はは~ん なる程 クとツーで靴の日か!語呂ん良かね。
何気なし・・・倅共の足の太うなるとの早いもんな。
生まれた時分は こぎゃん細(こま)か足ば片手に乗して収まりよったとに
歩(あゆ)むごつなって いっちょ前靴ば履く為に 何遍もマジックテープば
バリバリいわして ようよう履いたて思えば 我がから泥ん中でん
水溜まりん中でん 駆け込んで 這(ほ)うてさるいて 靴ん先なハゲてばいた
せっかく洗うたとに・・・まあた汚れたな・・ハハハ。
そりゃあ見てみろ・・・ 靴のおろようなるのが先か 足の太うなるのが先か
春ん来て夏ん来て秋ん来て冬ん来(く)っとん あっという間に四時が過ぎて
足の先のまた伸びさるとん ありゃあ・・また武者んよか靴の並んだたいな。
細んかった靴は ほりゃ、いつん間に婆さん爺さんの靴ばぬいてしもうて
親ん足よりいつぞか 追い抜いとって・・
また新しゅう 買うてやらんばね と 長持の如つふとか箱に収められた
赤子の時の靴の 倍よりまぁだ長んか靴を 難なくシュッと履きこなし
「これでいい」と。
鬼の足かたの如と 太うなった靴どもの並ぶ下駄箱に沫ぶく程のエネルギーが
大地を踏みつけて家路についた つわもの共のように草臥れた靴共のすがたが
無事に生きて帰ってきたことと そしてまた明日も 元気に出かけることを
安堵し、願い、また感謝しながら
親の特権と遠慮なしに 消臭スプレーをシュッシュシュッシュとかけまくる。
末のドングリ坊主も 追いつけ追いこせと 兄者の靴に迫らんが如くあり。
大雨に濡れた靴には新聞が突っ込んであって、倅が澄まして「ばあちゃんの知恵」
と亡き祖母がそうしていた事を思い出し 確と受け継がれとる。
ハハハ 昔は拗ねれば 外さん我が靴を投げつけよったのにな
どこを放ついたものか精霊飾りの如つネチャ泥ばびっしりつけて帰って来よったな
どこを放つけば ぎゃんも破るるかと呆れるくらいの穴をほがした靴の転んどったな
そうやった・・じいさんの雪駄ば 細か足でようと挟んでペッタペッタ歩みよったな
そうやった・・ああた達ば背に負ぶって走り周るとに我が靴は底の擦り切れよった。
華やかな記事にするような 洒落た思い出はないけれども
人が生まれ成長し 親からもらったふたつの足で 歩んで歩んで草臥れていつか歩みを
とめるまで 遺伝でもろうた外反母趾のこの足を護って下され。
「おろよか→あんまりよくない・・・まあオンボロという・・」
