
ここ数年は夏が暑く、電車内では
扇子で涼を取る風景が、ふんだんに見られる昨今。
特に今年は原発事故で節電ムードが加わり
余計にそれが目立った。
扇と言えば京扇が連想される。
実用的にはどんな扇子でも良いが
京扇というと、どこか「センス繊細さ」を感じる。
扇子の誕生は平安初期と言われている。
源氏物語の絵巻物に登場したようにも思うが。
室町時代に入り、日本の扇の基本ができ
江戸時代になると、扇子作りは
冠、鳥帽子などとともに「京の三職」として栄え
一般生活に用いられるようになったそうである。
扇子はあおいで涼むツールだけでなく、人生の節目にも登場する。
初めてのお宮参り、七五三、婚礼など。
現在では茶道、舞い、狂言、能など文化面で多用されている。

これは祇園のお茶屋に並べられた
舞妓、芸妓さんのうちわ。きれいどころの客への
夏のプレゼントに使われる。また、装飾としてのうちわの役目も果たしているのだろう。
日本は伝統的に省エネの考えが自然と
醸成されきたようにも思える。
話題は扇子から、うちわと移ってきたが
京都の五条大橋の西側に
扇塚の碑があり、この一帯は、その時代に扇屋さんが
集中していた名残りの証しである。

産寧坂の光景。日傘が店先に並んでいる。
オーバーにいえば、京都は省エネ発祥の地かもしれない。