8月5日に行われた準決勝I神戸vsジェフL戦のブログは割愛させていただきますが、準決勝日テレvs浦和L戦に比べると凡戦の印象。YouTubeの視聴数でも約2/3。
 
勝ったジェフLはシュート2本と、耐えただけのような試合。
代表組も帰ってくるし、どうせ、決勝は浦和Lが勝つのだろうと思いながら、
決勝戦を見ていましたが、順当には行かないモノです。
 
92分+(YouTube 1:39:13~) (ハーフライン)瀬戸口~(15m左45°シュート)
  ~:ドリブル
(YouTubeの時間は『再配信』版です)
 
試合的には浦和Lがボールを支配し、ジェフLがカウンターで反撃するパターン。
浦和Lの攻撃はサイドを抉ったり、効果的なミドルシュートも打った。
66分~84分の間にはG前のフリーキック2本と、
コーナーキック5本の計7本のセットプレーも有った。
しかし、菅澤選手に元気が無く、ボールが収まらない。
そこからの突破も、質の高いリターンパスも無いので、
ディフェンスを揺さ振れない。
結局記録上、浦和Lのシュートは8本と支配している割には少なめ。
 
 
対するジェフLは、ほぼ耐えるだけの約90分。
I神戸戦同様、暑い気候の中、ジェフLディフェンスのタフさは、たいしたもの。
一方攻撃と言えば、カウンター中心の攻撃には厚みは無く、
ゴールに向かったシュートは14分(YouTube 19:41~)の小澤選手の1本くらいだった。
ところが、最後の最後に瀬戸口選手が決めてチーム初栄冠。
足が止まった浦和Lと、チャンスとばかりに合計6人も上がって行ったジェフLとの差が、
非常に印象的なシーンだった。
 
では、いつもの通り、コーナーキックを分析していく。
 
(1)両チームのディフェンスシステム
 
両チームともマンツーマン中心で、2・3名のゾーン固定配置。
ただし、ジェフLが攻撃時にゴール前に集中してきた時は、
浦和Lはマンツーマンからゾーンに守備隊形を変更。
ゾーン固定配置選手のみ図にする。
 
イメージ 1
 
 
 
(2)統計
 
例によって、私が採っているSTATSを紹介します。
 
                  浦和L     ジェフL
コーナー本数         6       4
得点(1次攻撃)        0       0
 
センタリング→シュート   0       0
センタリング→パス    0/1      0
ルーズボール         0       0
クリアー             3/2     2/0
キーパーパンチ        0       0
キーパーキャッチ       0      2/0
* フリー/競り合い
キックミス              0       0
ショートコーナー不発     0       0
フリーになった選手     0/4      0
   (ボール受け/ボール来ず)
ピックプレー:推定含む  1/0      0
   (成功/不成功)

(3)特記すべきプレー
 
浦和Lは、今シーズンなかなかのピックプレーを見せてくれている。
この試合でも6本中1本だが、柴田選手がブロックを打って、菅澤選手をフリーにしている。
このところブロッカーとして、見所を作っていた猶本選手は、
ニアへ出て、ショートコーナーを臭わせる役目を負っていたため、
ピックプレーには絡まなかった。
対するジェフLも、ゴール前に攻撃選手を集中する隊形を取ったのだが、
ちょっとした工夫があった。
 
A.ジェフLの戦術
 
この試合の両チームの身長を比較すると次のようになって、浦和L優勢だ。
浦和L  長船 菅澤 塩越 安藤 高畑 木崎・・・
       170   168    166   165     165    161
ジェフL 西川 櫻本 小澤 千野 若林 鴨川・・・
       167   165     165   164    159    156
 
この条件下ジェフLは、なかなか面白い作戦を見せてくれた。
4本のCKを順に並べると以下の通り

  YouTube  ジェフLの動き        浦和対応           CK       結果
 7分( 13:32)ゴール前集中→拡散 マンツーマン→ゾーン ニアサイド    クリア
14分(19:41)ゴール前集中         マンツーマン         ゴール正面 GKキャッチ
48分(56:10)ゴール前に集中        ゾーン             ゴール正面 GKキャッチ
55分(1:02:39)拡散               マンツーマン        ゴール正面  クリア
 
a)1本目:駆け引きの内容
 
注目したいのは1本目。
コーナーキックの50秒ほど前(YouTube12:42)から見てもらえれば、
ジェフLと浦和Lの駆け引きが見える。
①ジェフLがゆっくり目にPKエリア内に集まる。
   →浦和Lは一度マンツーマン中心の体制をとるためマーク相手を捕まえる。
②ジェフLが各選手が更に進んでゴールエリア内に7人入れる。
   →浦和Lが3-4-2のゾーンディフェンスに切り替える。
③ジェフLがゴールエリアに一人残し、6人は散らばる。
   →浦和Lはゾーンのまま。
    マンツーマンに戻すには再度マークマンを捕まえなければならないが、
    その余裕が無い。
 
ジェフLは、浦和Lにまんまとゾーンディフェンスを敷かせたままにさせた。
ただ、165cmを越える選手が5人も揃っている浦和L相手に、
ジェフLの作戦としてゴール前集中の隊形を使うのは疑問が残る。
 
①まずゴール前集中隊形だが、スタンディングジャンプ合戦になるので、
  身長差が出やすい。身長で劣勢なジェフLがやっても効果が低い。
②まんまとゾーンディフェンスを敷かせたと言っても、
  そのゾーンディフェンスには弱点となりそうな身長が低いところがない。
 
と言うことで、効果としては浦和Lに普段使用しない守備を取らせたことのみに留まる。
なお、この1本目の作戦は、約1年前の日テレ-I神戸戦(4-42:リンク参照)の際、少し触れている。

b)一連のプレーの成果と評価
 
で、結果はと言うと、前述にように実を結んでいない。
特に2本目・3本目のゴール前密集隊形で、結果を出すなり、相手に脅威を与えられたなら、今後の試合も含めて、作戦的に意味が強まるのだが、
簡単にGKにキャッチされたのは、いただけない。
 
過去のブログで何度も書いたが、このような密集隊形では、GKの出足をブロックしつつ、密集の少し外側にコーナーキックを上げるのがポイントだ。
 
①瀬戸口選手は忠実に蹴れている。
②残念ながらGKをブロック出来ていなかったため、2度ともGKにキャッチされている。
 
と言うことで、この試合での結論は以下の通り。
①ジェフLの試みはとしては、面白かった。
②使う相手を間違えた。身長で優勢な場合に使うべき。
③肝心のゴール前集中隊形からの攻めの完成度が低い。
 
B.浦和L15分のコーナーキック(YouTube46:32~)
 
18柴田選手がブロッカーとなって、9菅澤選手をサポート。
小柄な選手がブロッカーになると、ブロックが決まった後、
ディフェンスがチェンジして対応しても、身長のミスマッチが生じるので非常に効果的だ。
このピックプレーは、形的にはブロック&ラン(2-5:リンク参照)で、
完全にフリーにしている上に、
振り切られた3櫻本選手だけでなく、2上野選手まで9菅澤選手を追いかけたので、
18柴田選手までもがフリーになっている。
結果的には、ボールは9菅澤選手の上を越え、追いかけてきた3櫻本選手がクリアする。
 
イメージ 2
 
 
 
以上です。
 
***
 
ブログ内関連記事
 
 
動画リンク
 
2017.08.12 なでしこリーグチャンネル
【再配信】2017プレナスなでしこリーグカップ1部決勝戦 浦和vsジェフL