人出で賑わう、浅草寺門前。
2018年夏の風景。
 
この頃は、外国人観光客も多く、
仲見世通りはごった返し、
歩くのもひと苦労でした。
 
 
浅草など、隅田川界隈を舞台とした、
永井荷風の「すみだ川」。

 

 

 
〈物語の地図〉
⋅⋅⋅現代のGoogleマップに重ねてみました。

 
⋅⋅⋅長吉の家(今戸神社周辺)
 
⋅⋅⋅伯父、松風亭蘿月の家(小梅瓦町)
 

←→⋅⋅竹屋の渡し

・三囲(みめぐり)神社土手から、
対岸までをつなぐ渡し舟。
・1928(昭和3)年に
言問橋ができるまでは、
隅田川の対岸同士を行き来する
重要な交通手段。
・蘿月もこの渡し舟で、
妹お豊宅を訪れている。
 
🌼⋅⋅⋅宮戸座
・長吉が病み上がりに
ふらっと入った芝居小屋。
折しも「十六夜清心」が上演されており、
お糸を失った長吉の心に染み入る。
・役者になったという
幼友達の吉さんに出会う。
 
⋅⋅⋅柳島妙見山法性寺
・将来を悩み、伯父に相談した長吉。
押上の堀割を、連れ立って歩く。
製造場の機械の音が聞こえ、
煤煙が飛んでくるという、工業地帯。
・この寺の門前にある茶屋で休み、
もう少しの間我慢し、
今の学校を卒業するよう諭される。
 
 
アサヒグループ本社ビル。
金のオブジェが印象的。

蘿月が住んだ小梅瓦町は、
この裏手に位置するようです。
 
 
今戸橋。
「竹屋の渡し」の土手を上がった
すぐ上にあります。
長吉とお糸が待ち合わせした場所。
この写真は2011年11月、
「平成中村座」がこの地に建ったとき。
橋の欄干だけが残されていました。
 
 
宮戸座跡の碑。
宮戸座は、1896(明治29)年から
浅草公園裏に存在した劇場。
 
大歌舞伎ではない、いわゆる
小芝居が上演される劇場だった。
1923(大正12)年、関東大震災で焼失。
 
 
北十間川とスカイツリー。
長吉と蘿月が
連れ立って歩いたのはこの辺りか。