JR東日本E721系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

 


東北本線の最新鋭車両として華々しく登場したE721系です。2008年度のローレル賞を受賞していますね。「前例にとらわれない発想転換を伴う地域利用者本位の設計コンセプト」、「様々な工夫と機器の小型化による低床電車の実現」、「首都圏レベルの輸送サービスの地域展開」といった特徴が受賞の要因だそうです。このラインカラー、719系時代から一貫して採用され続けていますが、イタリアかと(^^;;


こちらは仙台空港直通用の500番台です。塗装が0番台とは異なっています。

 

トップナンバーですね。あ、ちなみにデッキも付いていなければ指定席車両「uシート」もありません(^^;;

 

製造は川崎重工ですね。

 

側面を見ると、0番台にあった表示窓を埋めたような跡があります。新製時からこう、もうちょっとなんとかならんかったんでしょうか‥。

 

直通する仙台空港鉄道も同仕様の編成を用意しており、共通して運用されています。

 

仙台空港直通系統ではワンマン運転が行われています。


画像は1日2往復のみの快速列車です。


車内です。首都圏とは違い3扉車両ですが、どこかで見たことがあるような雰囲気が勝ってしまい、あまり新鮮味は感じられません。


ドアです。化粧板は貼られていません。ドアが接する部分にはイエローテープが貼られています。特筆すべきはステップが無くなったこと。台車の小型化などにより車高を引き下げることに成功し、駅の改修をすることなくステップレス化することに成功しています。これもローレル賞受賞の一因だとか。それなりに納得。


通年半自動扱いのため、開閉ボタンも設置されています。ボタン周辺がLEDにより光るという最近流行の仕様ですが、周りが金属地のままとなっており、いささか安っぽさは否めません。


トイレ横のドアに関しては、横向きでコンパクトにまとめられています。


外側はボタンオンリーです。寂しいですねぇ・・。ちなみにドアチャイムは701系と同一で、チャイムが鳴り終わってから開くのも一緒です。オマケにドアの開閉速度が遅く、他地域のようにスコーンと開いてくれないので少しストレスかも。これが東北タイミングか(?)


車端部です。優先座席に指定されているため、床面がゼブラ模様になっています。仕切り扉は701系に引き続き両開きとなっています。妻面は機器室が存在し、仕切り扉までは距離があります。北海道の列車もこのような感じなので、風雪耐久が至上命題の、寒冷地を走る列車では共通の備えなのでしょうね。


トイレを有する車端部です。仕切り扉が隠れてますね(笑)


そして、500番台のみに存在する荷物置き場を有する車端部です。こちらの様子は後程・・。


最前面です。仕切りは南海電鉄のような横引き式となっており、中間に入った場合でも同じ操作をすることが出来ます。


天井です。元から首都圏と比べて本数が少なめにもかかわらず、取材当時は一部蛍光灯が抜き去られていました。


窓です。日除けはありません。変わりに着色窓としているわけですが、日除けがある場合と比べて直射日光を遮断出来ていないのは一目瞭然です。


座席、まずはクロスシートから。ボックスシートで、211系以来の国鉄近郊型車両のセミクロス配置が復活しています。首都圏と同じく片持ち式となっていますが、半自動ドアとは言え結構な頻度でドアは開くでしょうに…。冬季は足元がお寒くなりそうです。モノ自体は、E217系から始まった座席形状を元にしています。不自然な腰部分の張り出し、石の様であり中央から上部にかけてが逆傾斜となり先端が張り出している殺人ヘッドレストなど、呆れる程何も変わっていない事は見れば分かる話でございます。本来この座席は長距離利用を想定していないはずであり、乗車時間に対してロングシートという設備面で難があった701系の反省を生かしてクロスシートを導入したのであれば話が矛盾しています。


・・とまぁ座席についてはJR東日本は意地でもこの座席から脱却しないので置いといて、問題は取り付け位置。窓が2枚組みとなっており、中央の広い柱部分の座席では、窓の桟に置こうとした腕が柱の角に食い込むという最悪環境が実現(苦笑)。というか、利用者目線で考えたら、絶対こんな設計にしない。強度上こうせざるを得なかったのかもしれませんが、窓側の肘掛など、代替策が欲しいところ。ほんの少し首都圏の車両と比べて進歩したところといえば、黒色の細い柱をヘッドレスト寄りに移したことでしょうか。この座席では腕の食い込みは(幾分)軽減されていると思います。


窓枠下辺は多少の幅を取ってあり、中央部分はわずかに広げられております。それに加えてドリンクホルダーが設置されています。窓枠中央部分は元よりペットボトルくらいのものを置くことを想定していたであろうに、一体どのように使って欲しいのでしょうか?(^^;; まぁモノを置く空間は広いに越したことはありませんね。


ドア横は2人掛けのロングシート。大型袖仕切りとクロスシート背面に挟まれたショートショートな空間です。その手の環境を好む人にはうってつけじゃないでしょうか。袖仕切りですが、アクリル板を貼り付けた719系と、どちらの方が防風性・機能性が高いでしょうかね(当て付け)。座り心地は相変わらず破綻しているのですが、座席の支持は片持ち式ではなく前時代的な座面下が埋まっている構造なので、ヒーターもしっかりしているとは思いますし、風の通り抜けは最小限でしょう。


車端部の優先座席です。赤いゼブラ模様の背ズリに灰色の座面はJR東日本共通です。


トイレ横の車椅子スペースです。付帯設備は握り棒、非常通話装置、ヒーターとなっています。寒冷地を走行するだけにヒーターも2基装備となっています。トイレ入口がドアの方向を向いているため、横には2人掛けのロングシートが設置されています。袖仕切りは従来に近いものですね。これにアクリル板を付ければ(略)。


500番台にのみ存在する荷物置き場です。料金不要列車にしてこの装備は珍しいですね。空港輸送に特化した車両だからこそなせる業と言えるでしょう。しかもただの荷物置き場ではなく、スーツケースなどが滑り落ちないようにするためにセーフティーバーまで付いています。


トイレです。円筒形の大型タイプで、車椅子での取り回しが容易に出来るようになっています。

 

2016年、一部国鉄時代の機器を流用している719系を置き換えるべく、4両固定編成の1000番台が登場しています。

 

0番台との違いは、帯色の赤が桜色になったことですね。

 

車内です。大きくは0番台と変わりません。そう言えば、ドアの開閉ボタン、閉めるのボタンの周りが灰色となっていますね。

 

中間車の車端部です。両側が座席となりましたね。

 

天井です。照明が蛍光灯タイプの直管式LED灯となりました。

 

座席です。配置等は従来と変わりません。

 

座り心地としては0番台から地味に改良が加えられ、座面のクッション性が増加しています。が、その肝心の座面が扁平でして、座っているとなんとなく前方に滑るような感覚を持ってしまいます。ま、そこはいいんですよ、背ズリが相変わらずまるでダメだって・・。

 

ロングシートです。こちらも0番台よりは座りやすくなったと思いますよ、やっぱり背ズリがダメダメですが・・。