第17節11月14日の試合で、浦和@ユアテックスタジアム仙台
https://www.youtube.com/watch?v=OHa7rzSkbGY

このカードは第15節、2-1で浦和の勝ち。内容的には浦和がやや優勢だった。



 

マイナビは浦和戦の後、愛媛Lに大勝、ジェフLには後半押されながらも引き分け。
6浜田選手が好調で、点が取れるようになって、勝ち点も付いてきている。
メンバー的には、第10節以降4高平選手の登録が無く、3市瀬選手の右膝の靭帯損傷および右膝の半月板損傷(全治約3ヶ月)が11日に発表された。
一方27池尻茉選手が久々の出場、この試合は先発に帰ってきた。


浦和はマイナビ戦後、伊賀FCとのやや優勢な試合を取り、愛媛Lに大勝して優勝を決めている。
2年前は、試合結果・内容ともパッとしなかったし、シーズン中やオフに選手が流出もしていた。そんな浦和を、ここまでのチームに仕上げた森監督の手腕は、高く評価されるべき。
また、運も有っただろうが、主力に怪我などで長期離脱する選手を出さなかったマネージメント力も賞賛に値する。
メンバー的には、代表合宿前を辞退し、休んでいた9菅澤選手が前節途中出場したが、この試合はベンチ外。
FWに10安藤選手を使って、前節と同じ先発メンバーを組んできた。



試合は、浦和が勝利。
内容的にも優勢に進めていてたが、手こずっていたという印象。
私のメモによると、シュート数(近距離ブロック含む)8/13、枠内シュート数3/7、エリア内シュート数5/10[マイナビ/浦和]


マイナビは、よく凌いでいたが、7高橋選手のドリブル突破を許し、万事休す。
引退を発表している10有町選手が意地の得点をしたが、遅かった。
特に後半は、ボールをコントロールしつつゴールに迫れなかった。セットプレーやロングキック絡みでないとチャンスを作れていない。
2TOPは、裏への抜け出しは相手を脅かしているのだが、拠点になれていないのが、攻撃の難点。2017年在籍したケイトリン・フォード選手の穴がなかなか埋まらない。


浦和は、ずいぶん手こずっていたと思う。
2得点したが、いずれも相手を複数躱してのロングドリブルが KeyPlay だったのは珍しい。
自陣から安定して繋げて敵陣を攻撃できているので、最近ボールを積極的には奪いに行かなくなっている。横綱相撲のようなものを感じるのだが、こういう「安全に勝ちに向かっているが、攻撃が案外うまく行かない」試合も出ていると思う。


得点

09分 (08:03 ポインタ19:11) (60m右サイド)16水谷選手(~13福田選手7隅田選手23佐藤瑞選手カワシ35m右→20m右)10安藤選手(~18m右ポスト前→10m右)19塩越選手(~6m右シュート)

76分 (75:45 ポインタ1:33:39) (ハーフ右ライン際)11清家選手(40m右サイド)7高橋選手(~2北原選手カワシ・7隅田選手ハンドオフ・14國武選手ハズシ・10m右ポスト前・シュート)

88分 (87:39 ポインタ1:45:33) (85m左)14國武選手(80m左サイド)8井上選手(70m左)10有町選手9小野選手(70m右)5坂井選手(~ハーフ右・12m左ポスト前)10有町選手(シュート)

~:ドリブル


 YouTube ポインタ キックオフ 前半 08:08 後半 1:02:54
    ここ配信は 試合時間表示が有りません。


その他主なチャンス
  SB:Shoot Block SC:Shoot Cut ES:Easy Save S:Save FS:Fine Save B:Bar P:Post 
  F:Free(GKと1対1など) 

マイナビ
前半// 09:43~ES,FK10:43~,29:05~,34:39~,42:33~F,FK45:51~S,46:51~
後半// CK1:15:39~,1:32:18~F,FK1:41:54~,1:48:05~,CK1:49:52~

浦和
前半// 14:36~FS,23:09~,CK31:26~,36:55~SB,CK37:38~,37:57~,39:08~F,42:02~S,:~,CK44:32~
後半// FK1:12:46~,FK1:20:23~,1:29:33~S,1:36:17~S,1:37:09~S,1:40:45~F,1:42:40~, CK1:43:46~,

**今回は試合時間表示が無いので、ポインタで表示。
前半 試合時間 = ポインタ - 08:08、後半 試合時間 = ポインタ - 17:54です。

では、いつもの通り、コーナーキックを分析していく。



(1)両チームのディフェンスシステム


マイナビはマンツーマン中心で2人のゾーン固定配置。

浦和も、マンツーマン中心で2人のゾーン配置固定。




ちなみに、先発選手を身長順に並べると以下のよう。

マイナビ GK16松本167
   2      6     20    13     27      14     7     18    22      23  
北原 浜田 白木 福田 池尻茉 國武 隅田 奥川 万屋 佐藤瑞
 173  173   169  164    164    161   159   159   159    157  

浦和  GK1池田168
  3    2     11    19    10       4       8     16     6     18
 南 長船 清家 塩越 安藤 佐々木 猶本 水谷 栗島 柴田
172 170   166  166   165    160    158   158  156   155

ほぼ互角のマッツアップ関係。



(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。

              マイナビ    浦和
コーナー本数               
得点(1次攻撃)             


センタリング→シュート        1/1
センタリング→パス    0/1     
ルーズボール                

クリアー          1/0     0/1
キーパーパンチ             1/0
キーパーキャッチ     0/1     
 * フリー/競り合い
オフェンスファール             
ディフェンスファール            
キックミス           0       
ショートコーナー不発           
時間つぶし                 
直接ゴール                  
オウンゴール                  


フリーになった選手           1/1
    (ボール受け/ボール来ず)
ピックプレー:推定含む  0/1      
     (成功/失敗)



(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー

A.マイナビのコーナーキック

a)体制


キッカーは23佐藤瑞選手(右利き)、13福田選手(左利き)。
受け手は以下の体制で始まった。走り込む選手の位置関係は、やや固定的だった。

・ニアへ:6浜田選手13福田選手
・正面からファー: 5坂井選手2北原選手14國武選手
・GK脇:20白木選手
・ショートコーナー: 8井上選手
・コボレ狙い: 7隅田選手
・セーフティー: 22万屋選手

b)結果概要

1本目 (57:45 ポインタ1:15:39)  左CK 23佐藤瑞選手5坂井選手シュートアタラズ・2長船選手クリア・5坂井選手ブロック→10安藤選手クリア
8井上選手回収→23佐藤瑞選手22万屋選手クロス→GK池田選手キャッチ。
2本目 (60:7 ポインタ1:18:01) 左CK 23佐藤瑞選手10安藤選手ヘディング→16水谷選手ヘディング→17遠藤選手モチアガリ。
3本目 (91:58+ ポインタ1:49:52)  右CK 13福田選手GK池田選手キャッチ。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

明確に企画されたプレーや、素晴らしい個人技が発揮されたプレーはなかったが、ちょっと変わった事態が1本目 (57:45 ポインタ1:15:39)で起きている。

①まず13福田選手にニアへスタートを切った。8猶本選手が少し遅れ後を追う形になる。
6浜田選手もニアへスタート。
13福田選手がゴール正面へと走りながら方向転換。

6浜田選手が、13福田選手8猶本選手の間に入り込んだ。8猶本選手13福田選手を追えない。仕方なく、6浜田選手を外側からマーク。
⑤方向転換した13福田選手3南選手は前(ニア方向)を遮られ、6浜田選手を追えない。
仕方なく13福田選手をマーク。

結果として、8猶本選手3南選手はスムーズにマークをチェンジ。事なきを得ている。



動画:キック5秒前から始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=OHa7rzSkbGY&feature=youtu.be&t=4534

マイナビにとっての1本目なので、意図されたプレーかも知れない。
だが、そもそも、8猶本選手が出遅れずに併走していたら、13福田選手は「走りながら方向転換」させてもらえない、かも知れない。

私なら、初手からうまく行かない可能性があるプランは組まないので、マイナビの企画だとは思えない。

13福田選手が何を思って方向転換したのか?私には謎である。

一方、浦和のマークチェンジがうまく行ったのは、全くの偶然。
クロスのピックプレー(2-4:リンク参照)なのだが、こんな形で防がれることもあるかぁ・・と感心した。



B.浦和のコーナーキック

a)体制

キッカーは、8猶本選手19塩越選手(右利き)。

・ニアへ: 11清家選手3南選手
・正面からファー:2長船選手10安藤選手
・GK脇:19塩越選手
・ショートコーナー: 16水谷選手
・コボレ狙い: 6栗島選手18柴田選手
・セーフティー: 4佐々木選手


b)結果概要

1本目 (23:18 ポインタ31:26) 右CK 8猶本選手→(2長船選手カラブリ)バウンド・10安藤選手シュート。外レル。
2本目 (29:30 ポインタ37:38) 左CK 8猶本選手GK松本選手チップ→2北原選手コボレ→GK松本選手クリア。
3本目 (36:24 ポインタ44:32) 左CK 8猶本選手6浜田選手ヘディングクリア。
4本目 (85:52 ポインタ1:43:46)  左CK 19塩越選手2長船選手ヘディングシュート。右ハズレ。

 

c)全般的な印象と特記すべきプレー

工夫を感じるようなプレーは無かったように思う。

強いて見所を上げるなら、11清家選手vs18奥川選手のマッチアップかな?
フェアーな場所取り合戦が行われていて面白い。
体格的に不利な18奥川選手が負けていないので、賞賛すべき。


 以上です。

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YouTube なでしこリーグチャンネル
【公式】第17節フルマッチ:マイナビ vs 浦和 2020プレナスなでしこリーグ1部 2020/11/14 ユアテックスタジアム仙台
https://www.youtube.com/watch?v=OHa7rzSkbGY


浦和_HP
20.11.14 2020プレナスなでしこリーグ1部 第17節 vs マイナビベガルタ仙台レディース 試合後 監督・選手コメント
https://www.urawa-reds.co.jp/ladies/ladies_news/2020%e3%83%97%e3%83%ac%e3%83%8a%e3%82%b9%e3%81%aa%e3%81%a7%e3%81%97%e3%81%93%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b01%e9%83%a8-%e7%ac%ac17%e7%af%80-vs-%e3%83%9e%e3%82%a4%e3%83%8a%e3%83%93%e3%83%99%e3%82%ac/