

京都の観光寺院としてはあまり知られていない
東山の今戒光明寺(こんかいこうみょうじ)。
くろたにの名で呼ばれる浄土宗の大本山である。
法然上人が、修行をしていた比叡山から降りて
初めて草庵を結んだところ。
今秋、回遊式庭園の「紫雲の庭」が特別公開された。

この庭は、法然上人の八百年の大遠忌を記念して
新たに整備して作られたとのこと。
池と紅葉が重なり合ってやはり、季節を感じさせる。




今回は庭園の他に、「虎の襖絵(ふすまえ)」がある
大方丈なども公開された。
これは撮影禁止なので、写真にはならない。
しかし、日本には古来、虎はいなかったのに
虎がモチーフに使われるのはなぜだろうか。
有名な竜安寺の庭にも「虎の子渡し」の光景が
見られる。十二支のトラ年と関係があるのかもしれない。
それとも、仏教がインドから中国を通して
伝えられた事にもよるのかもしれない。
脱線してしまったが。

今戒光明寺は、幕末に京都の治安を守るため
幕府から派遣された会津藩主の松平容保が
本陣を置いたところ。幕府側の新撰組の
近藤勇組長が、ここへよく通った場所でもある。
境内の一角に、新撰組のトレードマークが目に付く。
また、この寺には時代をさかのぼりTVの大河ドラマになったお江さんの
供養塔もあります。

寺は真如堂と隣合せになっていて
規模は広い。
しかし、四季を通して訪れる人は比較的少ない。
「いつ歩いても、たそがれのような印象がする」という。
これは、作家五木寛之さんの「百寺巡礼」シリーズの
京都の巻で、瀬戸内寂聴さんの言葉を引用したものだ。
そんな佇まいが、漂うこのあたりの界隈。
それはそれとしても、拝観に出かけた日は
週末でもあったが、JR京都駅前の市バス、タクシー乗り場は
約100メートルの行列。
こんな時は、京阪か阪急で四条近辺に出たほうが
混雑が回避できそうに思う。