5月25日(土)に行われたWEリーグ第22節@ユアテックスタジアム仙台。

 DAZN(有料)
https://www.dazn.com/ja-JP/fixture/ContentId:5qr91r8i99l5dwi0bwfbtn8yc/5qr91r8i99l5dwi0bwfbtn8yc/16j20neth9k1d1hv0yolbfpdrt

************

この対戦は第3節:11月23日に行われていて、新潟L2-1マイ仙台だった。


マイ仙台は5勝6分け10敗で10位、21得点:6位(37失点:10位)。
STATSを見ると、シュート数138本:12位(被255本:12位)、コーナーキック数59本:11位(被96本:9位)と苦労している。8試合勝ちがなく順位を落としていたが、前節勝利。
この試合に勝てば(現実的な線で)8位まで、負けると11位があり得る試合。

システムはいつもの4-2-3-1。
2列目は、10中島選手25太田選手30佐々木美選手の並び。
17佐々木里選手26西野選手37石坂選手らはベンチスタート。今シーズン外国人選手を色々使って来たが、この最終戦は純国産になった。



新潟Lは12勝2分け7敗で4位、23得点:5位(17失点:4位)。
STATS的には、シュート数172本:7位(被182本:5位)、コーナーキック数77本:10位(被87本:5位)と順位ほどは良く無いが、堅い守備で現順位に居る。
ただ、リーグ戦を3位で折り返したが、後半失速し負け5つ。複数失点することも多くなっている。
順位は確定しているが、最終戦勝って終わりたい試合。

システムは、4-4-2。
13杉田選手19川澄選手の2TOPが目新しい。
11道上選手31白井選手らはベンチスタート。
8石淵選手16富岡選手の離脱がリリースされている。




 

前半、やや新潟L優勢で進んで先制するが、マイ仙台も少ないチャンスを決めて追い付く。
後半、マイ仙台も粘っていたが、新潟Lがボールを保持し83分・87分と得点し押し切っている。

ボール支配率: マイ仙台 53%-47% 新潟L (Footystats.org)

シュート状況は下図の通り。



 

マイ仙台は、プランどおりには行かなかったのだと思います。
10中島選手の左SHも、4高平選手のサイドからのクロスを引き出す効果よりも、ボールタッチが減ることによるデミリットの方が多く出ていたと思います。
さらに終盤得点を取るために3バックにしたが、4高平選手は3センターの左ではなく、WBになるように配置すべきだったとも思う。

シーズンを振り返ると、やはり2期続けて多くの攻撃選手が抜けた影響が大きく、20廣澤選手らの台頭はあったが、十分には埋まらなかった。
ただ、17佐々木里選手24遠藤選手37石坂選手など若い選手たちを、もう少し辛抱して使って欲しかった。
この夏の編成は、攻撃選手を補強するのか、若手に賭けてみるのか考えどころである。



新潟Lは、押し込みながらも、てこずっていたが、終盤にしっかり仕留めて完勝。
今シーズンの躍進の通り、強い内容だったと思う。

シーズンを振り返ると、リーグ前半戦は守備が整備され5失点。補強した攻撃陣も機能して、浦和と東京NBを完封で下すなど、首位を争っていた。

だが、後半戦は、守備に綻びが目立ち、11道上選手の復帰が思ったよりも遅かったことなど、得点力不足にも悩まされて、失速してしまった。

この夏の編成としては、特に直近の必須事項はないが、攻撃陣や中盤にベテランが多いチームなので、若手の押し上げが求められる。特に点取り屋が欲しいところだが、理屈通りに走れば、理屈通りのパスを出してくれるチームなので、良いFWが育つ環境はある。期待したい。




では、いつものようにコーナーキックを見ていく。



(1)両チームのディフェンスシステムと攻撃体制。

マイ仙台は、1-4-1(+1)のゾーンディフェンスで、4高平選手4三浦選手6原選手5川村選手25太田選手20山谷選手にマンマークで付いている。

新潟Lは、守備機会無し。



下表に、スタメンを身長順に並べる。



 

互角の範囲のマッチアップ関係。


(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。



 

2nd回収A:守備ラインが上がり切る前に2次攻撃(シュート・クロスなど)
2nd回収B:守備ラインが上がりきってから2次攻撃(同上)
2ndロスト:守備側がボールを拾って確保
2nd逆襲:守備側がボールを拾って逆襲
トータルシュート数:{プレーの中断、守備側の確保、攻撃側バックス陣帰陣}までに打ったシュート数。



(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー


A.マイ仙台のコーナーキック

攻撃機会無し。



B.新潟Lのコーナーキック

a)体制

キッカーは13杉田選手31白井選手(右利き)10上尾野辺選手(左利き)。

受け手の体制は、以下のようにして始まっている。

・ニアへ: 4三浦選手
・正面からファーへ: 18石田選手5川村選手20山谷選手
・GK脇: 17滝川選手7園田選手
・ショートコーナー: 10上尾野辺選手
・コボレ狙い: 19川澄選手
・セーフティー: 32白沢選手

b)結果概要

ポインタはDAZN の時間。

1本目 (15:36 ポインタ24:1) 右CK 13杉田選手6原選手ヘディング→30佐々木美選手クリア
32白沢選手回収。再組み立て。
2本目 (35:21 ポインタ43:46) 右CK 10上尾野辺選手4三浦選手フリックシュート・27田畑選手ブロック・4三浦選手27田畑選手ブロック。再CK。
3本目 (35:47 ポインタ44:12) 右CK 10上尾野辺選手GK松本選手キャッチ。
4本目 (49:50 ポインタ1:14:12) 左CK 10上尾野辺選手GK松本選手キャッチ。
5本目 (86:15 ポインタ1:50:37) 左CK 31白井選手4三浦選手ヘディングシュート→18石田選手フリック・ヘディングシュート→GK松本選手コボレ・5川村選手シュート。ゴール!!。
6本目 (91:0 ポインタ1:55:22) 左CK 31白井選手5川村選手ヘディング
23山本選手4三浦選手シュート。左へ逸れてGキック。




c)全般的な印象と特記すべきプレー

ア) 5本目 (86:15 ポインタ1:50:37)
 

得点になったプレー。4三浦選手が遠い目のヘディングシュート。18石田選手がフリックして角度を変え、GK松本選手に防がれたが、5川村選手が押し込んでいる。



動画:キック5秒前から始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=C3c7WxoA0nE&feature=youtu.be&t=123

このプレーで、結論から書くと、防ぐべきだったのは、18石田選手のフリックのヘディングシュートで、20廣澤選手の問題だったと思う。

まず、動きを分解する。
4三浦選手20山谷選手25太田選手を壁に使ってニアへ出る。
マークの4高平選手はゴール側へ迂回して追ったが、20山谷選手がゴール方向に詰める動きと絡んで、ボール落下点に入れない。
② ボール落下点には5國武選手がチャージしたが届かず、4三浦選手がヘディングシュート。
③ ヘディングシュートに強さは無かったが、ゴール方面で18石田選手がヘディングで、フリック。角度を変え、ゴール右角へ。
GK松本選手が防ぐが、溢れたところを5川村選手が押し込む。

私が思う問題は20廣澤選手が、ボール落下点には行けないと判断した時点で、18石田選手を意識できていたかということ。
このプレーでマークの付いていないのは5川村選手17滝川選手・18石田選手。この3人の位置を、ゾーンポジションに着いた守備選手たちは把握する必要が有る。
20廣澤選手にとって最も近くにいるのは18石田選手なのだから、意識的に捕まえておくべきだった。場所だけを守っていれば良いものではない。

なお、ゴール前に詰める5川村選手に付いて行けなかった11後藤選手も問題。

無罪にしてあげる気にはなれないが、20山谷選手も目に入っていただろうし、言い訳の余地が少しだけ有るとは思う。



以上です。



*********


ブログ内関連記事

目次 1.概要(アメブロ版)

 

2-3 局面的な技術:パターン① ラッシュ&ピックB 2015/11/29






*********


関連記事など、外部リンク

DAZN(有料)
マイ仙台 vs 新潟L : 第22節 WEリーグ | 5/25 土曜日
https://www.dazn.com/ja-JP/fixture/ContentId:5qr91r8i99l5dwi0bwfbtn8yc/5qr91r8i99l5dwi0bwfbtn8yc/16j20neth9k1d1hv0yolbfpdrt

WEリーグ_Youtube
【公式】ハイライト:マイナビ仙台レディース vs アルビレックス新潟レディース【2023-24 WEリーグ 第22節 2024.5.25】
https://www.youtube.com/watch?v=C3c7WxoA0nE

Footystats.org
2024年5月25日 - 14時00分 (Asia/Tokyo)マイナビベガルタ仙台レディース対アルビレックス新潟レディース
https://footystats.org/jp/japan/albirex-niigata-ladies-vs-vegalta-sendai-ladies-h2h-stats

マイ仙台_HP
2023-24 WEリーグ 第22節 アルビレックス新潟レディース 2024年5月25日(土) 14:00 キックオフ ユアテックスタジアム仙台 HOME マイナビ仙台レディース 1 ‐ 3 アルビレックス新潟レディース
https://www.mynavisendai-ladies.jp/leagues/leagues-5504

新潟L_HP
05.25 SAT 14:00  KICK OFF WEリーグ  第22節 AWAY ユアテックスタジアム仙台 マイナビ仙台レディース 1 – 3 アルビレックス新潟レディース
https://albirex-niigata-ladies.com/game-info/2023-24-we-sec22/