第5節:10月10日の試合で@相模原ギオンスタジアム。

DAZN (有料配信)
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WEリーグ11チームの最後になったEL埼玉の試合を取り上げます。
無料配信のYoutubeだけだと、チームごとのブログ記事数が偏り過ぎますので、
今後はしばらく、その修正を優先していこうと思います。

ところで、注目のI神戸・東京NB戦でさえ2372人、この試合は、704人。
第5節平均で1,459人。第1節の平均2,221人から、約2/3に減りましたね。
緊急事態も明けたのに、この数字はちょっと厳しいと思います。


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N相模原は、ここまで@マイ仙台とAC長野にスコアレスドロー、@浦和に0-2。
全試合押し込まれているが、5大賀選手6松原選手の両CBを中心に、しぶとく凌いでいる。
だが、6松原選手をCBで使うと、中盤からボールが進まないのは昨年と同じ現象。
また、南野選手・川島選手を放出した穴を、C大阪堺組とシーズン開幕前に獲得した27シンディ選手28ロペス選手で埋めようとしているのだが、
新戦力はまだ十分機能しているとは言えない。
そのため、攻撃に出る回数が少なく、ほとんど耐える展開になっている。

主力と期待していた4畑中選手14井上選手などの長期離脱者が出ていて、
さらに15工藤選手も第2節前半で途中退場。その後出場登録がない。
なかなか台所事情も厳しい。

この試合のシステムはいつもながらの4-4-2。
28ロペス選手の相方を13野島選手が務める
また、右SBは今季初先発の3石田み選手が入っている。



一方のEL埼玉は初ブログなので、メンバー状況から。
①冬に木崎選手・田嶋選手・長野選手・吉谷選手・西澤選手・山田選手・福本選手・鈴木選手・上辻選手を移籍放出、
薊さん・高野さん・高橋さんが引退。
3松久保選手5瀬戸口選手6瀬野選手7山本絵選手14加藤選手20岸選手21船田選手22小島選手を移籍獲得。
③夏に10ボールデン選手を獲得。
④開幕前に4橋沼選手17松井選手の長期離脱を発表している。

開幕S広島Rに完敗、@千葉Lで1点取って引き分け、@新潟Lに接戦を落とし、マイ仙台には効率よく決められて完敗。
私が中位と予想した4チーム相手に、攻めるシーンを結構な数作っているが、決めきれない。
逆に攻められると脆く、特に立ち上がりの早い時間帯に失点をし、試合展開的に苦しい4試合だった。

この試合は大ベテラン11荒川選手がベンチ外で、9山本菜選手がTOPに入っている。



 

試合展開としては、いきなりN相模原がファーストシュートで先制する。
その後、試合をコントロールしていたのはEL埼玉。
再三N相模原ゴールに迫るのだが、スコアが動かないままタイムアップしている。
シュートの状況は下図をご覧下さい。





 

N相模原は、シーズン初得点をしっかり守り切って初勝利。
これで、4試合で3完封だから立派なモノである。

ただ、この試合も防戦一方とは言わないまでも、守りの時間が長く続いている。
ともかく、ボールが相手陣へと進む回数が少ない。
28ロペス選手に当てに行ってはいるが、20岸選手6瀬野選手にパスを狙われているし、
パスが通ってもハーフライン付近まで下がって来た位置だと、そこからまた一苦労。
前プレスを掛けようにも、28ロペス選手の走力では、すぐ綻ぶ。
攻撃に関しては難題山積み。

ただ思うのは、この日の13野島選手より、20松本選手7平田選手の方が、28ロペス選手と相性が良いんじゃないかな?
バックラインの裏を狙えるスピードが有った方が、相手CBにとって厄介そう。



EL埼玉は、またしても開始早々の失点。
3松久保選手のマークも緩く、20松本選手に簡単に裏を取られ、最後タックルに行っていない。
その後は、しっかり守れていたので、悔やまれる失点だった。

攻撃陣はこの試合もチャンスは多く作れている。
特に右サイドの24吉田選手は突破力があって脅威になっていた。
ただサイドは崩せても、アイデアや、ラストパスやフィニッシュの精度が不足。
合わせるだけのヘディングを外すなどしている。
また、この日も運に見放されていて、ポストに嫌われている。ゴールは遠かった。



プレシーズンマッチで良くなかった両チームを、私も下位だと予想している。
だが、得失点以外のところをみていると、EL埼玉は私の予想より遙かに良く戦えていると思う。
8河野選手9山本菜選手が点を取り始めれば、勝ち点を稼げる日が来ると期待している。

一方のN相模原は、守備が修正されて戦えるようにはなったが、得点力が上がる要素が見当たらないんですよね。

両チーム苦労が続くのだろうが、私は、EL埼玉の方が上に行くと見ています。



では、いつものようにコーナーキックを見ていく。



(1)両チームのディフェンスシステムと攻撃態勢。

双方いつも通りの布陣。

N相模原はマンツーマンディフェンス中心で、3人のゾーン固定配置。

EL埼玉は今シーズンゾーンディフェンスを採用している。



ちなみに、先発選手を身長順に並べると以下のよう。



28ロペス選手はデカい。
だが、N相模原のマンツーマンで守る選手たちは、結構厳しい高さ関係の相手をマークしている。


(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。



 

2nd回収A:守備ラインが上がり切る前に2次攻撃(シュート・クロスなど)
2nd回収B:守備ラインが上がりきってから2次攻撃(同上)
2ndロスト:守備側がボールを拾って確保
2nd逆襲:守備側がボールを拾って逆襲
トータルシュート数:{プレーの中断、守備側の確保、撃側バックス陣帰陣}までに打ったシュート数。


(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー


A.N相模原のコーナーキック


a)体制

キッカーは6松原選手(右利き)2鈴木選手(左利き)。

・ニアへ:3石田み選手
・正面からファー:28ロペス選手5大賀選手20松本選手7平田選手
・GK脇: -
・ショートコーナー: -
・コボレ狙い:24西部選手13野島選手10脇坂選手
・セーフティー: 2鈴木選手

b)結果概要

1本目 (02:08 ポインタ15:33) 左CK 6松原選手。ファーサイドへ抜けてGキック。
2本目 (50:26 ポインタ1:20:13) 右CK 密集陣形 2鈴木選手6瀬野選手クリア
10脇坂選手回収・ドリブル→3松久保選手カット・クリア・10脇坂選手ブロック・ドリブル→14加藤選手カット・クリア
13野島選手回収→6松原選手5大賀選手フィード→18ロペス選手ヘディング・ヘディング→2木下選手ヘディングクリア
2鈴木選手28ロペス選手2鈴木選手シュート。ハズレテGキック。




c)全般的な印象と特記すべきプレー

N相模原は、28ロペス選手の高さを活かしたいところで、おおよそ納得できる攻め方をしている。

1本目は、6松原選手のパンチの効いたキックで、正面~ファーサイドを狙っている。
受け手の攻撃選手も集中して配置。
ボールが越えてきたときに折り返すために、7平田選手を大外においている。

2本目はゴール前に密集を作って攻めている。

ただ、ここまで、@浦和戦試合・AC長野と見てきたが、28ロペス選手を、GKの近くに配置しているのはこの試合も同じ。
私なら、他の選手をGK脇に置いてGKの動きを抑制させるのだが、

そう言ったことはしていない。
今の攻め方だと、GKとまともに競ることになると思うのだが・・・。



B.EL埼玉のコーナーキック

a)体制

キッカーは、5瀬戸口選手(右利き)。
受け手は以下の体制で始まっている。

・ニアへ: 2木下選手24吉田選手
・正面からファーへ: 9山本菜選手6瀬尾選手
・GK脇:7山本絵選手20岸選手
・ショートコーナー: -
・コボレ狙い:  14加藤選手27唐橋選手
・セーフティー:  3松久保選手

b)結果概要

1本目 (07:43 ポインタ21:08) 左CK 5瀬戸口選手20松本選手ヘディングクリア
27唐橋選手シュート→ポスト→20松本選手クリア。スローイン。
2本目 (16:00 ポインタ29:25) 右CK 5瀬戸口選手6松原選手
24吉田選手回収→5瀬戸口選手クロス→10脇坂選手7平田選手クリア。スローイン。
3本目 (54:25 ポインタ1:24:12) 左CK 5瀬戸口選手6松原選手ヘディング→24西郡選手クリア
6瀬野選手回収→3松久保選手フィード→GK久野選手キャッチ。
4本目 (63:41 ポインタ1:33:27) 右CK 5瀬戸口選手2木下選手ヘディングシュート。ハズレテGキック。
5本目 (71:31 ポインタ1:41:17) 右CK 5瀬戸口選手2木下選手シュート。浮いてGキック。
6本目 (73:58 ポインタ1:43:44) 右CK クイックスタート・ショートコーナー 5瀬戸口選手8河野選手クロス→6松原選手クリア
8河野選手回収→5瀬戸口選手8河野選手5瀬戸口選手24西郡選手クリア
29祐村選手回収・フィード→5大賀選手ヘディングクリア→24西郡選手ヘディング。スローイン。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

5本目 (71:31 ポインタ1:41:17)で、おそらく偶発的だが、ピックプレーが発生してシュートに至っている。

PKアーク付近で円陣を作った状態から、EL埼玉の5選手が動き始めた。
13野島選手がマークの2木下選手を捕まえる前に、間に6瀬野選手10脇坂選手が入ってしまった。
そのまま、2木下選手6瀬野選手がニアへ向かったため、

13野島選手は間合いを詰めることが出来ないまま、2木下選手にシュートを許している。



ブロッカーを避けるために距離を取ってマークする選手は多くいる。
特にベテランの守備に長けた選手がやりがちな手法である。
でもこうやって間に入られると、間合いを詰められない。

攻撃側の選手に高いスキルが要求されるし、仮にスキルがあっても、成功率は低いのではあるが、うまく行けば今回のようにフリーを作れる。


意味的にはクロス(:リンク参照)のピックプレーなのだが、この併走パターンには別の名称を付けるべきなのでしょうね。



 以上です。

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ブログ内関連記事


目次 1.概要(アメブロ版)

2-4 局面的な技術:パターン② クロス 2015/12/06

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関連記事など、外部リンク

DAZN(有料)
N相模原 vs EL埼玉 : 第5節
https://www.dazn.com/ja-JP/fixture/ContentId:3wldoc9463tajxirbkfmqwutw/3wldoc9463tajxirbkfmqwutw

WEリーグ公式_Youtube
【公式】ハイライト:ノジマステラ神奈川相模原 vs ちふれASエルフェン埼玉【Yogibo WEリーグ 第5節 2021.10.10】
https://www.youtube.com/watch?v=uRh9bl9GrUA

N相模原_HP
【10月10日EL埼玉戦】試合結果および監督・選手コメント
https://stellakanagawa.nojima.co.jp/cn34/pg1263031.html

EL埼玉_HP
10/10(日)2021-22 Yogibo WEリーグ vs ノジマステラ神奈川相模原 試合結果
https://www.as-elfen.co.jp/information/716/