第11節1つ目、9月20日の試合で、マイナビ@新潟市陸上競技場
https://www.youtube.com/watch?v=-4ufu-UKyN8



 

新潟Lは前節の先発メンバーから変更がない。
I神戸・ジェフLとやや優位に試合をコントロールしての連勝。

その勢いのままに戦いたいところ。
エース9児野選手が前節に続いて登録外で、アタッカー不足は辛いところ。


マイナビは、伊賀FC戦を優勢に進めながら1点が遠く負け、C大阪堺はやや劣勢ながら引き分け。

左膝前十字靱帯で離脱していた右SB18奥川選手が第8節から約1年間ぶりに復帰した。
しかし、不在の選手も目立つ。
7隅田選手が第8節から、4高平選手が前節から、27池尻茉選手がこの試合登録外。
GK1齊藤選手は第5節以来、2北原選手は第4節以来の久しぶりの先発。



試合は全体を見るとほぼ互角。
前半は、新潟Lがボールをコントロールするが、マイナビがプレスからのショートカウンターや、ロングボールからの速攻で攻める展開。
後半は、新潟Lが押し気味で進めたが、1点を奪えず完封負けとなった。
ともに攻撃に見るべきところは少ない。

相手陣に入っても、崩せないで苦労していた。


新潟Lは、相手陣のサイドを攻めるのだが、詰まり気味となって自陣へ戻すシーンが目立った。

パワータイプのアタッカーが居ないので、真ん中でポストプレーをやって、いったんディフェンスを集めてから、左右に展開することが出来ない。

 

また、この試合も10上尾野辺選手に元気がない。
繋ぎに入ってソツの無いのはいつもの通りだが、自分からは勝負をしていない。
前戦にいるのだから、前後半1・2回でも十分だと思うので、行く姿勢を見せて欲しい。


マイナビは、中盤を省略してロングパスを中心に攻めたが、それ以外は特に攻め手が無い。
ボール保持を安定的にできる選手が居ないので、確実に敵陣に入れない。
後半に運動量が落ちるのも相変わらずで、PK以外は可能性の無い攻撃しか出来ていない。

空中戦は強いので、平面戦である程度戦えれば、勝負になるはずなのだけれど、

前述の3選手が不在では、ほとんど出来ていないのが実情だ。



得点:

31分(30:03 ポインタ43:10) (85m正面)GK齊藤選手(40m正面)6浜田選手(ヘディング20m正面)20白木選手(~13m正面・シュート)


~:ドリブル


 YouTube ポインタ操作 前半:+13:09 後半+30:13


その他主なチャンス
  SB:Shoot Block SC:Shoot Cut S:Save FS:Fine Save B:Bar P:Post 
  F:Free(GKと1対1など) 


新潟L
CK03:26~S,12:31~,13:30~,19:12~,26:41~S
CK47:35~,49:10~,CK54:50~SB,FK60:47~,63:56~SB,74:07~,FK77:47~B_SB,CK78:24~,84:47~FS,90:11+~

マイナビ
01:36~,04:40~,FK07:28~FS,08:33~,09:58~,CK15:27~,16:10~,35:46~,CK45:13+~
52:23~SB,CK53:09:~,67:00~,CK67:51~,PK68:47~FS,72:00~F,85:35~,CK93:15+~



では、いつもの通り、コーナーキックを分析していく。



(1)両チームのディフェンスシステム


両チームマンツーマン中心で2人のゾーン配置固定。

 


ちなみに。先発選手を身長順に並べると以下のよう。


新潟L GK1平尾173
  5        15           7      14     4     29   18        10         16      17
川村 イ・ヒョギョン 園田瑞 北川 三浦 千野 松原 上尾野辺 園田悠 滝川
169      167        164    164   163  163   162      157        156   153

マイナビ GK1齊藤 174
  2      6     20    13    14      3    18     22      23     11
北原 浜田 白木 福田 國武 市瀬 奥川 万屋 佐藤瑞 安本
 173  173   169   164  161   160  159   159     157   152


上から3人は、マイナビ有利なマッツアップ関係。



(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。

              新潟L    マイナビ
コーナー本数               
得点(1次攻撃)             


センタリング→シュート  0/1     
センタリング→パス            
ルーズボール                

クリアー          0/1     2/1
キーパーパンチ      2/0     1/0
キーパーキャッチ             
 * フリー/競り合い
オフェンスファール             
ディフェンスファール            
キックミス                  
ショートコーナー不発           
時間つぶし                  
直接ゴール                 
オウンゴール                  


フリーになった選手    0/1     0/2
    (ボール受け/ボール来ず)
ピックプレー:推定含む  1/0     1/1
     (成功/失敗)



(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー


A.新潟Lのコーナーキック

a)体制

キッカーは10上尾野辺選手(左利き)。
受け手は以下の体制で始まった。

ニアからファーへの順番に、入れ替わりがほとんど無かった。

・ニアへ:14北川選手5川村選手
・正面からファー: 29千野選手4三浦選手
・GK脇: 7園田瑞選手
・ショートコーナー: 17瀧川選手
・コボレ狙い: 16園田悠選手
・セーフティー: 15イ・ヒョギョン選手18松原選手

b)結果概要
 

1本目 (03:26) 右CK 10上尾野辺選手4三浦選手ヘディングシュート。GK齊藤選手セーブ。
2本目 (47:35) 右CK 10上尾野辺選手6浜田ヘディング14北川選手に当たってGラインを割る。
3本目 (54:50) 右CK 10上尾野辺選手22万屋選手ヘディングクリア。29千野選手回収→10上尾野辺選手再クロス→14北川選手シュート→18奥川選手ブロック→22万屋選手クリア。
4本目 (78:24) 右CK 10上尾野辺選手GK齊藤選手パンチング。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

前節ジェフL戦(4-245:リンク参照)14北川選手のピックプレーを紹介しているが、この試合でも使っている。

ラッシュ&ピックA(2-2:リンク参照)を繰り返し使ったが、

マークが3市瀬選手とピックプレーへの対応力があって、なかなか手強い。

2本目はまずまず形になったが、

3本目はゾーン固定配置(ストーン)の6浜田選手の横を抜ける直前、3市瀬選手14北川選手にショルダーブロックを1発。6浜田選手14北川選手の間に走路を確保している。

14北川選手には、めげずに継続して欲しいところだが、1つ言うと、
ジェフL戦のように相手ストーンの2~3mニア側を狙うなら問題ないが、
この試合のようにギリギリは狙いにくい。
新潟Lはインスイングでコーナーキックを蹴っているので、相手ストーン(6浜田選手)が
ボールの曲がりに合わせてゴールライン側へ寄っていくのだから。



B.マイナビのコーナーキック

a)体制

キッカーは23佐藤瑞選手(右利き)
受け手側は、以下のように始まった。
ニアからファーへの順番は、色々入れ替わっている。


・ニアへ: 2北原選手13福田選手
・正面からファー:3市瀬選手6浜田選手22万屋選手
・GK脇:20白木選手
・ショートコーナー:―
・コボレ狙い: 11安本選手
・セーフティー: 18奥川選手14國武選手


b)結果概要

1本目 (15:27) 右CK 23佐藤瑞選手5川村選手ヘディング→10上尾野辺選手ヘディング→22万屋選手回収・クロス。5川村選手クリア。
2本目 (45:13+) 左CK 23佐藤瑞選手15イ・ヒョギョン選手17滝川選手持ち上がり。
3本目 (53:09) 左CK 23佐藤瑞選手GK平尾選手パンチング。
4本目 (67:51) 左CK 23佐藤瑞選手5川村選手ヘディング→14國武選手回収モドシ。18奥川選手クロス→14北川選手が押してファール→PK。11安本選手シュート→GK平尾選手ファインセーブ。 
5本目 (93:15+) 右CK 13福田選手6浜田選手時間つぶし。




c)全般的な印象と特記すべきプレー

この試合に向けて準備してきたのか、選手のアドリブなのかは不明だが、なかなか面白いプレーがあった。

ア)1本目 (15:27)

企画を見せた。
プレーの結果は、5川村選手が単独でヘディング、10上尾野辺選手がそれをヘディングで、ライン際まで逃げただけのプレー。
だが、22万屋選手が上がってくるのが企画の内容。
ただし、結論から先に言うと、この企画はチームプレーになっていないのが残念。

①映っていないので位置は不明だが、守備側は7園田選手10上尾野辺選手が前に残っている。攻撃側のマイナビは以下の3選手がセーフティーとして下がっている。
14國武選手:いつもはゴール前に上がっている。主にニアへ走り込んでいる。
18奥川選手:いつもはコボレか、セーフティー担当。
22万屋選手:いつもはセーフティー担当で、しんがりを務める。
 

②ボールが蹴り出される前に、22万屋選手がファーサイドで猛然と上がってきている。
これが14國武選手なら十分考えられるのだが、22万屋選手なのがミソ。


10上尾野辺選手がそれを追いかけている。
その後のマーク関係を見ていると、おそらく14國武選手に付いていたはず。
10上尾野辺選手は、よく気付いたモノだが、それでも少し遅れている。
 

④ゴール前で走り込む体勢だった4選手のうち、3市瀬選手6浜田選手は、ファーポスト前に詰めた。
もし、チームプレーだとすれば、ファーサイドは空けておくべき。そこへ22万屋選手が上がっていけば面白いのだが、2選手とそのマークで塞がっている。
1本目だしチームの仕込みだったが、3市瀬選手6浜田選手がそれを忘れたか、
それとも、22万屋選手の個人プレーと言うことになる。

前者の公算の方が高いと思うが、いずれにせよ、やるならしっかり打ち合わせと練習をしてからやらないと、次は相手を出し抜く可能性が下がる。



動画:キック5秒前から始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=-4ufu-UKyN8&feature=youtu.be&t=1710


イ)4本目 (67:51)

3市瀬選手が、ガッツリと15イ・ヒョギョン選手をブロック。
ブロック&ラン(2-5:リンク参照)が決まって、6浜田選手が完全にフリーになったプレー。
 

①4人縦並びから、始めている。
3本目も並び順は違うが同じような形から始まっていた。

そこでも3市瀬選手15イ・ヒョギョン選手をブロックしに行っているが、

2北原選手と交錯してしまっている。

 

3市瀬選手がブロック完成後、ロールしてファーへ向かっている。
何度か書いた、ピック&ロールを3市瀬選手は出来ている。

私の記録だとAC長野パルセイロの3五嶋選手・元所属の国澤選手、新潟L20山谷選手についで4人目。
ディフェンスが二人とも、ニアへ走った選手に食い付くことはよく有ること。
逆側へ向かうのが鉄則。



動画:キック5秒前から始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=-4ufu-UKyN8&feature=youtu.be&t=5877


 以上です。

*********


ブログ内関連記事


0.目次 1.概要(アメブロ版)


2-2 局面的な技術:パターン① ラッシュ&ピックA 2015/11/28
2-5 局面的な技術:パターン③ ブロック&ラン 2015/12/10

4-245 なでしこリーグ ジェフL 1-2 新潟L 2020/09/17

 

*********


関連記事など、外部リンク


YouTube なでしこリーグチャンネル
【公式】第11節フルマッチ:新潟L vs マイナビ 2020プレナスなでしこリーグ1部 2020/9/20 新潟市陸上競技場
https://www.youtube.com/watch?v=-4ufu-UKyN8


新潟L_HP
2020プレナスなでしこリーグ1部 11節
https://www.albirex-niigata-ladies.com/game/result/pg3101054.html