大阪メトロ30000系 御堂筋線後期車 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


公営時代は日本一稼いでいた今でも大阪市を代表する地下鉄路線、大阪メトロ御堂筋線。「全ての関西鉄道路線は御堂筋線に通ず」と言っても良い程の重要路線です。そんなラインカラーが赤なのに黒字のメイン路線を走る御堂筋線の最新系列30000系、2016年度に増備された31604F以降では、見た目は先に登場した31603Fまでと同様ながら接客設備について大幅な刷新を図って登場しました。

 

民営化直前に増備された編成では、ドア左側にコマルマークが有りませんでした。


車内です。ラインカラーである赤が目立ちますが、それ以上に様々な部分が変わっています。


まずはドアです。化粧板がグラデーションを描いたブロックパターンのものになりました。


特筆すべきはLCDディスプレイ。この31604Fからは2面表示となり、走行中は左側で広告、右側で運行案内を表示します。現在左側の表示が出るときはコマルマークからコークスクリューになっていることでしょう(^^;;


駅到着前では2画面両方を使用して駅情報を表示するモードに切り替わります。


車端部です。仕切り扉は窓が大きく見通しもよいです。その窓には右上と左下に意匠が施されており、さりげないカッコよさが光ります。


優先座席を有する車端部です。こちらは雰囲気がガラッと変わりますね。大阪市交時代から続く大阪メトロ車のいいところは車端部の空間作りも大切にすることで、妻窓を設けて地上区間での採光性をよくしているのと、機器スペース兼用として肘を逃がせるスペースを備えています。


最前面です。車端部もそうですが、妻面の化粧板は色調がやや暖色となっています。窓や仕切り扉の配置は変わりません。


天井です。照明はLED灯で、蛍光灯タイプから反射式へと変わりました。落ち着いた車内作りを目指したこの選択は個人的にはかなりファインと言えます。


また通勤電車としては初となるプラズマクラスターの空気清浄機が搭載されています。シャープは地元ですからねぇ。


窓です。一枚窓でUVカットガラスとはなっていますが、日除けもフリーストップ式のロールカーテンとして備わります。しかし、この日除けがキッチリ下まで降りません。ここが少し残念か。


座席です。31603Fから大きく変わったのがここですね。関西屈指の通勤電車ながら、新幹線のグリーン車と同じクッション材を使用していることが話題となっています。袖仕切りもガラスの板となっています。仕切り扉同様意匠がカッコいいですが、上部のFRPが安っぽいのが残念ですね。従来のようなラバー調であればよかったのにつくづく残念です。


各車両1箇所にはフリースペースが設けられており、この編成からは位置が車端部からドア間に移ってきています。隣の座席は3人掛けで、ここの袖仕切りのみ肘掛として使用できるレベルとなっています。座席の座り心地としては、さすが新幹線グリーン車と同じ材質を使用しているだけあり長時間の乗車でも苦になりません。千里中央・なかもずから大阪市中心部まではそれなりの乗車時間となるので、ラッシュ時に座れれば快適な通勤が出来ること請け合い・・。


車端部の3人掛けです。これだといい所しか無い様で面白くないので物言いを。座った瞬間思ったのは「座面が高い」、「背ズリの形状がイケてない」こと。実際グリーン車の座面は普通車より高めの設定が多い様ですが、それは併せて設置されているフットレストやレッグレストの使用を前提としているためで、意図したかは別にして通勤電車で同じ高さとすると脚で踏ん張らないといけなくなります。また角度が付いているように見える背ズリですがそれはフェイク、サイドが張り出しているだけで実際背中が当たる中央部分はかなりの急角度となっています。もう少し角度を付ければなぁ、と。オマケにこのサイドの張り出し、かなり人を選ぶんじゃないかなと思います。恰幅の良い方は結構狭い思いをするのでは・・?


優先座席です。こちらはモケット色を一般座席を反転させた青としています。大国町で顔を合わせる四つ橋線と被るような・・。また、こちらには立ち上がりを考慮してポールが入っています。袖仕切りについてですが、最近流行のガラス製の袖仕切りは視覚的な閉鎖感を和らげながらも立ち席客との分離が図れる点ではメリットですが、不特定多数の乗客が利用すると言う状況で、朝出庫した段階ですぐにもたれかかる人の整髪剤やら何やらでガラス面が汚れてしまうと思うのです。それで夜まで走る便もあるわけですから、清掃にどこまで付いて行けるのでしょうか・・。

 

座席下にはLED灯が仕込まれており、どうしても暗くなりがちな片持ち式座席下の空間を照らしています。


そして、細かい所にも工夫が見られます。御堂筋には千本近いイチョウの木が植えられており、それをイメージしたデザインが施されています。このアルファベット、何を表しているのでしょうか…。


その他にも様々な所にイチョウがデザインされています。

 

で、まさかこんな所にもいるとは・・。


6号車は全体的にピンク色が目立つ車内としています。ええ、そりゃあもう千日前線ですかと(笑) ちなみに土日での撮影です。平日は野郎禁制となります故。


荷棚は利用者の実態を考慮して少し低めとなっています。側窓上辺よりも下に荷棚が来ていることが分かるかと。


座席です。FRP部分がピンク色となっている他は変わりません。座席については先述の通りで、ある程度の乗車距離でも疲れにくいのは実証済みですが、ファーストインプレッションとして個人的には谷町線や初期投入分の座席の方がお好みではあります。

フリースペース部分もこの通り。

 

通勤電車に新たな一手を投じたこの系列、これから大阪の顔として定着して行くのか楽しみですね。