八月納涼歌舞伎、見に行ってきました。



第一部の「嫗山姥」、「権三と助十」、
第二部の「東海道中膝栗毛」まで。



宙乗りのワイヤー、
歌舞伎座では6月から3か月目です。

今月は仲良く、2人分あります。




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<観劇メモ>

「嫗山姥」
扇雀さんの八重桐、風格の漂う姿。
敵を追い散らす場面では、
夫の魂を宿した心で隈取をとっていますが、
よく映えて美しかったです。

橋之助さんの坂田蔵人。
「橋之助」としては、私が見るのは最後の舞台。
二十代の頃から見ていますので、
本当に立派になったなと感慨深いです。

新悟さんの沢瀉姫。
こういったお姫様としてはすでに、
安心して見ていられます。

巳之助さんの太田太郎、
姫を奪いに館にやって来る役です。
こういった赤っ面、力強い役では、
巳之助さんは粗削りな荒々しさが見られ、
おもしろいなと思います。
父、三津五郎さんにはなかったものだと思います。


「権三と助十」
世話物のようですが、岡本綺堂の新作歌舞伎。
早口の江戸っ子言葉が心地よい。
(油断していると聞き取れない…)

昔の納涼歌舞伎で、
勘三郎さんと三津五郎が演じたのは、
もう21年も前のことだそうです。
そのときの雰囲気、空気感と
今回の感じが異なるのは、やむを得ないこと。

染五郎さんを中心に、
新しいものを作り上げるという気概を感じました。


「東海道中膝栗毛」
猿之助さんにとっては、
伯父猿翁もかつて手掛けている演目。
「猿之助」として避けて通れない演目でしょう。

「阿弖流為」、「ワンピース」を見ていない私には
笑えない部分がありましたが、
笑ったもん勝ち…です。

主役級でない人たちまで、
皆ノリノリで演じているのが良かったです。