6.6〜7.29
上野の森美術館 10:00〜17:00
大人1600円です。
奇想版画家の謎を解く8つの鍵
やっと行ってきました!
実は2度目のリベンジ。
始まってすぐの頃に行ったのですが雨の中、チケットを買う列だけでもかなり並んでいて、めちゃ混みだったので諦めました。
もう、会期もおしまいに近いし、もしかしたら混んでいるかもとは思いましたが、平日だしまだ夏休みに入っていないだろうからと思っていきましたが、
やはり混んでいました。
それだけ人気があるのですね!
もう、来られる機会がないので混んでいてもしょうがないです。
しかし、人、人、人でゆっくり見ることができなかったのが残念。
今回はイスラエル博物館から選りすぐりの約150点を日本初公開!
だまし絵で知られる20世紀を代表する版画家マウリッツ・コルネリス・エッシャー
コンピュータのない時代に版画で作られた緻密かつ独創的で、ミラクルな作品は数学学者や建築家といった幅広い専門家やクリエーターに影響を与え、今もなお、多くの人々を魅了し続けています。
生誕120年を記念の展覧会です。
【8つのキーワード】を通じてエッシャーが唯一無二と評される作品を生み出す過程を紐解いていきます。
8つのキーワードは
色相環よりキーワードカラー
この濃淡のついた作品も版画!リトグラフ
エッシャーは同時代の科学から着想を受けて幾何学的表現を生み出した。
兄弟に地質学者がいたこともあって結晶体マニアだったそうです。
2.宗教 青
バベルの塔は宗教画の題材としてよくでてきます。
これは上から見た視点で描かれています。
3.風景 青緑
エッシャーは結婚をしてからイタリアを旅行しました。
様々な風景体験が、エッシャー独特の写実的で不可思議な印象を与えるイメージの源泉となった。
4.人物
初期のエッシャーは人物表現にも取り組み、家族や近しい人々、自分自身の姿もモチーフとしていました。
5.広告 黄緑
エッシャーらしさが凝縮されたグリーンティーングカードをはじめとする商業デザインを紹介。
6.技法 黄色
眼を凹面鏡と捉え、中に頭蓋骨を配した。
これはメゾティントという技法を使っています。
そうすることで皮膚の質感を表すことができます。
ここで表皮のための習作と版木の展示がされていました。
7.反射 橙
エッシャーの世界の特徴の1つである鏡面イメージの作品を紹介
8.錯覚 赤
現実不可能な建築表現や永遠に変化し続けるイメージなど、エッシャー芸術を代表する有り得ない世界たちなんと行ってもここのコーナーが一番面白いです。
そしてエッシャーの不思議な絵を堪能できます。
平面を規則的に分割していくようなタイル充填ではなく形態から変化していくある流動的なタイル充填方法が示してある。
まさに視覚のイリュージョン
正則分割
モチーフの繰り返しから無限の繰り返しへ
最後は
メタモルフォーゼの作品4メートルくらいのものを実際に刷ったものの展示。
そしてそこの壁いっぱいを使ってメタモルフォーゼでそこの空間が仕切られている部屋が最後。
絵は切れ目なくいつまでもエンドレス…
コンピュータのない時代に
多角的な視点で見る構図、
3次元を2次元に落とし込んで表現
版画という、かなり制限のある表現法にもかかわらず、
リアルに近い表現をする高い技術
なんといっても
有り得ない世界を、さもあるように自然に見せてくれる奇想天外な発想が面白いです。