ここ数週間もお庭番の重職をおっぽりだして、姿をくらましていたフーテンのムタを見かけたのは一昨日の夕方、近所の駐車場なのだ。
いつもいつもお庭番でフーテンのムタはフーテンだから、いつもいつも一人でいて、メシをねだるときも、玄関でおれを待っているときも一人なのだが、そん時の駐車場のムタは数人のにゃーにゃと群れ、ウンコ座りして大麻を回し呑みしていたのだ。
おれはショックのあまり、軽い尿漏れと一口分の脱糞を感じながらも、特徴のある顔の模様とちょん切れたよーなシッポを確認したのだ。
ム、ムタ、おまえ……。
したら、ムタは今まで見たこともないよーな敵意と牙を剥き出して、しゃーっ! おら、しゃあーっ! あんだよ見てんじゃねーよ、しゃあぁぁぁぁぁぁあっ!!! と吼えて車の陰に逃げ込んだのだ。
ああ、ムタになにがあっのだ。おれがなにかしたのか。ああ、ああ……。いつも気になっていたファミレスのねーちゃんに、ある日突然、虫けらを見るような視線を投げかけられた時よりも理不尽でショックなのだ。
したら、あーた、今朝玄関の陰にムタがいるじゃないのさ。
何事もなかったよーに、にゃあとか言いやがって、ムタ、にゃあ、どーしたのムタ、にゃあ、ムタ、にゃあ、村、にゃあ。
とかつまらんことを言いながら、嬉しくてカリカリのゴハンあげたのさ。
写真は、メシ喰っての帰り際、ムタ、にゃあの瞬間なのだ。
難しいってか、よくわからんムタなのだ。
おれはこれからお仕事なのだが、お庭番してるかしら、ぬお~っ。