Prowler/Ironmaiden | Señor9

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Out of Time

Prowler/Ironmaiden

 

 

 

 

 

きのうのつづきです。

 

 

 

裕子さんをメイン据えたバンドの演奏会が

 

大盛況に終わり、その余波で各方面から色々

 

とオファーが来たりしました。

 

裕子さんは〇〇高校のロック・アイドルに

 

なった筈なのですが…

 

 

文化祭が終わって一週間ほど経ったある日、

 

裕子さんは唐突に軽音楽部を退部しバンド

 

も辞めると言い出したのです。

 

 

理由がありました。スカウトされたのです。

 

東京の東久留米で活動しているヘビメタ系

 

のバンドでした。実は裕子さんもメタやん

 

だったのです。そのバンドはブラックサバス

 

ジューダス・プリースト、スコーピオンズ等

 

を崇拝する西欧系のヘビメタバンドでプロを

 

目指しているそうです。

 

決定打として、レイジーがラウドネスとなり

 

海外進出を目論む様になり、妹分の浜田麻里

 

もヘヴィメタルで勝負すると声明を出した事

 

もあり、裕子さんを後押ししたのだと思いま

 

す。英国ではアイアン・メイデンの人気が

 

凄まじく、日本にも伝播していました。

 

東久留米のヘビメタバンドのギタリストは、

 

どこかの会社社長の御曹司らしく自宅地下に

 

スタジオを完備し機材も全て整っているとの

 

事です。

 

ワタシらのバンドはUKポストパンク路線

 

でしたので、裕子さんのヘビメタ宣言には

 

どこかで引き止めてはいけないバイアスが

 

かかり、送り出すしかありませんでした。

 

 

結局「紅一点」の女子入りバンドは文化祭で

 

頂点を極め、それを観に来た方々からの各種

 

オファーは断腸の思いで、すべて断りを入れ

 

たのでした。

 

高校2年の「たった半年間」のお祭りでした

 

裕子さんは東久留米のバンドに鳴り物入りで

 

迎えられ、中途半端にギターなんぞ弾かず

 

ボーカリスト一本で加入しました。

 

 

「時間とお金と人間関係」はバンドを続ける

 

為の3大要素です。才能は後から付いてくる

 

感じで良いのです。まずは「続ける」ことが

 

大事だと思います。

 

それと一つ付け足すとしたら「ルックス」で

 

しょう。ヘヴィメタルは様式美の世界です。

 

特に女子は色白でやせ型で御足が細くないと

 

ダメです。ボーカルの場合は絶対条件です。

 

足の太い女子はパンクに鞍替えすべきです。

 

ニナ・ハーゲンも最初はパンクでした。

 

 

 

一年後、裕子さんは見事に太っていました。

 

一年生の時45キロしかなかった体重は一年

 

も経たないうちに15キロ増量したそうです。

 

東久留米のヘビメタバンドを半年でクビに

 

なり「普通の女の子」に戻ってしまった様

 

です。どこにでも転がっている様な結末で

 

した。

 

 

 

人生には一度ぐらいは「一瞬の輝き」が

 

訪れたりします。

 

それは裕子さんの様に若いうちに訪れるのか

 

三十路なのか、不惑なのか、壮年期なのか…

 

誰にも分かりません。

 

もしかしたら…

 

直ぐにニ度目が訪れるかもしれません。

 

もしかしたら…ずっと待っても

 

一度も訪れ無いかもしれません。

 

 

 

 

 

 

アイアン・メイデンはイングランド出身

のヘヴィメタル・バンド。

世界で最も著名なHR/HMバンドの一つ。

1990年代末からラインナップが安定し、

21世紀に入ってもなお精力的に活動して

いる。

アルバムの総売り上げは1億枚以上を記録。

バンド名は、中世ヨーロッパの拷問器具

「鉄の処女」に由来する。

(wikiより抜粋)

 

このアルバムはリアルで聴いたな…

 

 

 

本日も最後まで見ていただき、

 

ありがとうございました。