一定数の割合で高額不妊治療を経験された方も
いらっしゃると思います。
そんななか、体外受精を行ない、
せっかく胚が子宮に着床しても
胎児が育つことなく流産してしまうことがあります。
これを「化学流産」といいます。
このように妊娠初期に起こる化学流産の
ほとんどが、染色体異常などの胎児側に原因があることが多く、
流産のすべてを防ぐことはできません。
そして、同じケースは自然妊娠でも同じ割合で起こります。
しかし、流産の原因はさまざまで、
母体に原因がある場合には
治療しないと妊娠継続が難しい場合もあります。
体外受精で流産してしまう原因にはどのようなものがあるのか、
年齢によりどのように流産率は変化していくのか…
今日は流産について知りたい方のために
情報をまとめています。
【体外受精で流産してしまう理由】
体外受精で流産する理由はさまざまで、
胎児に問題がある場合もあれば、
母体に問題があるような場合もあります。
体外受精で流産する理由についてみていきましょう。
■子宮や卵管の状態が悪い
子宮は受精卵が着床する場所で、
いわば赤ちゃんのベッドになるところです。
通常ならエストロゲンやプロゲステロンといったホルモンの影響で、
子宮の内膜は厚くなっていき着床しやすい環境が整います。
着床しやすいのは子宮内膜が8ミリくらいだと言われます。
しかし、なんらかの影響で体外受精を
したときにそこまで子宮内膜が厚くなっていないと、胚は定着しません。
ただし、ほとんどのクリニックでは、
胚移植の前に検査をして厚さが足りなければ、
その時は胚移植をせずに次回に持ち越します。
このように、着床しやすい環境を整えることは大切です。
他にも子宮内膜症や子宮筋腫、
子宮内ポリープなどの可能性もあります。
それらも子宮や卵管の状態を悪くする要因であり、
事前にわかっているようならば事前に治療しましょう。
■加齢による卵子や精子の質の低下
どんなに外見が若くみえても、
卵子や精子は年齢と共に老化して質が低下していきます。
特に卵子というのは、生まれたときに作られ、
生理とともに少しずつ数を減らしていきます。
そして、質のよい卵子から順番に
失われていってしまうのです。
そのため35歳を越えて高齢出産になってくると、
子どもがうまれる割合は16.8%、
40歳で8.1%です。
仕事やプライベートを重視して、適齢期の頃に避妊。
そしてようやく子どもを作ろうかと思ったときに、
卵子の老化などにより不妊に苦しむケースが昨今では増えています。
卵子が老化していると、
染色体や構造異常により受精卵まで育たなかったり、
体外受精により着床してもその後、
流産してしまう確率が高くなります。
■不育症の可能性
不育症とは、妊娠するけれど
流産を繰り返すことをいいます。
不育症の検査を進められる流産としては、
3回以上流産をする「習慣流産」、
流産を連続で2回繰り返す「反復流産」などがあります。
習慣流産には、原発性習慣流産といって
子どもが一人も授からないケースと、
続発性習慣流産といって1人以上子どもを授かった後、
流産を繰り返してそれ以上子どもができないケースがあります。
そのため一度子どもを産んだからといって、安心は出来ません。
不育症の原因となるのは、
子宮形態の異常や、甲状腺異常、
両親どちらかの染色体異常など
さまざまな要因が挙げられます。
ただ不育症と診断されても
妊娠出産している人は大勢います。
診断結果が逆にストレスとなることがないように、
前向きに治療に取り組みましょう!
■胎児側の問題
妊娠初期の流産は、胚の染色体に
異常があるなど胎児側に問題がある場合がほとんどです。
染色体に異常がある胚は、
妊娠4週~5週くらいでたいてい流産してしまいます。
たとえグレードの良い胚だったとしても、
それはあくまで見た目の問題です。
グレードが良いからといって、
構造異常や染色体異常がないわけではありません。
また、受精卵の染色体異常などにより、
着床後すぐに起きてしまう流産は
化学流産といわれ、ほとんどが胎児の問題です。
日本では胎嚢が確認できたあとの
流産を流産としてカウントし、
胎嚢が確認できる前の流産を化学流産として区別しています。
体外受精をしている場合は、
血液検査や尿検査で陽性反応が出ているので、
化学流産に気がついてしまいます。
しかし、自然妊娠の場合は
ちょっと重い生理だったくらいにしか思わず、
化学流産に気づかず終わることも多いのです。
流産は妊婦の7~10人に1人の割合で発生し、
その9割以上が妊娠12週未満の早期流産です。
化学流産を含む早期流産のほとんどは、
胎児側が原因だといわれています。
【体外受精の年齢別の流産確率】
年齢と共に、流産の確立はあがります。
体外受精の年齢別の流産確率をまとめてみました。
体外受精の20代での流産率は約16%。
妊娠の確率が約42%、出産確率は約20%です。
20代の流産率を低いととらえるか、
多いととらえるのかは人それぞれです。
それでも20代で8人に1人が
流産していること考えると、
流産自体はよくあることといえるでしょう。
受精卵の染色体異常を調べてみても、
20代でも半数以上に異常がみられます。
そして、染色体に異常があれば
ほとんどの場合は正常に育たず発育を停止し、
着床しても流産してしまうのです。
また、自然妊娠と体外受精を
比べた場合ですが、20代では3~4%程度、
体外受精のほうが流産率は高めのようです。
体外受精の30代での流産率は約19%です。
30代前半の流産率は約19%、
高齢出産に入る35歳で約20%、
そして30代後半では約27%まで流産率は上がります。
卵子は生まれたときから数が決まっていて、
良質の卵から失われていきます。
しかし、社会では妊娠確率の高い20代は
仕事やプライベートが忙しく、
避妊する人も増えています。
そして30代になり子どもを作ろうとして、
妊娠確率の低下と、流産率の上昇という壁に当たってしまうのです。
高度生殖医療では、
自然妊娠と比べて若干流産率は高いですが妊娠確率は高くなります。
流産をしたとしても、
まだ前向きに治療に取り組めるのが30代です。
40歳の流産確率は約35%です。
しかし、それは40題前半の数字で、
40代後半では約67%にまであがります。
そのため40代になってからの体外受精は、
スピード勝負ともいえるかもしれません。
40代では、体外受精をすると20%の確率で妊娠はしますが、
40%くらいかそれ以上の確率で流産もしています。
また、年齢が高くなると流産だけではなく、
せっかく生まれてきても障害が出る可能性も高くなります。
40代になってから妊活をする場合は、
少しでも早く始めてください。
治療のための排卵誘発剤が原因で
子宮内膜が6mm以下になってしまった…
よく聞くお話ですよね。
子宮内膜を厚くするのは、
ホルモンバランスがしっかり整っていることが大前提です。
そして赤ちゃんが安心して過ごせる
フカフカのベッドを作るためには、
しっかりとした栄養も必要です。
当院ではお食事面でのアドバイスもさせて頂いております。
お一人で悩まれずに一度当院にお越し下さいね。