ICU にて待機。
待つしかする事が無い。
前頭葉と呼ばれるおでこ辺りの脳が言語を司っていてるらしい。その前頭葉がやられると喋れなくなると聞いた事をふと思い出したので日本語英語構わずひたすら独り言を言っていたら、次男クモ膜下の報を受けた長男が北九州からやってきた。
長男は生死の境をさまよう死にかけの次男と対面する気で飛んで来たのだが、まったくもって普通にへらへらしてる次男を見て拍子抜けした模様。
くぐって来た修羅場の数がなんとか~とか笑いながらも、開頭はいやだなぁ、、とほほ、とか思ってたりするんだけどね。あはは。
せっかく東京に来たんだからなんか食べに連れて行こうかと考える自分の頭の悪さにびっくりしたのも内緒。(大丈夫か、俺?)
しばらく歓談していると、手術開始時刻と開頭である事が告げられる。
なんてこったい。。。
そう、こちらの希望なんて誰も聞いてくれないのだ。
受け入れる。
覚悟を決める。
それしか選択肢はないのだ。
例えそれが死であっても。
神など要らぬ。
ナノマシーンか開頭かは、動脈瘤の位置と角度から開頭手術の方がよりベターと判断されたそうな。
ま、プロが判断したんだから任せるべ。
そうこうしてるうちに、
時、まさに開始時刻。
さぁ、いざ手術室へ向かうぞ! って意気込んでも自分は寝てるだけ。運ばれてくだけ。
なんだかなぁ。。
する事もないし勝手に運んで行くので、先ほどの言語独り言遊び(?)を再開する。もう既に頭おかしいと病院の人は思ったかもだけど気にしない。
ストレッチャー(車輪の着いた担架)のまま手術室に入るもんだと思ってたら、壁際に寄せられ停止~窓みたいなのに付いたシャッターが開きその窓みたいなのから室内に押し込まれる。
ちょっと驚いた。
そのまま滑るように出来てるその台の上をシャーって滑らされて奥へ連れて行かれる。
海鮮市場のマグロにでもなった気分だ。
ようやく到着。
しかしまぁ奥深いところにあるんだなここの手術室は、と見回すと NASA どころか宇宙船の中みたいなハイテクっぷり。病院にありがちな雑多な感じがまったくない。うまく言えないけど美しささえ感じる程だ。
マスクをした看護婦の二人組が麻酔セットとおぼしき物を手に近づいて来た。
ちょっと驚いたのだがこの二人とも自分の妹にそっくり。二人ともなので
「双子ですか?」
「妹にそっくりです」
などと口走る。
やさしく笑って違いますって答えてくれたけど、多分頭おかしいと思われただろう。
血管から入れる全身麻酔って、いつ効いたか判らないから怖い。
いつも突ぜ、、