LiSA横アリ2日目
前日のライブも凄まじかったが、COCKTAiLテーマはこの日「SWEET」から「SOUR」に変わる
コンセプトが変わるということはライブの中身も大幅に変化するだろう

この日は一時雨模様となり、前日会場前にあったフォトスポットは撤去
にも関わらず、入口前で記念撮影する方がいて色んな意味で驚いてしまう

なお今回のレポもLiSAからネタバレ厳禁を伝えられているが、既にライブファンズにセトリがもれなく投下されてしまっているので、掲載はするが横アリ以降の公演に参加する方は閲覧回避を推奨する
それでも見る方は自己責任のつもりで、あるいはツアー参加を迷っている方はこのレポを1つの参考にしていただけると僥倖である

日曜日とはいえ遠征客を考慮したのか、定刻16時という早めの時間から少し経過したあとにゆっくり暗転
初日と同じくLiSAが外出準備をするオープニングが流れるが最後が「SWEET」から「SOUR」に変わってくるらいで大きな変化は無し
てっきり色合いなどを変化させるものだと思っていたのだが

オープニングが流れている間にわんたんにゅーめんずが登場するのも前日と同じだが、前日は中央からLiSAが登場したのに対し、この日はステージ後方から
それもたくさんのドラムが準備され、いきなり「ADAMS」で始まるロケットスタート
こうなるとゆーこー(Ba.)やゆーやん(Dr.)の強力リズム隊が最初から躍動するし、随所からは力強い合唱が飛び交う
革命前夜というよりはもうすでに革命が起こってしまったかのような幕開け

続く「Catch the Moment」は有観客ライブでは久々にイントロからスタートしているが、今更ながら「Catch〜」のリズムは心臓のリズムを意識しているものだなあとゆーこーの歌うベースラインやゆーやんのタムやリムショットを用いたドラミングで気付くし、そうした面からもタイアップに寄り添うのは流石田淵
昔見たく、

「汗をかいて走った 世界の秒針が いつか止まった僕を置いていく」

を合唱することはないけど、ぶっちゃけ今でも自分は「紅蓮華」よりも「Catch〜」が好き

「あと何回キミと笑えるの?」

のフレーズは年を経てば経つほど刺さってくる

前日と同じく軽く自己紹介し、横アリの特徴である「センター」、「アリーナ」、「スタンド」を呼びかけたりしていくが、前日のように乾杯する前に何故かバンドマンの間では「Air」や「Wi-Fi」などといった言葉で乾杯しているシュールな話からカクテルの話になり、ステージから見て左側はNona(Cho. & Per. & Flute.)によって、「エクソシスト」に血なんで青(分かる人は即座に心でツッコミを入れただろうが青の祓魔師である(笑))、右側はかつてバーテンダーもしていたらしいPABLOによって「カシスオレンジ」に因んでオレンジにした後、

「愛と思いやりをもってみんなで楽しんじゃおう〜!!ピース!!」

といういつもの挨拶から乾杯を行うとLiSAとNonaは花道から先端に移動して「エスケープゲーム(米津玄師作曲!!)」によってお互いの魂をぶつけ合わせるとこの日もLiSAは鍵盤ハーモニカを使用し、あっきー(Key.)が奏でるメロディーがとても美しい「オレンジサイダー」へ
かつてはロッキンのLAKE STAGEでも演奏されたことがあるカップリングの中でも知名度が高い曲
それが映像付きで演奏されるとなると、凄い大出世である

ボカロイドPのツキミが楽曲提供した「ハルシネイト」はゆーやんの性急なビートとともにゆーこーのうねりまくるベースラインで踊らせるが、歓声が非常に大きかったのは久々な「Empty MERMAiD」
ラウドロック色が濃くなってきた頃にリリースされたこの重厚なラウドサウンドの衝撃は今でも覚えている
「ここまでヘビーな曲をシングルカットしたか」と
こうしたヘビーな曲はPABLOが得意だろうし、いくちゃん(Gt.)のギターも重厚
海をイメージする映像が多く映されていたが、力強くパワフルに歌うLiSAは本当に人魚のようだった

前日と同様にダンサーがここで登場するが、ダンサーの格好は非常に派手
前日のメドレーでLiSAが着用していた服と同じくらい目立つのだが、この日も客席から女性を1人招き入れて、花道の先端に用意された椅子に固定
その状態で派手な衣装に身を纏ったLiSAが登場する「GL」は、「Psychedelic Drive」のように客席て派手な扇子を振る方が続出
今はPABLOもいくちゃんもカッティングしているのでだいぶダンサブルとなったが、「GL」がもたらす一体感は計り知れないもの
今やライブで欠かすことの出来ないピースとなった

ゆーこーやゆーやんのリズム隊が躍動するリズム隊を軸としたダークな作風や強烈なフレーズがまさしく時代の中心にいるキタニタツヤが作詞作曲したものらしい「洗脳」で我々のメモリーをリセットさせたあと、「虚無」ではLEDに満月が映りNonaはフルートを奏でるがここで出てくるダンサーはまるでプリンスとプリンセス
アラビアンナイトをイメージしたものだったのだろうか?
2日間を通して最も背景が気になる演出だった

前日と同じく、COCKTAiL PARTYが武道館ワンマン(「I SCREAM」)から物語が続いていることを意識させる演出が行われあっきーが奏でるスーパーマリオのBGMに合わせて、ダンサーがマリオの真似をしているのは共通
ただLiSAを呼び込む際のジャズセッションはわんたんにゅーめんず全員でやっていることはこの日知った(この時、Nonaはパーカッションを叩いていた)

LiSAは青いドレスを着用して登場し、「She」と思われるフレーズを歌ってからSOUR メドレーが始まるが、こちらはストリングスが同期されている曲が中心であり久々の「oath sign」、ダークな歌謡ロック「トロイメライ」とシングル曲を連発
無論、「ナミダ流星群」のような懐かしい曲もあるが、Uruとコラボした「再会」に「鬼滅の」主題歌「from the e edge」とこれまでライブではやってなかった曲を連発
こうなるといずれフルで聞けることにも期待したいことだが、ゆーこーがバッキバキのベースを弾くガルデモの「Day Game」は歓声が一際大きかった
今なお根強い人気があるABことAngel Beats
ガルデモ名義の曲を尚もやってくれるのはとても嬉しいし、いつかは「アルケミー」なども聞きたいが、僅かながらスロットのために書き下ろされたあの曲たちもやってくれそうな予感がする
ガルデモの曲はいつまでも響き続ける

そのうえで「No More Time Machine」は今こそが最高の時間であり、このような日々が続くことを願うような祈りである
まさかここに来て「No More〜」を聞けるとは…
だいぶ曲も増えて、かつての定番がセトリから漏れることも増えた
このようなメドレーは定期的にやっていただきたい所存(そして「Break Freak Out」はいつになれば聞けるのだろうか)

ウルトラQを思わせるような映像と共にメンバー紹介が行われ紹介されたメンバーはペンライトでアピールするなどしているが、メンバー紹介を終えてPABLOのギターを皮切りとする「ブラックボックス」は漆黒のドレスに身を包んだLiSAが丁寧かつ、時に悲痛な思いを告げるかのように歌う
秋田ひろむが作詞作曲しているだけに、amazarashiでセルフカバーするとどのような感じになるかも気になるが、

「壊してくれ」
「殺してくれ」

のフレーズは雰囲気を一変させる

そのうち「ブラックボックス」を最初にやるライブも行われるだろう
凄い名曲が生まれたと改めて思う

「ブラックボックス」が産み落とした重苦しい雰囲気を打破するかのように、いくちゃんが「ROCK-mode'18」のイントロを間髪入れずに鳴らすが、この辺りでLiSAの服装は少し軽くなっていた
前日の終盤にLiSAは明らかにバテていた
メドレーとはいえ曲数はとてつもなく多い
だからこそ少しでも対策を練ったのだろう

「キック、スネア、ハイハットからベースのリズム ride on! ride on!
ギター、ピアノ、最後にアタシが 心を乱れ撃ち」

といった2番のフレーズではバンドメンバーがモニターに映し出され

「たりら! たりら!!」

のフレーズはこの日もとてつもない盛り上がりに

それでも浮き上がる舞台装置に乗ってギターソロを弾くいくちゃんがあまりにカッコよく全てを持っていてしまうのだが、

「さあ次 何の曲?」

の「何の曲」は前日やっていなかった「Shouted セレナーデ」

前日やっていないことには「あれ?」と思ったが、これで腑に落ちた
「Rising Hope」を超えられるのは「Shouted Serenade」のみということ

「だから走っていける 望んでいける 思いつくまま挑むんだ
キミと生き続けるこの世界 幸せにしなくちゃ
一人じゃ望まなかったことばかり 魔法と呼ぶには野暮ったいか?
握ったメッセージはもっと先へ!
どこまで 行けるのか 試そうか
心に嘘はつかない その手は離さないんだよ」

とこの世界を幸せにかつ、更にその先に行くために

今後のフェスセトリ、「Rising Hope」ではなく「Shouted Serenade」が投じられる可能性は十二分にある
これまでライブの終盤を担っていた「Rising Hope」の役割を受け継ぐことになるのだろうか?
色んな意味で目が離せない

そのうえでLiSAが更に先へ進むべく、新曲の「QUEEN」でより進化したデジタルロックを体感させるが、ここでも衣装が変わっているように見えたのは負担軽減のためだろうか
なおこの曲、DEAD POP FESTiVALにも密かにモニターに出演していたFZMZが楽曲提供しているのだが、ここではがっつりモニターに登場していた
色んなフェスでその姿を目撃することになるかもかさしれない

前日同様「QUEEN」の最中にダンサーと共に花道を通ってセンターステージに移動し、ラスサビで高い場所で歌い出したあと、いくちゃんが破壊力抜群なギターリフを鳴らす「RUNAWAY」でLiSA高所から歌い上げるが圧巻ら最後にダンサーがスモークを放出し、ステージからもスモークが飛び出すことだろう
あまりにも衝撃が凄すぎてまず忘れられないだろう1シーン

前日LiSAが明らかにバテてしまった「say my nameの片思い」は、数々の試行錯誤をこなした結果、この日はバテることなく無事にメインステージへ
そこからはNonaが率いる楽器隊とポジションを入れ替わったり、ダンサーに歌わせたりと愉快な光景を見せながら客席からは両手でハートマークを作る振り付けを行い、最後にはゆーやん以外を除いて全員で一箇所に固まる一一致団結な景色を見せてくれる
しかしあっきーがショルダーキーを床において腕立て伏せを前日のように始めると、対抗するようにLiSAはスクワットをはじめ、最後はやっぱり「ultra soul」(笑)
とりあえずLiSAとわんたんにゅーめんずは、打首獄門同好会の「筋肉マイフレンド」にてノリノリでスクワットするのは想像できた

サッカーW杯の熱狂を思い出させる「一斉ノ喝采
」で叩いたり叩かなかったりを繰り返す手拍子、並びに広大な合唱を呼び起こしたあと、

「酸っぱいものも苦いものもカクテルしてミックスしましたが、いかがでしたか?」

と客席に訪ねるLiSA

ほとんどMCもなく突っ走って、懐かしい曲から最新の曲までやってくれた
そんなLiSAに伝えるのは「ありがとう」の一言だ

そして本編ラストは高橋優から楽曲提供された「拝啓、わたしへ」だがバックダンサーの動きはアニメーションに連動したものとなっており、そこには幾つもの日常が描写されている
もちろん良いことばかりではないけど、

「歩いてる 絵に描いたような幸せとは違う
だから今を好きだと言い切れる
前へ 前へ 曇天の明日を照らせ」

の如く、LiSAは参加者の明日を照らすことが使命だと考えているのだろう

だからこそまた再会できるようにここで約束し、自分自身を愛するように促して本編は終了
最後にはメンバー紹介を行うが、ゆーこーが腕立てを行い、PABLOはより高度な腕立てを行っていたがいくちゃんはこれをスルー

その後記念撮影を行ったが、LiSAによると今回のツアーはスタッフ300人の大所帯で移動している模様
今回のチケット代は11000円と価格を見て目が点になってしまったが、衣装チェンジやセット、おまけに2日間も会場を借りるのではこれは致し方ない
でもチケット代以上の興奮がそこにあった

アンコールの流れは変わらないのでLiSA白いドレスを身に纏って「シルシ」を歌うのも不変だが、LiSAがサブステージまで移動したときに異変が
LiSAは涙ぐんでしまって歌えなくなってしまったのである
そのLiSAに客席からは多くの声が後押しするがなんとか立ち直り、

「今日の日のことを絶対に忘れません!!」

と叫んで、マザーズ・ロザリオ編のクライマックスだったユウキが旅立つシーンをイメージさせるものに繋がる

それも

「流れてく時間は容赦無くいつかボクらをさらってくから
瞬きした一瞬の隙に キミの見せる全てを見落とさないように」

といつかは終わりが来るからこそ、どの瞬間も忘れないようにと言い聞かせるように歌ったあとだからこそ、

「何度も途切れそうな鼓動 強く強く鳴らした
今日を越えていけなくても
キミと生きた今日をボクは忘れない」

のようにこの日の出来事は忘れらない思い出になった

「最後は横アリで初めて披露したあの曲で!!」

とLiSAが叫び、ドレスを脱ぎ捨てて「紅蓮華」が爆音で鳴らされるが、

「人知れず儚い 散りゆく結末
無情に破れた 悲鳴の風吹く
誰かの笑う影 誰かの泣き声」

と世の中の非情さを歌う象徴的な部分をLiSAが歌わせたあと、

「誰もが幸せを願ってる」

をLiSAが歌い、

「消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら
ありがとう 悲しみよ」

で大合唱が起こるのは感動的な瞬間
これからも照らしていくことを願って終えると、

「私は常に最高だと思えるものを作ろうとしている。ライブ中に苦いことも上手くいかないことももちろんある。けど後から振り返って最高だって思えれば良い。みんなも苦いことも酸っぱいことも上手くいかないこともあるかもしれないけど、いっぱい経験してきていい!最高にしかさせないから。」

と頼もしい一言

次に代々木第一体育館で再開することを約束して横アリ2daysは幕を閉じた

この2日間、セトリの半分近くは大きく入れ代わった
「これで全国回るのか…」と圧倒されてしまうほどに
ソロデビュー13周年の締めくくりとはいえ、なんて派手なCOCKTAiL PARTYなのだろう

自分は代々木第一体育館には参加できないから今回の横アリ2daysを選んだ
その結果思ったのは、LiSAを好きな方は絶対今回のワンマンに来るべきってこと
ガルデモの曲はまだ聞けると思うが、それ以外の曲は今回を逃したら次聞けるのがいつになるか分からない曲があまりにも多い
アリーナワンマンは間違いなく今年のベストアクト
そんな横アリ2daysを見せてくれたLiSAがまた曇天の明日を照らしてくれることを願ってる


セトリ
ADAMS
Catch the Moment
エスケープゲーム
オレンジサイダー
ハルシエイト
Empty MERMAiD
GL
洗脳
虚無
SOUR メドレー(She(1フレーズ)〜oath sign〜träumerei〜ナミダ流星群〜再会 (produced by Ayase)/LiSA × Uru〜from the edge(FictionJunction feat. LiSA)〜Day Game(Girls Dead Monster)〜No More Time Machine)
ブラックボックス
ROCK-mode'18
Shouted Serenade
QUEEN※新曲
RUNAWAY
say my nameの片思い
一斉ノ喝采
拝啓、わたしへ
(Encore)
シルシ

紅蓮華








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