

秋の紅葉の季節には、「紅葉の馬場」と言われる参道が
もみじで真っ赤に染まることで知られる京都・嵯峨野の二尊院。
馬場という名前は珍しい。余談だが
乗馬の練習などに使う場所が馬場と言われる。
京都の柳馬場や東京の高田の馬場などが有名だが。
その昔は馬と共に生活があったので、こうした名が誕生したのだろう。
競馬場は外国生まれだが、ひとつの馬場では。

紅葉の馬場は続く。石の参道に青もみじが映える。
梅雨の日の雨に濡れて。

たしか、川端康成の小説にこの寺院が
登場するくだりがあった。若い二人のデートスポットとして。
そんな雰囲気の様子である。


本堂への正門。本堂は京都御所の紫宸殿に模して
作られらそうである。
二尊院には、本尊に「釈迦」と「阿弥陀」の二つの
如来を祀るところから、その名が通称としてつけられた。
正式には「小倉山二尊教院華台寺」とむつかしい。
嵯峨天皇の勅願によって、慈覚大師が承和年間(834~847)に
開山したと伝えられる。
応仁の乱で多くのお堂が消失したが
その後に再建された。

釈迦と阿弥陀の二つの仏様。
国の重文に指定されている。
撮影禁止の張り紙がないので寺側に聞くと
カメラを向けても、OKの優しい返事が返ってきた。
しかし、数メートルも離れており、堂内は暗いので
ISO感度を3000位にして撮らしてもらった。
京都の寺社では、この類の撮影はほぼ禁止されている。
パリのルーブル美術館の美術品やステンドグラスのきれいな寺院は
撮影は可能だったので、二尊院はグローバル時代に
即応しているのでは思った。
ただ、秋の観光シーズンは混雑が予想されるの
梅雨時などの期間限定かもしれないが、このへんは確認していない。

二尊院は昔は公家との交流が盛んで
旧摂関家である二条、鷹司、三条、四条の各家の
菩提寺になっている。
また、「香道」を創始したと言われる三条西家もそれになっている。
さらに余談になるが香道は香木をたき
立ち上る香りを「聞く」嗜みで、決して「嗅ぐ」とは言わないとのこと。
それにしても、京都のストリートの名前がたくさん出てきますね。
やはり、どこかで縁があるのでしょう。

保津川や高瀬川を開拓した角倉了以の
菩提寺にもなっている。京都とはどこまでも縁が深い
寺院である。さらに小倉百人一首の藤原定家が
選定した場所と言われる「時雨亭跡」も残されている。
本堂より少し上に上がったところにありここからは
麓の嵯峨野はもとより、市内中心部が遠望できる。