あずまそら めでたき月の ハレ姿
夕刻の雲も知らずの晴れ舞台、お陰様、東の峰から立派な月が現れました。
日の入りも随分と早くなり、東の空に姿を見せる頃にはあたりがすっかり宵のいろを成していました。だからこそ、その美しさが映えるのでしょうね。
白玉粉でこさえた、丸くはない団子に黄粉をつけて、月を眺めながら美味しく頂きました。
月が満ちるにつれて自然界では影響を受けるものがあります。それは海つまり潮の流れですね。
満月と新月の前後にあたる時期が大潮となりますが、彼岸の大潮は月の引力における影響をとても強く感じます。
季節における満潮干潮の差については、調べると思いのほか複雑だったので・・・もう少し勉強してみます。それにしても、有明海の干満差は他の海域に比べても大きいのですから、秋の潮の影響ってどれくらいなんだろう・・・と気になり、訪れたのはココ!
この記事に書いている「瀬詰崎灯台」にて撮った写真。そう、海流が有明海に流れ入り、流れ戻るボトルネックの部分ですね。
上記の写真の海面を見てもらえると解ると思いますが、海流がうねるように盛り上がっている。丁度この三十分前が干潮の時間でしたから、これから満潮にむかっていく途中です。
前回に撮ったのが初夏頃でしたので、たった三か月程の間で海の表情が違うのには驚きました。
風が強いわけでもないのに、この波の流れの激しさよ・・・。
地球と月との間にある見えない引力が織りなす自然の力。ここからあの灯台の基礎にある濃い線の部分まで海面が上昇するということでしょうから、満潮時も見てみたいような気がします。
ここまで来る道はかなり狭く離合が難しいため(3ナンバーは幅ぎりぎりだと思ってください)運と勇気が必要です
観光名所に載っていますが、たぶんココ農道だと思うので畑を荒らさないよう配慮が必要かと・・・
そういえば・・・人の生死に関しても、潮の満ち引きが関係してくるそうで。
倅一号は、まさに春の大潮に乗ってこの世に生まれてきました。いや・・・実はその前年の秋に起きた不思議な体験のほうが印象に残っています。
妊娠悪阻にて死にそうになっていた頃のお話です。あまりきれいな話ではないのですが・・・。
悪阻(つわり)は人それぞれ・・・子どもでもそれぞれ違うのは不思議なものです。まあしかしこれはなってみないと解らないものでもあります・・・・イヤ・・アレハヒドカッタ・・・。
寝ていても吐き気で目が覚め、吐いて疲れ果て疲労とともに眠る・・・を繰り返すわけでして、食べる物も受け付けないので唯々Go to トイレ! Go to 流し台!を繰り返す日々。
Go to トラベルのノリで言ってみたけれどもちっとも楽しくもありゃぁしません。
「眠いYoダルいYo吐きたいYo」で何か月過ごしたかは覚えませんが、ある日の夜中・・・急な腹痛(激痛)にて目が覚めました。「ハ・・・・ハラガ・・・イ・・イタ・・・」といっても便意とも違うようで、急激な痛みに「言葉も発せず、ただひたすらに悶絶しながらヒイヒイと床に転がる怪しき姿」にて数時間耐えていました。
このままで赤子は無事なのかいな?と冷汗がタラタラ・・・深淵とした空気の中、聞こえるのは時計の秒針が進む音。ところが・・・不思議と・・・ある瞬間からその腹痛がす~っと収まっていったのです!嘘のように・・・。
確かに結構出血があったのですが、悪阻の感覚で一応は大丈夫そうだ・・・と汗だくになりながら時計を見ると、すでに四時半はすぎていて・・・一体何時間コレと闘っていたのか・・・と気が遠くなりました。
結局は、その後(切迫流産もあったので)入院することになったのですが、当直の助産師さんと話をしていると、どうもその日のその時間は皆既月食が起きていたのでした。
後に潮を確認すると、干潮から満潮に進む時間帯・・・そこに御出でまし皆既月食。太陽さんと地球さんとお月さんが仲良く並んで、波を引いては押しての自然の力。
イヤイヤイヤ・・まぁだ倅を引っ張り出さんとってくんなっせぇ~まだ早かよぉぉ!
お陰様・・倅の生命は縁があったのでしょう、その助産師さんが当直の日に春の満月に向かう大潮にのっかって無事この世に生を受ける事ができましたが。
人が生まれ・・・そして死んでいく姿の中には、時として知識だけではうまく説明できないことがあります。勿論、季節やら潮やらなんて何の関係も無く生死の発端は起きますし、時として人為的若しくは抗えない自然の力の範疇によっても起こり得ることがあります。
それでも、命を抱き、死を抱くその瞬間に少なからず影響する「引力」を感じる度に、満ち潮と共に人は産まれ、引き潮と共に人は逝いていくという言葉を無視できないのでもあります。
太陽が生まれ、地球が生まれてこの方月と共に歩むこの世界は、太古の昔からこうして刻々と変わる月の姿とそれに導かれて波をよこす大海原をずっとずっと映し出しているのでしょうね。


