思考の整理学 (ちくま文庫)/外山 滋比古

¥546
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正直、思っていたより面白くなかった。
というのも、「東大・京大で1番読まれた本」という帯に、期待を寄せすぎたからだ。

社会人の私にとっては、入学試験など既に通り越してしまったものもあるし、
すでに仕事の場で自ら探して、すでに実践してる事もあったから、
「もっと早く読んでれば!」ということは思わなかった。


ただ五章は、この著書の人柄がよく出ているので、とても気に入った。
知的好奇心を仲間と共有した下りは、ぜひとも私もまねしたいと思った。

書いてある事はいい事ばかりだが、社会人には、必要なさそうです。
社会人は、社会という場で充分に揉まれて、その思考の近い所にたどり着いてます。
わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)/西林 克彦

¥735
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浅はかな読書に対する改善のため本書を手に取り、今後気をつける課題をノートにも書き写したくらい役に立った。

具体的な例題を出し、それを丁寧に解説し、「わかったつもり」の状態がいとも簡単に生み出されてしまうプロセスの紹介も、

自分は大丈夫という自信を壊すのに有益だった。

しかしながら、全体として本書を読むのは苦痛だった。

解説のプロセスが丁寧なためか、文章に躍動感や好奇心をかき立てるものがなく、単調だった。

たしかに、例題に引っかかるとわかりつつ、まんまと引っかかる事は、読者の慢心を打ち砕くのに最適ではあるが、

その発見に対して、エキサイティングに感じる事が少なかったのが残念。

組織と人間 (角川oneテーマ21)/小倉 寛太郎

¥760
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山崎豊子原作の映画「沈まぬ太陽」の主人公・恩地元のモデルとなった小倉寛太郎と、評論家・佐高信の対談集。

JALの腐敗ぶりがいよいよ本格的に表面化し、連日報道され、できれば小説「沈まぬ太陽」を読もうと思ったものの、

この長編を読む前に、手軽に読めそうな本書を手に取った。


私自身、仕事について悩み、次に選ぶ仕事や10年後もしくはそれ以上先の人生において何が必要かをずっと考えていた。

収入や肩書き、社会的地位において有利になりたいとは思いつつ、

それがずっと先の将来の自分にどれだけの喜びをもたらしてくれるかと思いを巡らせた時、

良い想像ができない事がずっと頭を離れなかった。

では、将来どうなりたいのか。そのためには、今どうありたいのか。

それに対する答えはずっとわからないままだった。


その答えへのヒントとして、第三部の小倉氏著による「『働く』ということ」は影響を与えた。

「人間、感情の動物だって言うでしょ。そのうちね、勘定の動物になってくる。

損か特かという。そうならないことが大切でしょうね。」

この著者の言葉は、これだけつらい扱いを受けたにもかかわらず、脅しや誘惑に負けないで、

自信の考えを貫いた事を、やはり良かったと捉えているからだと思う。



正しくあり続ける事が苦しく、耐えられなくなりそうな人への助言として、著者はこのように語っている。

「あなたは今後毅然として生きていく自信がなくなりますよ。それは金にも地位にもかえられない問題だ。」



これらの言葉をより深く理解したいし、JALの問題も今や、一企業というより国家の問題になったので、

ぜひ「沈まぬ太陽」の小説を読むか、映画を見たいと思っている。