JR東海キハ25形1000番台 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

「国鉄からJRへ」。分割民営化から30年、ついにJR東海が気動車の全車両をJR世代車へ統一する時代がやって参りました。キハ25形、見た目はほとんどパンタグラフのない313系電車、逆になぜパンタグラフが無いのか不思議に思うくらいです。

 

今回ご紹介するのはそれこそ国鉄型車両駆逐の使命を持って増備された1000・1500番台でございます。このグループからは313系0番台から長らく続いたビート付車体ではなく、レーザー溶接によるビートレスステンレス車体となっていますね。1000番台と1500番台、何がそれぞれ違うのかといいますと、1000番台は寒地仕様、1500番台は暖地仕様と言った具合です。

 

車内です。全引退したキハ40系列が、全18きっぱーが泣いて落ち込んで落胆して恨みを憶えたオールロングシートとなっております。なんでこんなことするかなぁ・・。

 

ドアです。地方向け気動車ともなるとここもチープになるのか、化粧板が省略されてステンレス地仕上げとなっています。313系であれば全ドア上に設置されていたLED表示機も千鳥配置に減らされています。高かれ安かれ究極の標準化を推し進めたJR東海、ここへ来てどこにケチる必要があるのか、いくらなんでも地方に失礼ではないでしょうか。

 

LED表示機と整理券発行機が備わるドアです。整理券発行機も一部の設置に留まります。

 

ドアは半自動化されており、外に開ける、中に開閉両方のボタンが備わります。

 

足元にはわずかながらステップが残っています。ホームをいじらないとすると、気動車としてはこれが限界なのでしょうか。

 

車端部です。仕切り扉は今時の窓が長いものとなっていますが、やっぱり化粧板は貼られていません。

 

トイレを有する車端部です。昨今のバリアフリー対応設備の充実っぷりは素晴らしいですね。

 

最前面です。基本は313系を基本としたそれですね。奥まった位置にある仕切り扉もそのひとつです。

 

ワンマン運転時はこの通り。運賃箱は蓋をひっくり返して開くあまり見かけないタイプですね。運賃表示機はLCDタイプのものが登場当初より装備されています。

 

天井です。照明はLED灯、313系の最終増備車で採用された半円状のカバーを付けたものとなっています。少し間隔をあけて設置されているため本数は313系比で少なくなっていると思いますが、LED特有の明るさで補っている感じがします。

 

窓です。313系のボックスシート車やロングシート車と同じ窓配置となっています。日除けはフリーストップ式のロールカーテンが備わります。どこぞの東日本のように着色ガラスで済ますようなことをせず、日除けの意味をしっかり理解した上で良い意味でお硬く車両を作り続けるJR東海らしいと思います。

 

座席です。ドア間は10人掛け、袖仕切りは板状となっています。日本車輌のクセなのでしょうか、ここが作る車両の袖仕切りはどれも大きさが中途半端で、板状の袖仕切り唯一の利点である立ち席との分離に少し難が出ています。そこまで大幅に混雑することも無さそうですが・・。

 

優先座席とセットになったロングシートです。モケットをオレンジにして区別しています。

 

そして更に整理券発行機とのコンボです。片側のみの設置で、この画像で言うと右側のドアが開いた時はわざわざこちら側へ整理券を取りに行くという不自然な導線となります。こんなとこケチらんでも・・。

 

整理券発行機を裏側から。意味を成してそうでその実ほとんど使い物にならないなんちゃって肘掛けが設置されています。ゆとりを作ろうとした配慮には拍手ですが、詰めが甘いというか何と言うか…。


車端部の4人掛けです。座り心地は正直そこまで悪くありません。程よい柔らかさで長時間乗車にもある程度耐えられるものではないかと思っています。でもね、新宮から亀山まで4時間これってねー、地獄ですぞ。三重県北部の混雑区間ならまだしも、南部なんて劇的に混むわけでもないでしょうに…。

 

トイレです。バリアフリー対応トイレで、開閉はボタンによる半自動タイプとなっています。

 

向かい側のフリースペースです。暖地仕様ながら、ヒーターが備わっています。


JR東海気動車の完全JR世代化は間違いなくJR史上に記されるターニングポイントではありますが、それを手放しで喜べない貧乏旅行者がここにいます。