八月納涼歌舞伎で上演された
「浮世風呂」は市川猿之助家、
瀉(おもだか)屋の家の芸を集めた、
「澤十種」の内のひとつ。

「澤十種」
・連獅子
・三人片輪
・檜垣
・猪八戒
・浮世風呂
・釣狐
・すみだ川
・武悪
・二人知盛
・夕顔棚
昭和50年に、
三代目市川猿之助が選出。

二代目猿之助が創作した舞踊に、
三代目が演出した舞踊を加えたもの。


屋には他にも、
「猿翁十種」という舞踊集があります。

「猿翁十種」
・悪太郎
・黒塚
・高野物狂
・小鍛冶
・独楽
・二人三番
・蚤取男
・花見奴
・酔奴
・吉野山道行
昭和39年に、
三代目市川猿之助(現⋅猿翁)が選出。

祖父二代目猿之助(初代猿翁)が創作し、
得意とした舞踊から、十種を選んだもの。



二代目猿之助(初代猿翁)が
疎開していたと伝わる、
栃木市の洋館に残された写真です。

「二人三番」。
二代目猿之助と
その子三代目段四郎の三番叟。
中央の千歳は、
後の三代目猿之助(現⋅猿翁)。



「澤十種」、「猿翁十種」の中で、
近年上演されたものをまとめました。








四代目猿之助により、
積極的に上演されています。

そして、「独楽」は
瀉屋の次代を担うであろう
市川團子により、
この9月に上演されました。


こちらの芸の伝承も興味深い。