2019フランスW杯が終わりましたので、データーを集計しました。
また、コーナーキックからのゴール15本かをランキングしています。

(1)集計データ
 
 FIFAのHPのSTATSと、ハイライト動画から、まとめました。
 
         試合数 コーナーキック   全 フリーキック PK セットプレー
             ゴール/本数      ゴール   ゴール  ゴール ゴール計
 2015カナダW杯     52 19/503(3.8%)  146      10      17        46
 2019フランスW杯  52 15/478(3.1%)    146      15      19        49
 2018なでしこ      131  48/1080(4.4%)   361      17   26        91
  リーグ・リーグカップ
 
 
A.コーナーキックからのゴール数
 
2015年カナダW杯から、減っています。
減った原因は色々考えられますが、大体以下のようなことかと。
今回のW杯では、攻撃レベルも上がったが、守備レベルの底上げが上回ったのでしょう。

①守備のレベルが底上げされて、安易な失点が少なくなった。
   安易な失点とは、ちゃんと布陣出来ていない、マークが漏れている、
 あまりに簡単に抜かれているなど。
 Gリーグを3連敗するようなチームも、安易にセットプレーでやられなくなっている。
②準々決勝以降得点が無かったが、守備側がスカウティングして、
 相手の得点パターンを防いでいたのだと思う。
 
一方で印象的なゴールも多かった。
2018ロシアW杯のイングランド代表ほどのプレーは見られませんでしたが、
女子チームの攻撃レベルも上がっていると思います。

①アメリカ代表を中心にピックプレーが多く見られた。
②9人・10人と人数を掛けて、ミスマークなどが発生しやすい状況を作り出す
 作戦を採るチームが有った。
 ・アメリカ代表・カナダ代表・イングランド代表・オランダ代表など。
   フリーキックでもこんなプレーも。
   イングランド代表BRONZE選手(対ノルウェイ代表)
 ・仕掛けたチームはそれに対応する術を確立していた。
   決勝で、アメリカ代表の攻撃人数によって、
   マンツーマン中心で守るオランダ代表が、ゾーン固定の人数を
   調整して見せたのには、素晴らしい準備を感じた。
 ・一方なでしこJAPANはオランダ代表にそこから失点した。
   明らかに準備と対応力に劣っていた。今後もマンツーマン中心で
   ゾーン固定に3人配置するなら、対応策を立てて準備をすべきだ。
 ・欧米を中心にゾーンディフェンスが見直されているのは、
   その対策にもなっているのだと思う。
 

B.その他セットプレー全般
 
VARが導入されてPKが増えたかと思いきや、案外増えていない。
審判・選手とも初体験者が多かっただろうに、素晴らしい対応力だったと思う。
 ①W杯の審判(女性)のレベルが高いことが証明されたのだと思う。
   今回PKがあまり増えなかったことによって、2105年の審判陣が
   多数見逃していなかったことが証明されたのだと思う。
   一方なでしこリーグ・リーグカップPK数(/試合数)は少ない。
   ちゃんと見えてない、吹く勇気を持っていない、からではないか?
 
   なお、審判が見逃してVARで始めて指摘されたような実況や解説も有った。
   しかし、審判がすぐに笛を吹くのではなく、まずは流したように思う。
   笛を吹いてしまうと、ノーファールだった時などに、
   そのまま続けていたらどうなっていたかの結果が出ていないので、
   再開時にまたもめる。
   ・ビデオ判定を多用するNFLでは、微妙なときに審判が流すのは常識。
     プレーが終わってから、判定を示す。
   ・一方日本プロ野球の審判はすぐジャッジしすぎ。「ホームラン」と手を
     回すから、ビデオ判定で覆ったら、何の根拠も無く
     2塁打で始めてしまわざるを得なくなっている。
   今回は初めての審判員も多かったはず。
   素晴らしい対応力だと私は評価している。
 
 ②ディフェンダーを中心に各選手がフェアな守備を心掛けていた。
 
 
(2)勝手にゴールランキング
 
コーナーキックからのゴール15本を勝手にランキングします。
 
なお今回のW杯は、キッカーが蹴った後から、ゴール前に画面が切り替わるケースが多かった。
そのため受け手側の駆け引きが映っていない場合も多々有る。
アメリカ代表のゴールもフリーになっている状況からすると、おそらくピックプレーが絡んでいると思うのだが、肝心なところを確認できずに、やむなく除外した。
(○数字は、決まった順番に付けた番号)
 
1位⑭ENGLAND(対CAMEROON 58分:Round of 16)
 得点:GREENWOOD選手 キッカー:DUGGAN選手
 大外からループ(2-6:リンク参照)で完全フリー。
 マークのデフェンス選手が、ゴール正面に走り込む選手達に巻き込まれ、
 完全に進路を塞がれている。
 完全な仕込みで、すばらしいの一言。
 2点勝っている状況で見せちゃったことが玉に傷?
 https://www.youtube.com/watch?v=57Gs6vLMnvU&feature=youtu.be&t=99
   タイムポインタ1:39~
 
2位⑤CANADA(対CAMEROON 45分: GroupE)
 得点:BUCHANAN選手 キッカー:BECKIE選手
 浮いていた7人目の選手が、ファーポスト前に走り込んでフリーで
 ヘディングシュート。
 FIFA ハイライト動画
 
3位②FRANCE(対KOREA REPUBLIC 45+分:RroupA)
 得点:RENARD選手 キッカー:THINEY選手
 PKスポット近くでスタンディングジャンプ一発。
 作戦もへったくれも無い。あまりにデカイ。あきれてしまってランクイン。
 FIFA ハイライト動画
 https://www.youtube.com/watch?v=bp_4vKziBSU&feature=youtu.be&t=82
   タイムポインタ1:22~
 
その他ランク外
 
① FRANCE(KOREA REPUBLIC 35分:GroupA)
 得点:RENARD選手 キッカー:THINEY選手
 ファーポスト前に走り込んで1発。高いだけでは無く、地上戦のスキルも見せる。
     タイムポインタ1:11~
 
③GERMANY(CHINA PR 65分:GroupB)
 得点:GWINN選手 キッカー:MAROZSAN選手
 ファーサイドで競ってPKサークルにこぼれたボールを、美しいミドルシュート。
    タイムポインタ1:22~  
 
④NORWAY(対NIGERIA 17分:GroupA)
 得点:REITEN選手 キッカー:REITEN選手
 ショートコーナーから2対1で突破しシュート。ディフェンスに問題。
  https://www.youtube.com/watch?v=_RH8cN3LT-s&feature=youtu.be&t=16
    タイムポインタ0:16~
 
⑥ITALY(JAMAICA 25分: GroupC)
 得点者:GIRELLI選手 キッカー:GIUGLIANO選手
 ニアサイドから流して押し込む
 https://www.youtube.com/watch?v=Uz9QVe1STNk&feature=youtu.be&t=56
    タイムポインタ0:56~
 
⑦USA(CHILE 26分: GroupF)
 得点者:ERTZ選手 キッカー:DAVIDSON選手
 ニアサイドに走り込んでヘッド1発
     タイムポインタ0:26~
 
⑧USA(CHILE 35分: GroupF)
 得点者:LLOYD選手 キッカー:DAVIDSON
 選手正面に走り込んでヘッド1発
     タイムポインタ0:38~
 
⑨GERMANY(SOUTH AFRICA 14分: GroupB)
 得点者:LEUPOLZ選手 キッカー:SCHWEERS選手
 正面に走り込んでヘッド1発。守備側が正しく布陣できていたか大いに疑問。
     タイムポインタ0:13~
 
⑩SCOTLAND(ARGENTINA 69分: GroupD)
 得点者:CUTHBERT選手 キッカー:選手
 ニアポスト前でのヘディングがポスト。跳ね返りを押し込む。
     タイムポインタ0:31~
 
⑪USA(SWEDEN 3分: GroupF)
 得点者:HORAN選手 キッカー:RAPINOE選手
 ニアから流して、正面で押し込む。
     タイムポインタ0:14~
 
⑫GERMANY(NIGERIA 20分: GroupB)
 得点者:POPP選手 キッカー:MAGULL選手
 正面に走り込んで1発ヘディング。
     タイムポインタ0:10~
 
⑬AUSTRALIA(NORWAY 83分:Round of 16)
 得点者:KELLOND-KNIGHT選手 キッカー:KELLOND-KNIGHT選手
 右CKを直接ゴール
     タイムポインタ0:48~

⑮NETHERLANDS(JAPAN 17分:Round of 16)
 得点者:MARTENS選手 キッカー:SPITSE選手
 マーク漏れ。チャンピオンチームとして恥ずかしい。
     タイムポインタ0:08~
 
 
以上です。
 
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