これで皇后杯決勝戦は4連敗。新潟Lはタイトルに手が届きませんね。
個人的には、そろそろ上尾野辺選手に新潟Lとして、タイトル取ってもらいたいです。
今年広島カープの黒田選手・新井選手が、念願のセリーグチャンピンオンを取って泣いて抱きあった姿は、贔屓チームに関係なく感動でした。二人には、取られても仕方ない、取らせてあげてよかった、と感じた方も多かったはずです。
なんか、上尾野辺選手はその域に入ってきたように思います。
 
新潟Lは準決勝で難敵日テレを破り、I神戸には「あわよくば」ではなく、本気で勝ちに来ていた。得意のプレスからのショートカウンターだけが頼りではなく、組み立ても形になりつつあり、攻めに厚みも出た。これまでの新潟Lとは「格」が違う挑み方を感じた。
 
見事な応援を続けたサポータもそんな期待が高かったに違いない。
シュート数は8:20と半分以下しか打てなかったが、「触れていれば・・」というゴール前の際どいボールは新潟Lが多かった。
また、前半は圧倒的に押していたし、多く有ったチャンスを1本でも決めていればと思うと、本当に惜しかった。
 
 
対するI神戸は、前半は私も予想した通り新潟Lの前線からの守備を崩せず、押されっぱなしだった。
杉田選手を後半投入してからは、突破も見られたし、中盤でボールが回るようになった。
さらに66分に増矢選手、110分に道上選手を投入し攻勢に出たが、
新潟の粘り強い凌ぎに合って、スコアレスのまま延長も終了。
仕留められなかった。
PKとは言え2年連続の優勝であるが、それまでの貯金で制した昨年と比べると、杉田選手、守屋選手、道上選手が戦力になって、意味のある優勝だったと私は評価している。

ただ、待遇や練習環境・ここ数年の新人入団メンバーの前評判を考えれば、
この戦いぶりで十分なはずは無い。
若手選手が躍動している日テレに比較すると、新戦力の台頭や成長が遅い。
特に甲斐選手が勇退するCBは、三宅選手がこの大会でも大事な試合で使ってもらえない状況だ。
三宅選手やCBに限らず、単に定着するだけでは無く、「違い」を見せられる選手が出て来ないと、なでしこNO1チームにはなれない。
 
5年ほど前に何度か「世界を目指すチーム」とオーナーや監督さんは発言していたが、それを聞いて入団した選手たちは、この勝利に満足せず、さらに奮起すべきで有る。
 
 
では、いつも通り、コーナーキックを分析していきます。
 
(1)両チームのディフェンスシステム
 
両チーム、マンツー中心の2人ゾーン固定配置。
イメージ 1
 
 
(2)統計
 
例によって、私が採っているSTATSを紹介します。
 
                 新潟L     I神戸
コーナー本数         6        4
得点(1次攻撃)        0        0
 
センタリング→シュート   0      0/2
センタリング→パス    0/1     0/1
ルーズボール         0       0
クリアー             3/0      0
キーパーパンチ      0/1      0
キーパーキャッチ      0      1/0
* フリー/競り合い
キックミス             1       0
ショートコーナー不発    0       0
フリーになった選手    1/6     0/1
   (ボール受け/ボール来ず)
ピックプレー:推定含む  3/0      0
   (成功/不成功)
 

(3)特記すべきプレー
 
A.新潟Lのピックプレー
 
6左山選手はやりますね。マークマンをブロッカーに当てるのって結構難しいのですが、高確率で成功しています。センス有ります。
ファーサイドで、ニア側の選手を使って、ピックが起こるように動いています。
マークの16チョ選手がほぼ毎回ピックされたり、遠くを回されたり、苦労している。
 
ただし、ボールは来なかった。
今のところ、誰れ彼れ無くブロッカーに使おうとしているフシが有る。
そのためか、味方選手にブロックを打ってもらえなかったり、味方がチョ選手に当たり負けして、転倒したりしている。
 
これはAC長野戦も同じだった。事前打ち合わせや、コーナーキック直前にアイコンタクトするなり出来れば良くなると思う。相性の良いブロッカーを見つけて、当面重点的に使うのも良い。
 
8大石選手も、確実にゾーン固定の守備選手の前に出ていて、効いていた。
ただ、もう少しピックプレーが起こり得るように、ゾーン固定配置守備選手の近くを走るように意識すればラッシュ&ピックA(2-2:リンク参照)となって、もっと効率良くなるはずだ。
また、タイミングをもう少し遅らせて、ゾーン固定配置守備選手の目前で飛ぶようにすれば、頭上を越えたボールは、ほぼゾーン固定配置守備選手も越えるので、より効果的になる。
ということで、6左山選手と8大石選手の動きを中心に図にしておく。
イメージ 3
 
イメージ 4
 
イメージ 2
 
 
 
 
B.I神戸全般
 
25分の1発目はお約束?のショートコーナー。
新潟Lはアサイメントミスの頻度が高く、攻撃選手にマーク一が付かないことも有る。1発目や、メンバー交代の後は、PKエリアに8人目(キッカー含まず)を入れて、混乱を誘えば面白いと私は思うのだが、そんな姑息なことは考えないと言うことか?
他のプレーは並みのプレーで、半年以上も意図を感じる動きが無い。
京川選手、田中選手、また頑張ってくれ!!。
 
以上です。
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