8月の歌舞伎座は、納涼歌舞伎。
第二部の「東海道中膝栗毛」を観劇。
チケットは発売日直後に買っていましたが、
いつもの3階席は完売しており、
普段あまり座らない、2階奥の席。
前席と段差があり、見やすいかも。
配役。
多彩な出演者。
弥次さん喜多さん、
今回は二役なので早替りあり。
二役目は、
獅子戸乱武、黒船風珍という怪しげな盗賊。
猿之助さんはかなり力を入れて演じているが、
幸四郎さんはまるで弥次さんのまま、
あの眉毛もそのまま⋅⋅⋅
二人の温度差がおもしろかったです。
巳之助、児太郎ペア。
お地蔵さんを抱えて旅に加わります。
隼人、新悟ペア。
与三郎とお富?
いつの間にか「油地獄」の
与兵衛とお吉に⋅⋅⋅
とろろの「丁子屋」というのは、
静岡の丸子宿に実在のお店だそう。
(猿三郎丈のブログで知りました。)
中車さんにはあえて⋅⋅⋅なのか、
歌舞伎らしい台詞回し。
あんな場所で、
あんな仲間たちとの立ち回り。
美しい海底での立ち回りは、
「獨道中五十三驛」のパロディだそう。
(これも猿三郎丈のブログより。)
海の仲間に混じって、なぜかカマキリが⋅⋅⋅
橋之助、虎之介は、
本当に分かりませんでした。
虎之助さんの怪演。
橋之助さんはひげだらけの扮装。
誰だか分かりませんでした。
鷹之資、千之助は、清水次郎長の子分
森の石松、追分三五郎という役。
鷹之資さんは、勢いも台詞も素晴らしい。
千之助さんは、このような軽装の立役は、
初めてではないでしょうか。
二人とも出番がちょっとでもったいない⋅⋅⋅
もっとも、後から、
とろろの中に嬉しそうに飛び込んでいました。
福之助さんの博労。
本当に少しの出番ですが、
動き、表情に はっとするものがあります。
七之助さんの花道全力疾走。
鶴松さんのお蔦。
これは本興行ではなかなかできない役。
大抜擢ですが、
とんでもないオチが付いています。
帯を引っ張られたときにも、
脚立の上で
落ちないようにこらえていたのですね。
笑三郎さんの滝の白糸。
でも、どうしておばあさんなのか?
なかなかのコメディセンス。
門之助さん、今回は武家の老婆。
第3作までは、アラブの大富豪、
義太夫、キリストと変わった役どころでした。
(きっと、猿之助さんの無茶ぶりです。)
そして、
3年前の第一作から出演している
染五郎、團子の成長。
最初の「雲助」姿は、
せっかくの美少年がもったいない。
まさかあの演目を見せてもらえるとは⋅⋅⋅
もっとも、
子役が演じることのある演目で、
よく考えたものだと感心。
「一谷嫩軍記」組打の場。
白い馬に乗った
敦盛が登場したときには、
染五郎かと思ったのですが、
こちらは團子。
熊谷が染五郎。
波打ち際での戦いは、
「遠見」の子役のような演技。

大団円を迎え、
打ち上げられる弥次さん喜多さん。
(これはいつかも見た光景。)
花火師は寿猿丈、3年前と同じ。
ご本人は意識していらっしゃるのか、
とぼけた味わいがいいです。
2階席花道寄りの席だったので、
お2人の宙乗り、よく見えました。
猿之助さんは空中を歩いているよう。
幸四郎さんの大車輪。
幸福感が広がります。
*備忘録として追記しました。*
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今回は、第4回目にして最終回との噂が⋅⋅⋅
過去3回の観劇記録。