手技。
髪を剃り、宇宙ゴマの様な万力の様な器具で1mmも動かないように頭を固定。目の辺りまで顔を剥ぎ、厚さ1cm 程の顎を動かす筋肉を切り、頭蓋を円形に切り取って開け、そこから少しずつ少しずつ4時間掛けて患部に到達。血管をクリップで止め作業完了。。らしい。
中が腫れている場合は頭蓋骨の蓋は嵌めずに縫合し、後日もう一度嵌める手術をするらしい。
勿論すべて随分時間が経過してから聞いた話。
なんせ、一週間くらいほとんど意識なかったしね。
全部人任せなこの感じ、慣れんなぁ。
体感上、一週間で一日分の記憶。 そんな感じだ。
「新しい頭蓋骨の蓋は夏だからクリアブルーにして下さい。」
「スケルトンブルー、、なんつって。」って言ったとか言わなかったとか。
いつの間にか1階の ICU から上の階に移動。
しかし、外科病棟も怖いけど脳外科は比較に成らんな。
最初うるさいなぁ、と思ってたずっと口汚く喚いて罵っていたおじさんなんかいい方だった。
隣人は緊急~手術だったけど帰って来ない。
次にそこに入った人は、視聴覚室なんかにあるような裏側が緑色の分厚い真っ黒なカーテンで覆われている。
黒幕の中に入った看護婦さんが読み上げるように「べ、つ、ど」と言う。
「ベッドですか? ベッドをどうして欲しいんですか?」と続ける。
患者の方は声が出せる状態ではなく、何かを指すか、パソコンか何かで会話しているのだろう。
どんな状態なのか考えるだけで恐ろしい。。
ま、自分も同じ部屋にいるって事なんだけどね。
自分は至って普通なつもりで隣人とか気にしちゃってるけど、客観的に見れば頭からパイプや管が出たままだし、指から胸から腕から色んな器具に繋がれて激しい痛みに耐えてやり過ごしている。その痛み止めも肝臓の限界に達したそうで打ち止め(涙)
痛い。
それがメインの記憶だ。
鏡が見れないので、自分がどんな有り様か見てはいなかったのだけど、長男と弟そして大阪から来た妹は
「似合ってる」「かっこいい」「髪型このままの方がええよ」
などど勝手な事を言いながら写真を撮りまくっている。
これはまたもや傷跡が増えてしまった自分を気遣ってくれているのだろうか、と思ったが兄弟はみんな意見一致らしい。
傷を見せびらかす髪型はさすがにイタイタしいだろ。
最近スマートフォンに変えたら、長男がその時の画像をくれた。

ま、似合ってる感じはあるな。
一週間何も食べてないらしい。意識無いのも同然だったからな。当たり前か。
入院のお見舞いの定番ってフルーツだけど、あれはいいと思う。
普段全然そんなの食べないのに、弱ってるからかむちゃくちゃ上手い。
桃がうまい。果物の方がビタミンが吸収されやすいらしいと聞いたな。。
食べるって、『生きてる』って感じするんだな。などとぼんやり考える。
そういや、後で主治医が来るって言ってたっけ。
2週間がヤマ、と小耳に挟んだけどもう死ぬ事は無いんだよね?
lml[I_I]lml