JR九州103系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

103系、国鉄通勤型電車の代名詞的存在ですが、交流電化大国の九州にわずかに存在する直流電化路線、筑肥線に最後の活躍を続ける103系がいます。

 

このグループは1500番台を名乗っており、福岡市営地下鉄に乗り入れるため前面は105系のようなパンダ顔、側面は同時期に製造された201系のように戸袋窓がありません。

 

当初は6両で福岡市営地下鉄へも乗り入れていましたが、後に地下鉄線に追加されたATOやホームドアに対応していなかったこともあり305系に置き換えられ、分割対応で登場した3両編成だけが筑前前原以西でまったりと運用されています。

 

塗装はJR化後に変更されており、真っ赤なお顔が中々のインパクトです。特徴的なワイパーカバーが何ともJR九州っぽいこと。

 

車内です。観光列車では容赦ない改造を見せるこの会社でも、国鉄型普通列車には大きく手が加えないのはこの系列でも同様です。この系列単体で見ると、やはり足回りだけが103系でハコは201系に準じています。

 

ドアです。窓が小さいタイプで、窓があることによって戸袋への巻き込まれやすくなったためにこうなったそうですね。今は技術の進歩によりドア本体と窓の段差はほぼ無くなりましたが、当時はこうする他無かったのに時代を感じさせます。

 

車端部です。妻窓もあり採光性はバッチリですね。仕切り扉は側ドアと同様化粧板が省略され半自動閉め機構が無い昔ながらのタイプです。時おり閉めが甘いと、カーブの時に荒ぶるんですよねぇ(^^;;

 

トイレを備えた車端部です。設置時期は比較的最近で、面積が大きいためこのように仕切り扉が半分以上隠れる格好となります。

 

最前面です。地下鉄直通なこともあり仕切り扉に窓があるだけで、両側はストンと壁になっています。どちらにも謎の扉が付いていますが、何が出てくるのでしょうか。

 

仕切り扉の右側には懐かしい液体式の温度計があります。この車両は下の方がちょっと欠けちゃってますね。

 

天井です。冷房はこの時代らしくラインフロー化されていますが、ラインデリアが省略されている辺りやはりそこまで混まないと思われているんでしょうね(^^;;

 

で、出ました九州で数多く残る広告枠付き吊革です。かつて首都圏でもよく見られたというこの形状、今や現地ではほとんど見ることが出来なくなりました。それでも、福岡市交車を始め、北九州ではまだまだ数多く見ることが出来ますね。

 

窓です。懐かしの田の字窓で下段は開閉可能です。最近の新車とは異なり、日除けもしっかり備わっています。

 

座席です。ドア間は一応3+4の7人掛けですが、他の例同様、概ね5~6人で座られている印象です。モケットは九州の国鉄型車両で広く見られるブルーの市松模様のものになっています。袖仕切りは肘掛けを兼ねた板とパイプを組み合わせたもので、両側ともに化粧板仕上げとなっています。

 

優先座席とセットになった座席です。上部にビニール製のカバーを付けて区別しており、これもJR九州では広く見ることが出来ますね。

 

車端部の3人掛けです。消火器収納スペースを併設したデッドスペースは、結果としてこの3人掛け座席の定員着席に繋がっているのではないでしょうか。

 

で、こちらにも優先座席バージョンがあります。座り心地は座面のスプリングはそれなりに効いているものの、背ズリはやはり硬め…というより薄いんですよねぇ。国鉄型に共通する座り心地なんですが、これ何か意図があるんですかね?

 

で、筑肥線も西唐津まで走るとなると乗車距離もそれなりです。トイレ問題はあったようで、比較的最近ではありますがバリアフリー対応の大型トイレが設置されています。103系にトイレを付けた例って、他には仙石線・加古川線・播但線用などのみで、全体からすると結構少数派だったりします。

 

向かい側のフリースペースです。一応は日本海に面して走る路線なわけで冷えるのかヒーターが付いています。足元には滑り止めも貼られています。

 

トイレの位置を示すステッカーです。もう、下の編成で運転されることはないんでしょうね…。