JR東日本HB-E300系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

2000年代頃までは国鉄型車両を改造して揃えていたJR東日本の観光列車群。2010年代に入ってからはさすがに種車自体が老朽化してきていることもあり、新型車両を製造して新設するケースが増えてきています。

 

そんな新製による観光リゾート車両の先陣を切って登場したのがHB-E300形です。車体はステンレス製ですが流線型のカッコいい先頭部分は鋼製とのこと。

 

形式はキハでも無ければクモハでもないHB-E300、エンジンの動力で発電機を回し、発電力はモーターと蓄電池へ供給されるハイブリッド式気動車となっています。停車時のサービス電源と起動時は蓄電池の電力を使用し、加速時はエンジンからの発電力を使用してモーター回転と蓄電池への充電を行います。こちらは長野地区を走る「リゾートビューふるさと」仕様車、メインの運転区間では非電化区間は一切走りません…。

 

この列車、左上をよく見るとワンマン運転の表示があります。でも実際は車掌さん、乗ってることが多いです。

 

側面にはリゾートハイブリッドのレタリングが入ります。

 

そしてこちらはほぼ同仕様で登場した青森地区をメインに走る「リゾートあすなろ」仕様車です。

 

 

沿線の日本一の菜の花畑を表す黄色にねぶたの情熱の赤、森林の緑を配しています。列車本数が少ない大湊線、地元ではちょっとした八戸までのライナー列車的使われ方をされていました。

 

ロゴもこの通り。こちらの方が長野所属編成よりもポップな印象ですね。なお、性能はキハ40に合わせた加速度とすることも出来るそうです。キハ40のダイヤに合わせた走りが出来るようにするためなんでしょうね。

 

それでは参りましょう、デッキドアです。こちらは長野所属編成ですが、運用線区が全駅電車対応ホームのためステップは有りません。青森編成も仕様は変わりませんが、床面高さはそこまで気になる程では無かったように思います。とは言え微妙にステップが残ったキハE130系と同等の床面高さとのことなので、本当は高いんでしょうね。

 

くずもの入れは飲料系とその他で分別されています。その他の蓋にはピクトグラム以外にも文字でも案内しており親切です。

 

トイレです。バリアフリー対応の円筒形で、中も広々しています。開閉はボタン式です。

 

洗面台です。自動蛇口で液体石鹸も自動で出てきます。鏡は三面鏡、この辺りは非常に東日本らしいですね。

 

「リゾートビューふるさと」編成には洗面台の横に冷蔵庫があり、車内販売で常に冷たい飲み物を出せるようにスタンバイされています。

 

で、こちらが「リゾートあすなろ」編成。基本的に車内販売がありませんので、洗面台横は荷物置き場となっています。

 

連結面付近には消火器とヒーターが設置されています。ここにヒーターがある意味とは…。

 

さて車内、こちらは「リゾートビューふるさと」のものでして、観光列車らしく明るく暖色系の色使いです。

 

こちらは「リゾートあすなろ」の車内なのですが…いやもう「同じやないかい」と突っ込まれても困ります、同じです(^^;;

 

デッキとの仕切りです。荷棚相当の部分を鏡面仕上げにする手法は近年のJR東日本らしいですね。旅客案内は左側のLED表示機にて行います。

 

天井です。照明はスリットが入ったカバー付となっていますが、やはりスリットがただの穴なので通路側は実質照明直撃です。まいっか、快速列車だし。

 

中央にはモニターが設置されており、観光案内や前面展望映像を流したりしています。

 

前面展望映像はこんな感じ。リクライニングシートに座りながらでもとりあえず前面展望が楽しめますね。

 

窓です。大型の窓で、美しい景色を余すこと無く楽しむことが出来ます。なお、D席が大糸線で北アルプス、A席が篠ノ井線で姨捨の日本三大車窓を眺めることが出来ます。

 

座席です。一本足タイプの回転リクライニングシートとなっています。また何気にセミハイデッキ仕様で、視点が少し高くなっています。

 

シートピッチは中々のもので、足を伸ばすことも出来ますし多少の大きさの荷物を置いても窮屈ではございません。テーブルはシートバック式・インアーム式の2枚仕立て、背面にはドリンクホルダーも備わります。何だかと思うのは、インアームテーブルを支える部分が金属剥き出しとなっており、冷たさを感じるだけでなく秋から春の比較的長い期間パチパチの刑に処されます。

 

壁際には固定式のテーブルが備わります。キャパはシートバックテーブルに合わせたように広め、これも広いシートピッチのおかげで実現したのでしょう。

 

車椅子対応の1人掛けです。

 

全展開の図。座り心地としては柔らかめですが、座面は特にバケット形状でも無くウレタン整形で着座位置が判然としないのが何だかなぁと言ったところ、背ズリも肩部分の張り出しが何だかおかしくデフォルト状態ではあまり良い座席ではありません。ある程度リクライニングさせて使うのが良いでしょう。

 

ヘッドレストリネンはありませんがレザークッションが付けられており、「RESORT HYBRID」のロゴが入っています。

 

デッキ仕切りそばにある荷物置き場です。キャパとしてはそこまで大きいものではないので、荷物を抱えている場合はさっさと入れてしまいましょう。天井部分にはスポットライトが仕込まれていますが、この手の列車としては珍しい気がしますね。

 

反対側の車両は更に幅が狭くなっています。

 

各先頭車にある展望スペースです。指定席券を持つ人のフリースペースとして開放されており、満席時の飛び乗りで案内されるのは大体ここですね。

 

車掌台側は窓が大きく取られており、展望席があります。パイプ構成、明らかに長居無用を意識した設計となっています。

 

乗務員室向かって右側には固定式のソファが設置されています。

 

で、対する向かい側には転換ロングシート(笑)があります。背ズリを転換させ、通路側・窓側両側へ向けることが出来ます。

 

「リゾートビューふるさと」の2号車にはカメラが設置されています。監視防犯のためではなく、フリースペースで行われるイベント時にこのカメラを作動させ、通路上にあるモニターで放映しています。

 

展望席前にはスタンプ台が置かれており、台紙に押して記念として持ち帰ることが出来ます。

 

そしてひっそりと双眼鏡が置かれています。

 

そして社員さんお手製の風景ファイルもあります。車窓に飽きたら…というほど飽きが来ないのがこの列車。

 

長野駅には乗車位置が貼り付けられています。

 

姨捨駅で長時間停車。この間に普通列車と交換します。

 

そして日本三大車窓、姨捨からの善光寺平です。この日は天気も良く、絶景の一言。

 

そうこうしていると「しなの」が坂を駆け登って行きました。

 

そして大糸線の北アルプスの絶景です。乗車時間で見ると、D席を指定する方が総じて恵まれるような気がしています。善光寺平、姨捨駅でたっぷりと見れますしね…(笑)