今月、歌舞伎座秀山祭では、
三世中村歌六百回忌追善公演が行われています。


三世歌六の血を引く、
まだ3歳の小川綜真くんが、
初お目見得をしました。

「伊賀越道中双六」の一場面で、
父⋅歌昇と叔父⋅種之助に手を引かれて
舞台を歩き、自分の名前を
たどたどしくも大きな声で言うことができました。


このところ、
歌舞伎界では子役の活躍が目覚ましいです。

歌舞伎の舞台において、
子役の存在は不可欠。

その子役は、
父親や祖父などが歌舞伎俳優である、
いわゆる「御曹司」のお子さんが演じる場合、
児童劇団などに所属する一般の家庭の
お子さんが演じる場合があります。

今年に入ってから、歌舞伎座のみに絞っても、
「御曹司」の子役が多く出演しています。

2月 「義経千本桜ーすし屋」
六代君⋅⋅⋅坂東亀三郎

3月 「盛綱陣屋」
小四郎⋅⋅⋅中村勘太郎
小三郎⋅⋅⋅寺嶋眞秀

4月 「実盛物語」
太郎吉⋅⋅⋅寺嶋眞秀

5月 「絵本牛若丸」
牛若丸⋅⋅⋅尾上丑之助(襲名披露)
   「め組の喧嘩」
又八⋅⋅⋅坂東亀三郎

7月 「外郎売」
堀越勧玄

8月 「伽羅先代萩」
千松⋅⋅⋅中村勘太郎
鶴千代⋅⋅⋅中村長三郎

9月 「菅原伝授手習鑑ー寺子屋」
菅秀才⋅⋅⋅尾上丑之助

これだけ
「御曹司」のお子さんが揃っていることも、
珍しいように感じます。

この年代のお子さんたち。
市川右近**2010年4月生まれ
中村勘太郎*2011年2月生まれ
寺嶋眞秀**2012年9月生まれ
坂東亀三郎*2013年2月生まれ
堀越玄**2013年3月生まれ
中村長三郎*2013年5月生まれ
尾上丑之助*2013年11月生まれ
小川綜真**2016年2月生まれ

役者としての名前をもらっている子、
まだ本名のままの子、さまざまですが。
勧玄くんは来年、
市川新之助襲名が決まっています。

見たところ皆、歌舞伎が好き、
舞台が好きな子たちばかりのようです。


この上の世代に、
尾上左近、市川染五郎、市川團子たち。

さらに、中村虎之介、中村鷹之資、
片岡千之助、中村玉太郎、
中村橋之助、福之助、歌之助の兄弟。

そして、尾上松也を筆頭とした

とても層が厚く、頼もしく感じます。