべきなのですが…。

 

真ん中にはベビースクエアがあります。結構ガッツリ着席定員を潰していますが大丈夫ですか?(^^;;

 

車端部の車椅子スペースとセットになった区画です。いちご電車と異なるのはショーケースが追加されたことでしょうか。

 

反対側は更にショーケースがメインになった感があり、手前に簡単な腰掛けが設けられています。いやーここも「座席だ」なんて言われるとちょっとちょっと…って感じですが(^^;;

 

車椅子スペースをクローズアップ。固定式テーブルと握り棒が設置され、こちらは車椅子の方にとっての居住性はアップしていると思います。

 

反対側は何が入ってるのか分からない箱が並びます。かつては車内販売でも企図されていたのでしょうか。今何も入ってなければ立派なデッドスペースになっているわけですが…。

 

そしてこちらもショーケースに簡単な腰掛け。

 

で、おもちゃ電車というくらいですから、おもちゃのガチャガチャが鎮座しております。二段式で5列配置、これがリアルの10連ガチャ(爆)

 

運転席部分には、三毛猫駅長の勤務表が貼られています。なお彼らは終身雇用で給与はキャットフード1年分だそうです(笑)