しなの鉄道115系 リニューアル車 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

日本初の平行在来線としてスタートしたしなの鉄道、新幹線の延伸と共に日本全国で次々と在来線が廃止されると共に仲間が増え、新幹線開業による特急列車の廃止で普通列車の本数増加の可能性はあるものの、運賃値上げなどの負の側面感が否めません。とは言え、20年も経つと沿線住民としても馴染んで来ているようです。

 

そんなしなの鉄道転換時の主力は、相も変わらず115系でした。JRに211系が配置される前までは非更新車も多かったですが、新型車の増備で非更新車は置き換えられ、近年はリニューアル車が残存しています。しなの鉄道標準塗装から信州エリアを走ったリバイバル塗装に変更された編成が多く出ており、この車両もそんな編成のひとつ、横須賀色になっております。いわゆる「山スカ」ってやつでしょうか。

 

そしてこちらが信州色に塗られた編成です。北しなの線開業時はJRから塗装もそのままに入った編成が多かったですが、今や貴重な存在になりました。

 

国鉄時代からの慣例なのか前面の幕は種別のみ表示しており、行き先は前面に取り付けられています。サイドボードことサボならぬフロントボードですね、ヘッドマークではありませんし…。

 

そしてこれまた懐かしの湘南色。JR西日本の岡山地区にも、湘南色にリバイバルされた編成がいますね。

 

で、こちらは台湾鉄路管理局との友好協定締結を記念して登場した自強号塗装。これがまた結構似合ってるわけですが、気動車自強号って日本製の車両なのでそこまで違和感が無かったのかもしれません。

 

車内です。JR車と同時並行でリニューアルが実施されたことから、イメージもJR車と大きく変わりません。それにしてもようやく新車が出ていますが、取材当時は一体どこまで使い倒すつもりなんでしょうか、と思ったものです。

 

ドアです。化粧板が貼られていないのはJRのみならず国鉄時代から変わりません。

 

寒冷地を走るため半自動機構が備わっているわけですが、このご時世珍しく手で開け閉めする形態で残されています。空気溜めを抜いた瞬間のキッチリ閉まらないドアはこの系列あるあるですね。

 

で、寒冷地の車両ならでは、ドアレールにヒーターが仕込まれています。「あつい!!」の文字が生々しいですね(^^;;

 

車端部です。仕切り扉はデザインは変わらないものの、化粧板が全面的に交換されています。また両側はロングシート、詰め込みが少しでも利くようになっていますね。

 

優先座席を有する車端部です。座席はオール優先座席なのですが、吊革はドア付近がなぜか通常品を使用しています。立ち席時の取り扱いやいかに…。

 

そして左にデッドスペースがあるタイプ。こちらはまた後程たっぷりと…。

 

最前面、こちらは長野方です。国鉄型らしい仕切り窓の小ささは健在です。今さら気付いたのですが、国鉄時代から乗務員室との仕切り扉は完全に中央に配置されているわけではなくやや右側に寄っているのですね…。

 

そして軽井沢方の最前面です。右側の座席が2人掛けとなり、上部に機器がぶら下がっています。

 

天井です。こちらはあまり変化がありませんね。せめて吊革の増設くらいしてもよかったように思いますが、そこまで混まないのでしょうか…。

 

窓です。こちらも大きく変わらず、ドア横は戸袋窓、その間には二段窓が2つ配置されています。今の車両には無い帽子掛けもしっかり残されています。

 

座席です。90年代~00年代初頭にかけて見られたボックスシートに改座されていますね。

 

というわけでそのボックスシート。デザイン的にはXを描いた肘掛けが中々カッコいいと思います。

 

ただ、背ズリは国鉄時代のボックスシートよりも低くなっており、「横を向ければいい」感がしないでもありません。座り心地としてもクッション性が無く、もう少し詰め物が入っていればこれはこれでアリとも思えるのが惜しい感じです。

 

編成中一ヶ所のみ存在する車端部のセミクロスシートです。

 

妻面側の座席の横幅が狭くなっているのはいつものことです。バケットシートの場合、そのバケット幅も狭めてしまうのでそれもいかがなものかと思いますが…。

 

で、それ以外の車端部は全て2+3で区切られた5人掛けロングシートです。こちらも緩いバケットシートに交換されています。

 

そして優先座席。モケットはJR東日本時代のままとなっています。わざわざ貼り変えなくてもこちらの方が慣れているんでしょうね。それくらいあっという間に東日本中に広がった感があります。

 

運転台直後の2人掛けロングシートです。袖仕切りは元々パイプ構成だったものにアクリル製の風避けを増設しています。

 

そして3人掛けです。座り心地はこちらも薄めではありますが、以前のクオリティを良かれ悪かれ崩さない程度だとは思います。

 

で、こちらのハコ。JR時代は「トイレです」とご紹介出来たのですが…。

 

…のーん

 

2両編成に関しては、箱自体が大きくなっているのですが…。

 

やはり業務用として閉鎖されています。新型車両ではトイレが設置されるとの事なので、大幅なサービス改善が図られますね。

 

向かい側の車椅子スペースです。ヒーターが設置されているのは寒冷地信州としてはありがたいですね。お隣は優先座席となっています。

 

ようやくタイムリミットが見え出したしなの鉄道の115系、利用者としては「やっとか」と言ったところですが、一ファンとしては少し寂しい気持ちが無いでもありません。