【展覧会レポ】新宿で「京王」違いの嬉しい出会い。中島敦子 日本画展 〜四季の花かご〜
先日、新宿で開催されている中島敦子さんの展示を見に行ってまいりました。
中島さんは私と同じNACの仲間で、以前からそのご活躍を伺っていました。
実は今回、ちょっとした勘違いから足を運ぶことになったのです。
というのも、私自身も来月2月に「新宿京王プラザホテル」での展示を控えておりまして、「もしかして同じ会場かしら?」と思い確認したところ、中島さんの会場は「京王百貨店」でした。
同じ新宿の「京王」でも場所が違ったのですが、そのおかげで、素晴らしい日本画の世界に触れる貴重な機会をいただくことができました。
英国での暮らしを経て再発見された「日本の美」
中島さんはかつて英国で暮らされていたご経験があるそうです。
その経験から、日本の四季や独自の美意識の素晴らしさを改めて感じ、再考して生まれたのが今回の作品たちなのだとお聞きしました。
会場には、日本庭園を訪れたときのような安らぎと華やぎが満ちており、英国で描かれた水彩画も一緒に楽しむことができます。
繊細な技法:紙と金が織りなす奥行き
中島さんの作品を拝見して驚いたのは、その透明感あふれる色彩です。
日本画特有の「岩絵具(いわえのぐ)」を使われていますが、非常に薄く、幾重にも塗り重ねられているため、土台となっている和紙の表情が美しく透けて見えます。
その下地作りにも並々ならぬこだわりがありました。
* 和紙に金箔を貼り、さらにその上から薄い紙を重ねる。
* 金箔を貼った和紙をあえて揉んでから使用する。
こうした繊細な技法の積み重ねが、作品に唯一無二の深みを与えているのですね。
時と共に変化する「色」の美学
今回、私が特に心惹かれたのは「イチゴ」の作品です。
一見するととても可愛らしいのですが、細部を拝見すると驚くほど緻密に描き込まれています。
お話を伺って興味深かったのが、「色の変化」についてです。
日本画の素材の中には、時間の経過とともに色が黒く変化していくものがあるそうです。中島さんは、その変化を「劣化」として遠ざけるのではなく、「時の移ろいによる変化を楽しむもの」として捉えていらっしゃいました。長く大切にすることで完成していく美しさがあるのだと、深く感銘を受けました。
和紙と岩絵具の幸福な関係
今回初めて知ったのですが、日本画というのは和紙の繊維に岩絵具を引っ掛けるようにして描くものなのですね。中島さんは、極薄のものから厚みのあるものまで、作品に合わせて様々な和紙を使い分けていらっしゃいます。
作家ご本人と言葉を交わすことで、一枚の絵に込められた情熱をより身近に感じることができ、とても贅沢なひとときとなりました。
展示会のお知らせ
中島敦子 日本画展 〜四季の花かご〜
* 会期: 2026年1月8日(木)→14日(水)
* 会場: 京王百貨店 新宿店 6階 京王ギャラリー
* 時間: 午前10時〜午後8時(最終日は午後3時閉場)
日本画の伝統と、中島さんの瑞々しい感性が響き合う素晴らしい空間です。今週末まで開催されていますので、皆様もぜひ足をお運びください。
そして、私自身の展示も近づいてまいりました。
来月2月には「新宿京王プラザホテル」にて作品を展示いたします。こちらはホテルという空間での発表になりますので、また一味違った雰囲気をお楽しみいただけるよう準備を進めております。



