出羽 羽黒山(瀧水寺)五重塔 | ゆめの跡に

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On the ruins of dreams

イメージ 1①五重塔

イメージ 2②三神合祭殿

 
訪問日:1998年頃

 

所在地:山形県鶴岡市

 

 羽黒山五重塔はかつて瀧水寺五重塔と呼ばれ、周囲にも堂宇が立ち並んでいたが、明治の神仏分離により、神仏習合だった羽黒山は出羽神社となり、五重塔以外は廃されて取り壊された。

 

 現在の五重塔の所有者は出羽三山神社であり、その末社・千憑社として塔内には大国主命が祭神として祀られている。

 

 現在の五重塔が建立されたのは応安5年(文中元・1372)羽黒山別当・大宝寺政氏によるものとされるが、100年ほど時代が合わない。

 

 慶長13年(1608)に山形藩主・最上義光が修理を行った際の棟札の写しによると、五重塔は応安2年(1369)に立柱し、永和3年(1377)に屋上の相輪が上げられたことがわかる。

 

 この時期は康安元年(正平16・1361)山内上杉家の祖・上杉憲顕が大泉荘の地頭職に任じられ、大宝寺氏はその代官として引き続きこの地を治めていた。