今回はWindows Server バックアップからシステム回復を実行してみます。
システム回復はハードウェア障害発生時にシステム環境全体を復元する為の機能です。
[手順]
■GUIの場合
1. Windows Server 2008のインストールDVDを挿入してOSを再起動します。
2. インストーラーが立ち上がったところで「コンピュータを修復する」を選択します。
3. [システム回復オプション]が表示されます。
一覧が表示されていませんがそのまま[次へ]を選択します。
4. [システム回復オプション]のオプションが表示されます。
GUIでシステム回復を実行する場合は[Windows Complete PC 復元]を選択します。
5. [Windows Complete PC 復元]のダイアログが表示されます。
まずシステム回復に使用するバックアップを選択します。
6. [バックアップの復元方法]を選択します。
以下のオプションが選択できます。
・ディスクをフォーマットしてパーティションに再分割する
このオプションを選択した場合は対象から除外するディスクを選択することができます。
・システムディスクのみを復元する
さらに[詳細設定]では以下のオプションを選択できます。
・復元が完了したらコンピュータを再起動する
・ディスクエラー情報を自動的に確認し、更新する
どちらもデフォルトで選択されています。
7. 以上で設定は終了です。
[完了]をクリックするとシステム回復が開始されます。
■コマンドの場合
コマンドでシステム回復を実行する場合はWbadmin start sysrecovery
コマンドを使用します。
1. GUIの1~3までの手順を実行します。
2. [システム回復オプション]のオプションで[コマンドプロンプト]を選択します。
3. Wbadmin get versions
コマンドでバックアップを確認します。
Wbadmin start sysrecoveryではシステム回復に使用するバックアップを
バージョン識別子で指定しますので、必要なバージョン識別子をメモしておきます。
・注意点(RC1の時点での現象です。RTMでは解消している可能性があります。)
システム回復では必ず-backupTargetオプションを指定しないと
バックアップの確認ができなかったのですが、
システム回復ではどうもドライブ文字が一つずれて表示されるようです。
このマシンではシステムボリュームがCドライで、
バックアップの作成先をDドライブにしていたのですが
システム回復のコマンドプロンプトで見ると
システムボリュームがDドライブ、
バックアップの作成先がEドライブと表示されています。
4. Wbadmin start sysrecovery
を実行してシステム回復を実行します。
<オプション>
-version:システム回復に使用するバックアップをバージョン識別子で指定します。
バージョン識別子はWbadmin get versionsで確認できます。
-backupTarget:バックアップの保存先を指定します。
-machine:バックアップの保存先のコンピュータ名を指定します。
このオプションはリモートコンピュータにバックアップがある場合に指定します。
-restoreAllVolumes:このオプションを指定すると全てのボリュームを復元します。
このオプションを指定しない場合オペレーティングシステムコンポーネントがあるボリューム(通常Cドライブ)のみが復元されます。
-recreatesDisks:ディスク構成をバックアップ作成時の状態に復元します。
-excludeDisks:-recreatesDisksが選択された場合に対象外とするディスクを指定します。
-skipBadClusterCheck:回復先ディスクの不良クラスタのチェックを省略します。
-quiet:コマンド実行中にプロンプトが表示されません。
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