長距離ドライブでは、日本ならコンビニに立ち寄れば無料でトイレを借りることができます。
しかしザンビアでは、長距離移動の途中で利用するのはガソリンスタンドのトイレがほとんどです。場所によっては3クワチャや5クワチャほどの利用料が必要になります。
ある日、ガソリンスタンドでトイレを借りようとすると、女性用トイレには鍵がかかっていました。
オフィスで鍵を借りようとすると、係の人がいろいろ探してくれたものの、
「女性用の鍵は壊れていて使えない。」
と言われ、指さされたのは男性用トイレでした。
誰も利用していなかったので、「それなら」と借りることにしました。
中へ入り、何気なくドアを閉めた瞬間、
「ガチャン」
と音がしました。
その瞬間、
「あれ?もしかして開かない?」
嫌な予感が頭をよぎります。
恐る恐るドアを押してみると…
開きません。
完全に閉じ込められてしまいました。
外へ向かってドンドンドン!
「開きません!」「閉じ込められました!」
と叫ぶと、係の人が気付いてくれました。
再びオフィスへ戻り、別の鍵を持ってきてもらって、ようやく脱出。
本当に焦りました。
それ以来、このタイプのトイレでは鍵を掛けず、ドアを少しだけ閉めて用を足すようになりました。
実はザンビアのトイレで最初に驚いたのは、もう一つありました。
水を流すレバーが見当たらなかったり,タンクが空のことが多いです。
どうすればいいのか分からず戸惑っていると、
「そこに水があるでしょう。」
と教えられました。
洗面台の前には大きな水桶と手桶が置かれていて、その水を便器へ流して使う仕組みでした。
その後よく見てみると、この大きな水桶は多くのトイレで見かけました。
35年前にザンビアで暮らしていた頃は、長距離バスの休憩所では囲いだけで地面に穴が開いているようなトイレもありました。
今回はそこまで簡素なトイレには出会いませんでしたが、水事情に合わせた使い方は今も変わらず残っているようです。
トイレから出たあと、ふと洗面台を見ると、壊れた鍵の部品がそのまま置かれていました。
「これが原因だったのか。」
思わず苦笑い。
旅をしていると、思いもよらないハプニングに遭遇します。
でも、無事に出られたからこそ、今では笑って話せる旅の思い出になりました。



