※CDJ23/24最終日は年越し前と年越し後の分割掲載となります

CDJ23/24最終日
前日の帰りがあまりに散々だったので、そのまま当時のことを書いた記事が先に上がっていると思われるが、ロッキンはコロナで途中退場を食らったので全日程参加できることがたまらなく嬉しい

・sumika[roof session][EARTH STAGE](14:40〜)
EARTH STAGE最終日のトップバッターはsumika
しかしご存知の方も多いように、片岡の喉の不調が原因でライブハウスツアーが延期に(時分もKT Zeppのチケットを確保していた)
そのため今回のsumikaは、小川がメインボーカルを務めるroof sessionとしての出演

前説を担当する海津亮と言えば、sumikaのインタビュー担当
CDJ21/22で話したロッキンオンへの熱い思い、一時期ロッキンオンが行っていた配信フェスなどありとあらゆる場所でロッキンオンに協力してくれたことから、sumikaを「戦友」と生し、現在ライブを休養している片岡が会場の何処かから見ていることを伝えると、海津の呼びかけによって片岡コールが
この時、埼玉西武ライオンズに所属していた片岡のことを連想してしまったが、これ事態がライブにおける伏線を作っていたなんて、誰も気づく由もない

そうしていつものSE「ピカソからの宅急便」が流れると、小川(Vo. & Key.)とバロン(Dr.)は中央に陣取るいつもと少し異なる光景
でもサポートはGeorge(Key.)に三浦建太郎(Gt. & Cho.)、Nona(Cho.)、井島啓介(Ba.)とお馴染みの面子だ
違うのは片岡不在に伴い、サポートギターが1人増えていることくらい

準備が整うと、

「ソーダ 泣いちゃいそうだ〜」

と「ソーダ」の冒頭を小川が歌ったよち、

「sumika[roof session]、始めます!!」

と開演を宣言
アンサンブルそのものは、sumika本体そのものと変わっていないが、小川がボーカルを務めているのもあって、普段よりも透明かつ、柔らかげ
片岡の声はどちらかと言えばエモよりだから違うのはしょうがないんだけど、ボーカルの非常事態でも小川がボーカルすることでライブ出来る状態に持っていけるのがsumikaの凄み
「ボーカル不在でどうしよう!!」ではなく「小川ボーカルでどんなsumikaが見られるんだ!!」とネガティブではなく、プラスに持っていけるから
だから

「さあ今日も始めましょうか」

は、今日だけ見れるsumikaへの期待を高めているようなもの

並びにただ楽しませるだけでなく、大きく轟音を鳴らす「ファンファーレ」、ガイドラインが厳しい頃は、「この状況をともに乗り越えよう!!」するアンセムだったが、今のシチュエーションでは片岡を迎えに行く
そんなアンセムに姿を変えた
なかなか音楽フェスが開催出来ない中、発声制限どころか着席指定という決死の覚悟で開催されたCDJ21/22、ライブがやりにくかった環境下の中、3日目の最後に我々に光を灯すために鳴らされた「ファンファーレ」
それが今では片岡を迎えに行くためのアンセムに
あまりにもエモーショナルな瞬間だ

しかし驚いたのは「Babel」
始まった瞬間に「小川ボーカルでも行けるんかい」とツッコミを入れてしまったが、ステージに不自然に設置されていたサックスを演奏しているのはなんとバロン
確かにバロンはサックスを吹けると聞いてはいたが、実際にライブでお披露目する日が来るとは…
ひょっとすると、一部公演が軒並み延期となったライブハウスツアーから「Babel」のアレンジが変化していたのかもしれない
そうなると、小川も何かしらの形で進化版「Babel」に関わっていた可能性がある

そんな驚きの余韻に浸るまでもなく始まる「願い」
バロンはバラードであっても手数の多いドラムを見せ、「バロンのドラムが上手い理由はこれか」と数年前のフジフレンドパークで納得したのだが、時間が経過して死を受け入れた今も連想するのは彼
今彼がいてくれたら…
たらればは禁句だって分かっていても、彼を浮かべてしまうのだ
モニターに表示された歌詞には、

「春」

がやたら強調されていたし、小川やバロンもそうした心情を抱く人が分かって、「願い」を選んたのではないだろうか

普段MCする片岡がいないので、キャプテンことバロンがMCを担当するが、

「いつもライブ納めは1年を振り返る楽しいライブになるんですが、今年は激動の1年だったから、例年以上に楽しいライブ納にしないと!!」

と2023年が激動だったからこそ、「楽しいライブ納め」になるように協力を求め、3人のsumika初シングルであり、再び歩み出す一歩となった「Starting Over」は、画面に表示される歌詞に合わせて

「喜びや悲しみや
苦しみも全部持って
憧れや羨みも
隠さずに持っていって」
「諦めのその逆を
血の滲むような強さで
抱きしめて捕まえて
もう二度と離さないで」

と歌わざるを得ない
周囲に熱心にワンマンへ足を運ぶファンが少なかったからか、合唱はそんな聴こえなかったけど、悲しみを抱えて立ち止まるよりは、抱えてでも進むべき
その方が黒田もきっと喜ぶだろう

そのうえで「ふっかつのじゅもん」になると、小川は鍵盤をGeorgeに託し、ハンドマイクになるが2サビを終えると、小川は鍵盤に戻る
そうして片岡が黒田のギターソロを引き継いだように、小川も鍵盤で黒田のギターソロを受け継いだ
恐るべきアレンジ力
これはroof sessionだけのサプライズだろうか?
sumikaとしても、片岡とソロを折半してやってみたら面白い気がする

けれどもサプライズはこれで終わらなかった

「次で最後の曲だけど、どうしても呼びたいやつがいるんだ!!」

と小川がゲストの登場をちらつかせたあと、小川が呼び込んだのは登場するやいなや、

「あなたと一緒に年越し出来ないなんて、許せないでしょ!!」

と叫んだ片岡

そう、海津が話したどこかとはステージの袖だったのだろう
恐らくsumikaチームとロッキンオンで事前に打ち合わせ
特に海津はsumikaをロッキンオンで最も愛している人間だから、この計画を聞いたときは喜んで協力を誓ったはず
やられた、完全に仕込まれていた

片岡の登場と共にステージ後方に映されたバンドロゴはsumikaのものに変わり、最後の「Lovers」はsumikaとして
間奏では片岡が小川にキスするサプライズで沸かせつつ、

「ずっとずっと離さぬように」

の通り、お互いに離れないように約束して2023年最後のライブを終えた

兆候はあると言えばあった
年明けの1月、福岡PayPayドームで開催される音楽フェスにsumikaの出演がアナウンスされていたから
でも流石にCDJ最終日、突然片岡が復帰するなんて…
ほんと彼らのパフォーマンスは皆目検討がつかない

来年は何事もなくsumikaのライブを見れますように

セトリ
SC①1.2.3..4.5.6
SC②絶叫セレナーデ
ソーダ
フィクション
ファンファーレ
Babel
願い
バロン
Starting Over
ふっかつのじゅもん
片岡登場
Lovers w/ 片岡健太

・PEOPLE 1[EARTH STAGE](15 :45〜)
ここからEARTHは、3組続けて初のメインステージ進出アーティストが続く
1組目は昨年は年明け後のGALAXYに出演していたPEOPLE 1
夏のロッキンは当日天候不良が原因でタイムテーブルが大きく遅延し、YOASOBIと重なってしまったため、ようやく見れる瞬間が訪れた

時間になるとバンドロゴがモニターに映されながら、先にm-floのメンバーが掛けているようなサングラスをかけたTakeuchi(Dr.)がステージに
続いてサポートメンバーが2人登場し、中央にルックス抜群な゙Ito(Vo. & Gt.)、下手にDeu(Vo. & Gt. & Ba.)が登場するとItoが主にメインボーカルを務める「ドキドキする」から始まると、合いの手の合唱が既に凄い
仕事先の広告で翌年にぴあアリーナMMでワンマンするのは存じ上げていたものの、既にに客席はぎっしり埋まる超満員
Itoはギターを弾かずハンドマイクなので、途中で拡声器も使用してたりする

「王様ランキング」の主題歌に起用されバンドの知名度を更に高めた「GOLD」では、Itoがハンドマイクに持ち替え、曲調が曲調なので踊らずにはいられない空間を生み出すが、Deuがボーカルに変わりノスタルジーもエモさも入り込んだ「東京」は京王線や中央線快速を使って会場入りした方にはとても刺さってのはないだろうか

なにせ、

「京王線の片隅で掻き鳴らした誰かのギターが
中央線の快速で日々を紡いでいるんだ
恋に落ちて落とされて ときに手を汚しても
眠らない街で夢を見る」


だから

直後、

「心が壊れてここに来ている奴はどうすればいいと思う?踊れ!!」

とDeuが煽ったのは、リリースされたばかりの最新シングル「ハートブレイク・ダンスミュージック」
公演日はまだリリースされて1週間も経ってなかったのだが、既にツアーでは披露されていたようで、EARTH STAGEがダンスホール化するのも納得
Deuが直前に「踊れ!!」と煽るように、心が砕けているならば踊るのが1番

Itoが軽く挨拶を行ったあと、世間が抱くおぞましい怪獣ではなく、優しき怪獣をイメージさせる「怪獣」ではDeuが動きまくり、「銃の部品」は目まぐるしく展開がかわり、これこそ「体感式ジェットコースター」のようであるが、途中のTakeuchiのドラムソロもエゲツナイものに
去年のCDJ22/23は年越し後に見たkoboreすら凄まじい動員となり、「PEOPLE 1規制起こすんじゃ?」と思い、自分はCOSMO STAGEに移動していた
結果的にreGretGirlも規制が起こったわけだが、今思えばreGretGirlのライブも良かったし、PEOPLE 1のライブも素晴らしいものだったろう
あの日のタイムテーブルがいかに苦渋の選択だったか、タイムラグがありすぎるとはいえ感じてしまう

そのうえで

「学校の時間ですよ!!」

とDeuが煽るのはもちろん「スクール!!」だが、モニターが加工されDeuもItoもハンドル
Takeuchiもより凄まじいドラムソロを行ったりと、圧倒的すぎて脱帽せざるを得ない

更に追い打ちをかけるように、「チェンソーマン」の主題歌になっていた「DOGLAND」の投下
その一体感を見ると「PEOPLE 1の適正キャパはアリーナだな」と思わざるを得ない
それくらい凄まじいものを見ている

そんなPEOPLE 1が初めてフェスに出演したのが昨年のJAPAN JAM
そこからJAPAN JAM、ロッキン、このCDJとロッキンオンはPEOPLE 1を積極的にフェスに出演させていた
英才教育するかのように
これにItoはバンドを代表して

「多くの経験を積まして貰ったから、ここからは何か返せれば」

と恩を絶対に返すことを約束した
いつかはEARTHのトリか年越しを担う
そんな瞬間が訪れてもおかしくないのではないだろうか?

最後の「エッジワース・カイパーベルト」を聞きながらそう感じていた

セトリ
SC.フロップニク
ドキドキする
GOLD
東京
ハートブレイク・ダンスミュージック
怪獣
銃の部品
スクール!!
DOGLAND
エッジワース・カイパーベルト

・indigo la End[EARTH STAGE](16:50〜)
武道館がソールドアウトした昨年、「いよいよEARTH来るか?」と期待を含ませたものの、GALAXYのまま
しかし今年は「名前は片想い」のヒットやパシフィコ横浜、ステラシアターソールドとといった実績が出来たのもあって文句無しのEARTH
ロッキンに続いてのメインステージ昇格である

本番になってSEが流れる中、バンドロゴがモニター映されて登場し、

「indigo la Endです。」

と絵音が挨拶する日と大晦日にこれほど相応しい曲はない「夜明けの街にサヨナラを」から始まり、夜が明けていくようなメロを奏でるティス(Gt.)
最初のサビになるといつものように、ティスも後鳥(Ba.)も前に出ていくが、栄太郎(Dr.)のビートは普段より明らかに強かった
普段から栄太郎のドラムプレイはテクニカルで我々を魅了してくれるが昨年のインディゴは後鳥が直前でコロナ感染(前日のRADIO CRAZYは3人で出演することになり、絵音はステージで「どうしよう…」と焦っていたらしい。その悔しさから後鳥は一時、スマホケースに大阪行きの新幹線チケットを捨てずに収納していた)
かつてのメンバーである休日課長の力を借りて、なんとかステージをやりきったが、言うまでもなく不完全体
今年は完全体、なおかつEARTHに立つ
意識しなくとも自然に力が入ってしまうわけである

後鳥のベースがグイグイと引っ張る「瞳のアドリブ」、栄太郎に軽くドラムソロを刻ませてからティスがインディゴの代名詞とも呼べる背景を書き出すようなギターを奏でる「名もなきハッピーエンド」とアッパーな曲を続けるのはフェス仕様
自分はこの時優先エリアの最前方にいたので、絵音達との距離も近かったのだが、ティスも後鳥も笑顔で口ずさみながらのプレイが目立つ
この大舞台でライブ出来ることを楽しむように

えつこがアラビアン風な鍵盤リフを弾く中で後鳥がスラップを入れまくる「夜風とハヤブサ」で絵音はハンドマイクにシフト
情景を見渡すように、ステージをゆっくり歩き回っていくと、

「昨日ネットでクリープハイプの尾崎さんが10年続けてやっとトリが出来たって話していたのを見て。僕も2009年に客として来て、いつか立ちたいと思っていたこのステージに立ちました。バンドを続けることが大切だとおもいました」

と前日、EARTHのトリを飾ったクリープハイプの尾崎世界観のMCに触れながら、やっとEARTHに立てた感想を話す絵音

一時はゲスの極み乙女と比較され、諸事情で活動停止に追い込まれたこともあった
でもライブの動員も再生数も少しずつ伸びて、とうとうEARTHに到着
絵音からすれば続けて良かった
ファンからすれば、「感慨深い」なんて言葉じゃ収まらない感動的なステージである

そんな初のEARTHでも、絵音は「夜の恋は」をセットリストに選んだ
武道館公演でも自身のエゴでセトリに入れたことを話していたが、こうした大舞台でもやる
絵音にとって大切な曲だから
同時に背景のバンドロゴは、月が通り過ぎるように照らしていた
インディゴの照明チームがファンだけに見せるように

再び絵音がギターを背負い、えつことささみおのコーラス隊がインターリュードのようなコーラスを入れたのは「冬夜のマジック」
これは季節を意識してだろうか
ワンマンでもそう聞ける曲ではないので、意外な選曲である

そうして「冬夜のマジック」と連なるように始まった「夏夜のマジック」は、優先エリアだけでなく客席全体から腕が上がる
しかもその腕にはインディゴのワンマンで販売されているライトハンドが多く付けられ、EARTHは青に染まりつつあった
これこそマジック
冬夜と夏夜のマジックで、EARTHはインディゴブルーに染まった

そして最後は、インディゴの歴史でも初めてリアルタイムで大ヒットとなった「名前は片想い」
「哀愁演劇」からほとんどやらなかったのは意外だけど、その中身は藍衆だけに見せるということか

実はこの時、自分は最前列でインディゴを見ていた
藍モバイル会員で、FC限定ライブにも行ったことあるし、後鳥や絵音のブログは楽しく読んでいる

とはいえ、「最前列…!?」となり、自分は恐れ多い気持ちでインディゴを見ていた
というか過去1番インディゴのライブで緊張したとおもうけど、その分たくさん笑顔が見れて幸せだった
来年もEARTHで踊りましょう

セトリ
SC.想いきり
夜明けの街にサヨナラを
瞳のアドリブ
名もなきハッピーエンド
夜風とハヤブサ
夜の恋は
冬夜のマジック
夏夜のマジック
名前は片想い

・coldrain[EARTH STAGE](17:55〜)
リハの時点でステージに姿を現していたのはkatsuma(Dr.)のみだが、既に凶暴なサウンドスケープをEARTHに放っているcoldrain
インディゴと同じく、遂にEARTHに到達したが、去年はAdoの裏というあまりにも地獄のような時間でGALAXYのトリを務めていたりする

本番になって不穏なSEが流れ、バンドロゴが現れると共に歓声が起こるとY.K.C(Gt.)をはじめ楽器隊の4人がステージへ
ステージにはアンプが何ひとつ存在しないのもcoldrainの特徴(もちろん当てフリではない)
それからMasatoが煽りながら登場し、「ENVY」からスタートするも左回りは全く起こらない
それはロッキンオン主催フェスでは、夏のロッキンでサークルモッシュにより怪我人が発生してしまい、ダイブ禁止になってしまったように、サークルモッシュ禁止になってしまったのもあるが、JAPAN JAMことJJ(この略称を生み出したのは実はMasato)にて、

「そういうの(サークルモッシュ)はまたライブハウスでやればいい。ここにはここのルールがあって、俺たちはそれをリスペクトして毎年出てる。」

と「ここではルールを厳守しろ」とMasatoが釘を刺したのも大きいのか、サークルモッシュは全く見当たらない
その分ジャンプしたりヘドバンしたりすることにより、抑えされている衝動を爆発させているというべきか

並びにJJから声出しが解禁されたのもあってもR×Y×O(Ba.)が思い切り低音を鳴らす「Help Me Help You」は大合唱
2日前に出演したマキシマム ザ ホルモンや10-FEET、前日に出演したMY FIRST STORYやHEY-SMITHもそう
coldrainもロッキンオンフェスのルールに賛同し、その上で出演し続けてる
中でも終盤のMCは、ロッキンオンフェスを批判している音楽ファンへ痛烈な一撃を食らわせることになる

モニター使用される映像と共に、Y.K.CやSugiの弾くギター、並びにアンサンブルも獰猛になる「Cut Me」を終えると、

「去年GALAXYのトリ頼まれたけど、EARTHは誰か教えてくれなかった。そしたらAdoさんだった(笑)。ラウドロックというマイナーなジャンルにAdoさんをぶつけてきた(笑)」

と昨年のCDJの裏側を暴露するMasato(笑)
以前フェスのラインナップは発表されるまで分からないとあるバンドマンが話していたが、この話しから考察するに先にcoldrainにGALAXYトリの話が届き、それからタイムテーブル発表でAdoの裏と判明したのだろう
自分もAdoを見ていたので、GALAXYの様子は知らないが発表時にMasato達は「マジか」とならざるを得ないだろう

けれども、その際Masatoはロッキンオンに、

「去年「俺達にもEARTHやらせてくれ!!」と頼んだんです。そしたら実現させてくれましたよ!!」

と昨年EARTHを志願していたようで、ロッキンオンはその約束を反故にしなかった
だからこうして、EARTHの舞台に足を踏み入れることが出来たのだ

同時にそれは、

「ラウドシーンの威信をかけてステージに臨みます!!」

とラウドシーンを代表しているも同然であり、「THE REVELATION」で客席中頭を振りまくって、大きな合唱も起こる
これまでcoldrain、ラウドロックに触れたことのない参加者に「これがラウドロックだ」と見せつけるように

炎炎ノ消防隊のOPにもなった「MAYDAY(今思えば歌詞は政権への痛烈な批判そのもの)」では、歌詞を画面にまるまる映しながら、MasatoのシャウトのみならずアンサンブルでEARTH全体を焼き尽くすが、coldrainはデビューしてから15年近く

「俺ら気づいたら40になっていた」

と話すように、もう大ベテランの分類に達し、MasatoとKatsuma以外は40
人生の折り返しに来たようなものだが、

「元の人に戻れないくらい身体に言葉(刺青)を刻み込んだ。だから死ぬまでバンド続けます!!」

と生涯現役宣言
もう戻れない所まで来た
だからバンドマンとして人生を全うする覚悟なのである

その覚悟を刻んだかのような「Boys and Girls」ではモニターに演奏する姿を見せつつ、画面には和訳された歌詞が乗る
ロッキンオン主催のフェスでは、後日ライブ映像が配信されるが、coldrainは「Boys And Girls」を映して欲しい所存

そのうえで、

「2023年最も激しい曲。」

とMasatoが自画自賛する「NEW DAWN」は自身で絶賛するのも頷けるくらいにヘビーな1曲
しかしその直前、Masatoは

「モッシュダイブが出来ないのはライブじゃない?頭振れ!!」

とロッキンオンのルールに文句を言う外野を一蹴した
どんなにルールが厳しくなろうが、ルールを守ってこのフェスに出続ける
そう誓ってるからこそのMCである

そしてラストは、Masatoがステージから客席の風景を撮影しての「Final destination」
実をいうと、この時間EARTH STAGEは類を見ないほどにガラガラだった
indigo la Endは最前で見ていたが故に、どれ程の人が見ていたか分からないが、sumikaやPEOPLE 1はしっかり埋まっていた
加えて裏のキュウソネコカミは規制が起こっていたらしい
これはあまりにも悔しいEARTHになっただろう
でもMasatoは最後、

「ラウドロックは死なねえぞ!!」

と力強く宣言した
coldrainがいる限り、ラウドロックは死なない
それはロッキンオンのフェスにおいても

セトリ
SC.FEED THE FIRE
ENVY
Help Me Help You
Cut Me
THE REVELATION
MAYDAY
Boys And Girls
NEW DAWN
Final destination

・Nothing's Carved In Stone[COSMO STAGE](18:40〜)
この日のEARTHの年越しは、ELLEGARDENが出る
ということでエルレのバンドTシャツ着用者がとても多かったのだが、その着用者は必然的に生方(Gt.)が参加するNothing's Carved In Stoneにも集う
というわけで、ひたちなか時代のロッキンにおいてレイクの番人だったNCISが今年もCDJへ

EARTHから急いで移動してくると、ちょうどSEが鳴っている最中
生方と共に、今回はこのステージだけであろうひなっち(Ba.)、オニイ(Dr.)や村松拓(Vo. & Gt.)とシーンのスターの登場に会場が湧くと代表曲の「Isolation」から始まり、早くも

「Now is the everything!!」

の合唱が鳴り響く場内
しかしこの日のNCISが凄いのは、メンバーのテクニックが炸裂することに歓声が巻き起こること
「Isolation」ではひなっちのベースソロに、おにぃが力強くドラムを叩く「In Future」では生方がギターソロを弾いた瞬間に

確かにNCISはシーンのスターが集ったスーパーバンド
とはいえ、1人1人のプレイにこんなに沸き立つライブをフェスで見たことがない
エルレの影響もあり、この日の平均年齢は相当高い
その世代にとってのヒーローが集結しているから、こんなに大きな歓声が起こるのかもしれない

一方で村松は所々で声が聞こえなかったりと、調子が良いわけではないが、

「年の瀬だからみんなの気をおさめて帰りたい(笑)」

と完全燃焼させる目標を立てるも、そこでも大歓声
燃え尽きるどころか、さらなるエネルギーを供給している気がしてならない(笑)

なので流星群のように駆け抜ける「Like a Shooting Star」も歓声は鳴り止むことは無く、むしろ大きく
「年越しあるの分かってる!?」と叫びたくなるほど、COSMOにいる参加者は元気である

おにぃの正確な16分からひなっちのシンセベースで踊らせる「Out of Control」は、「ダンスタイム」こと生方のギターソロでやっぱり歓声が起こり、歓声が青天井状態であることを悟るが、村松は客席にいる人の大半があのバンドのファンと察していた
なにせNCISのグッズ着用者より目立っていたくらいだから
でもNCIS目当てのファンを見つけることがいると村松は大いに喜び、最後は

「その手は僕らを変えてく」
「その手が明日を変えてく」

とあなたに会えたことを肯定する「Beautiful Life」

ELLEGARDENが稼働していると、細美武士がフロントマンを務めるthe HIATUSやMONOEYESは影響を受ける
それはNCISもそうで、NCISが本格稼働したのは今年は秋から
アニバーサリーイヤーであるにも関わらず

それでもCOSMOは満員レベルで人が入っていた
ほぼインディペンデント状態で活動しているのに、NCISを求める人はまだまだたくさんいる
これぞ「Beautiful Life」

セトリ
Isolation
In Future
Like a Shooting Star
Out of Control
Beautiful Life

・BLUE ENCOUNT[GALAXY STAGE](19:10〜)
そんなELLEGARDENやNothing's Carved In Stoneでも活躍する生方がかつて使用したギターアンプを江口(Gt.)が引き継ぎ、エルレに大きな影響を受けた田邊(Vo. & Gt.)が所属するBLUE ENCOUNTをNCISが終わった直後、隣のGALAXY STAGEで始めさせるのは運営の意向が分かりやすいタイムテーブルだ
しかし前年まで2年連続EARTHだったブルエンがGALAXYで収まるわけ無く、この直前に出演したキュウソネコカミに続いて入場規制
自分は最前エリアだから助かったが、そうでなければ規制に巻き込まれたので、九死に一生を得た形である

というわけで超満員の中、お馴染み「Break Down The Clock」がSEで流れると共に、バンドロゴがステージ後方に現れるが、一際歓声が大きい
それは音楽留学のため、日本を離れていた辻村(Ba.)もこの日は参加しているから
どうやら12月から1月にかけて一時帰国しているとのことで、この日のブルエンはゲストメンバー無しの完全体ブルエン
江口だけでなく辻村も楽器を大きく回すオープニングも久々だが、冒頭が

「最大限で吠えろよ さぁほら」

の「ハウリングダイバー」で始まったように、この日の田邊はとにかく発声を煽りまくる
「あなたの声が何よりも欲しいんだ!!」と言わんばかりに

12月初頭のライブから辻村が合流しているとはいえ、完全体となって発声が解禁されたロッキンオンのフェスに出演するのは初
それがとても嬉しいのか高村(Dr.)のドラムも手数がやや増えているが、辻村によるコールアンドレスポンスが久々な「NEVER ENDING STORY」を、

田邊「あなたとの物語は終わらない!!」

と巧みに紹介
されど、終盤には

「あなたの声が聞きたいんだよ〜」

と歌い出す田邊
この日の田邊はまるで発声の吸引機状態も同然である

かつて幕張メッセ9-11ホールでワンマンした際にも演奏されている「HEART」で江口がエモーショナルにギターを鳴らしたあとは早くも「VS」
辻村と高村による迫りくるリズムに対抗するは、あなたの声

田邊「さあさあ 幕張」
客席「やっちゃって〜!!」

が実現するのは4年ぶりだろうか
あの時よりもブルエンの規模は遥かに大きくなっている

江口のギターに、辻村のベース、高村のドラムと各方面から攻撃を食らうことにより、「バッドパラドックス」で踊らざるを得ない状況を作り上げるが、辻村はともかく

田邊「なんで俺も「お帰り!!」って言われるの!?(笑)」

と田邊まで渡米したことにするGALAXY STAGEの客席
「田邊が渡米していたなら、年内のライブはコピーロボットに託していたのか?」とツッコミを入れたくなるが、ようやく発声できる状況に戻ったことに安堵する田邊

ブルエンは出演者数が限られたCDJ21/22にも参加したバンド
それは発声出来なかった幕張を多く経験しているということ
空虚だった幕張から歓声有りの幕張へ
この違いは大きいなんてものではない

「俺とあなた、変わる必要はない。あなたはあなたのままでいてくれればいい。あなたがここにいることがAnswer。」

と田邊が繋ぐ「ANSWER」には、

「世界をもっと抱きしめてよ 強くなるには弱さを知ろう
名も無き日々も君がいるから価値があるんだ」

というフレーズがある

あなたがいることで、どんな日々にも価値が生まれていくのだ
ただいてくれるだけでいい
田邊が言いたいのはその一言

そして最後「もっと光を」では、

「抱きしめるバンドがここにいるから、安心してライブ行ってこい!!」

とあなたの背中を鼓舞し、最後はやっぱり大合唱に
最初から最後まで歌わせまくり
終始あなたの声を欲したブルエンにもっと光が届くように

セトリ
ハウリングダイバー
NEVER ENDING STORY
HEART
VS
バッドパラドックス
Answer
もっと光を


その後、ブルエン最前エリアにいた関係で、ブランデー戦記は最初から見れるわけもないのだが、GALAXYから出てくると超満員
B'zの影響とはいえ、音圧が恐ろしいことになってたし、来年は最低GALAXYにしないともう収まりそうにない

・サンボマスター[EARTH STAGE](20:05〜)
よく考えるとこの日の出演者はELLEGARDENの影響を受けたアーティストが多い
BLUE ENCOUNTはもちろん、04 Limited SazabysもELLEGARDENの影響を間違いなく受けている
その真逆、サンボマスターはELLEGARDENと共に時代を歩んできたバンドで今なおEARTHに君臨し続ける稀有な存在となりつつある

いつものようにゴダイゴの「モンキー・マジック」をSEに登場するが、この日のオープニングはまさかの「青春狂騒曲」
かつてNARUTOのOPだった曲を大晦日に聞けるとは…

山口(Vo. & Gt.)は例のごとく煽りまくっているけど、この時点で1番歓声も合唱も大きい
そりゃEARTHに出演し続ける訳である
ロッキンがLAKEだった時代が今となっては嘘のように思えるほど

ここ近年のお馴染み、「ヒューマニティ!」は案の定「ラヴィット!」のオープニング映像を流しながらの演奏
「ラヴィット!」の放送が続く限り、いつまでもフェスで演奏してくれそうな気がするが、今回のCDJの公演にはテレビ朝日が入ってる
よくテレ朝が他局の報道番組のOP映像を流すことを許可したなとも思ってしまう

そのうえで早くも到来した「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」では、山口が、

「俺大晦日でもギターソロ上手いんですけど!!」

とギターソロを終えて叫び、

「愛と平和!!」

の合唱も久々
この瞬間を待ち望んでいた人も多いだろうし、初めて見た人は「なんだこの一体感…!!」と驚愕するのはサンボマスターのライブ
発声禁止が解除されたことで、サンボのライブの勢いが戻ってきた気もする

とはいえ持ち時間が40分
どうしても矢継ぎ早になってしまうが、

「コロナも戦争もまだ終わってない(その通り。コロナはまだ終わってない)けど、これだけは言わせてくれ!!お前はダメな奴じゃない!!」

と熱く叫んで山口が奏でるのは、クレヨンしんちゃんの映画主題歌にもなった「Future is Yours」
ぶっちゃけると、裏のWurtSに行くことも考えたが、夏のロッキンを途中欠席したので「Future is Yours」を自分は聞けていない
だからこそ聞きたかった
木内(Dr.)のビートを軸に、あなたを全力肯定するロックンロールを
自分にとって2023年は、パワハラを受けた2016年に次ぐ最悪な年となった
ロッキンを一部欠席したこともそう
だからこそ、参加できなかった日に見れなかったアーティストはなるべく見ているようにしているが、「Future is Yours」を聞けたことでまた1つリベンジが達成できたと思っている

そのうえで「Future〜」と「笑っておくれ」は、モニターに歌詞が表示され、「笑っておくれ」で近藤(Ba.)と木内が形成するリズムはパンクそのものだが、全員が全員が明るくこのCDJに来たわけではない
CDJ16/17の自分がそうだったように、生きるエネルギーを見つけるためにCDJに来ている方もいる
そんな方々全てがサンボ目的という訳では無いが、画面に映し出される歌詞を見て勇気付けられた方もきっといる
サンボは最強のカンフル剤である

そして「できっこないを やらなくちゃ」になると、合唱はさらにヒートアップ

「全員優勝!!」

と山口が煽り、モニターにはその文字が刻まれたタオルが
これこそ2日前にマキシマム ザ ホルモンのダイスケはんが告げた「A.R.E」だが、この膨大な合唱で全員優勝出来ない訳がない
そんな一体感と共に、全員優勝を果たすと、最後はステージ後方に手拍子を煽る映像が映って、客席から手拍子を煽り近藤の歌いたくなるベースで踊らせつつ、

「信じてんぜ君を だからあなたに贈りたいんだ
花束 花束 いろんな色の
くよくよするなよ そう昔から気づいてた
あなたは あなたは ぬくもり取り戻せる人」

と改めて肯定する「花束」

今回のサンボもやっぱり全員優勝だった
なんか久々にワンマンに行きたくなってきた

セトリ
青春狂騒曲
ヒューマニティ!
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
Future is Yours
笑っておくれ
できっこないを やらなくちゃ
花束

サンボが終わると一気に疲労がやってきて、ライブレポも書けないほど疲労困憊
次のアーティストを見るまであまりに暇なので、COSMOのサバシスターをちょろっとだけ見てたらサバシスターが日付が変わったと同時に重大発表を予告
その重大発表はPIZZA OF DEATHに所属し、ポニーキャニオンからメジャーデビューするというぶったまげたものだった
年明けにはサバシスターを見る予定があるけど、もしかしたら小さなキャパでサバシスターを見る機会は一気に減るかもしれない

・bokula.[COSMO STAGE](21:40〜)
そんなサバシスターの重大発表の直後、リハから既に大合唱となっていたのはCDJ初出演となるbokula.
SEがELLEGARDENの「The Autumn Song」だからこそ、最終日の出演となったのだろう

しかしいざ「アオトハル」で始まると、途中でかじ(Gt.)のギターが鳴らなくなるまさかのアクシデント
幸い、コーラスも担当しているので手持ち無沙汰にはならなかったが、「足りない二人」になってもギターは復旧せず、

えい(Vo. & Gt.)「これ貸すよ!!」

と急遽かじはえいのギターを借りることに

当然音は薄くなってしまうが、

「ピンチはチャンス!!」

と全くネガティブにはならず、ふじい(Dr.)とさとぴー(Ba.)による安定感抜群のグルーヴと客席からの手拍子でなんとか窮地を脱する
それにしてもこのグルーヴ
えいがKANA-BOONが原点になっているから、グルーヴは「ないものねだり」を彷彿させるもの
KANA-BOONの遺伝子はここにも受け継がれている

なんとか、かじのギターは復旧し、モータウンのリズムも活用した「バイマイフレンド」をじっくり堪能させるが、えいの容姿は細美武士を彷彿させるものがある
ここから凄い伝説を起こしてしまうのでは?と予感させてしまうくらいの
だから彼らはELLEGARDENの継承者になりそうな風格があるのだ
急に倍速化する場面も含めて忘れたくない
そんな伝説の前振りとなる感じがした

「最愛のゆくえ」では、かじのギターが青春特有の青さをフィードバックさせるが、えいによるとどうやらこの日、結成当時から切磋琢磨してきたバンドがGALAXY STAGEに出演しているらしい
そのバンドは恐らくヤングスキニーかねぐせだろうけど、彼らはGALAXYでbokula.はCOSMO
それは悔しさを感じるはずだ
先を越されたのだから

でもえいはやっぱり悲観にならない
むしろこの人生をあなたと過ごせることを喜ぶように、「愛してやまない一生を」をエモの権化と言わんばかりにぶつける
この時、自分は「絶対彼らは追いかけないと」とライブ予定のページを見ていた
COSMOの持ち時間は30分しかない
ムロフェスよりは長いが、30分で存在証明歯なければならないし、「見れるライブあるかな?」とスケジュールを確認したのはbokula.くらい
それだけbokula.に引きつけられたということだ

そして最後の「群青讃歌」、機材トラブルが再発したのか、またもかじはギター放棄したが、これから伝説を作るであろうバンドとして、自分の中に刻まれた
だから年明け、bokula.が出演するイベントのチケットをすぐに確保した
トンボコープといいConton Candyといい、今年の若手アーティスト枠は凄い
このライブ、絶対忘れたくない!!

セトリ
SC①夏の迷惑
SC②愛すべきミュージック
SC③満月じゃん。
アオトハル
足りない二人
バイマイフレンド
最愛のゆくえ
愛してやまない一生を
群青讃歌

・[Alexandros][EARTH STAGE](22:15〜)
しかしbokula.が終わったあと、COSMOから出るのに時間を要してしまい、EARTHに着く前に[Alexandros]のライブが始まってしまった
こちらもロッキン一部欠席の影響で何が何でも見たかったアクト(なのでカネヨリマサルを泣く泣く断念)

なのでSEが何で始まったかも分からなかったし、着いた頃には「Waitress, Waitress!」の最中
川上洋平(Vo. & Gt.)のボーカルは相変わらず非の打ち所がない程鉄壁だし、磯部のスラップベースもキレッキレ
「なんで年越しやトリじゃないの?」と疑問に思うレベルである(去年はBiSHがいたから仕方ないとはいえ)

しかしこれはまだ序の口であり、洋平がマイクを客席に向けまくる「starrrrrrr」で白井(Gt.)が美メロを奏でる中、リアド(Dr.)はどう考えても手数を増やしてる
「こんなシンバル入れたっけ!?」とツッコミを入れたくなるレベル
シーン屈指のモンスターバンドは更なる次元へ突入してしまったようだ

洋平「この時間選んでくれた方が後悔しないライブを」

とMCは昔のビッグマウスを思うと、信じられないくらい謙虚
かつては洋平もギターを弾いていた「Kill Me If You Can」は磯部のうねりまくるベースラインでじっとしていられるのが無理
というかイントロ鳴った瞬間に発狂していた(周りにいた方、すいません汗)が、驚くべきは「Girl A」
去年のCDJでも行われていたEDM風のアレンジが更に進化
爆音ダンスロック仕様に生まれ変わったのである
「もうこれ音源にしてくれ!!」と懇願したいほどの完成度
終わった瞬間には「ヤバすぎる…」と口にしてしまった

大晦日の2日前、すなわち12/29に誕生日である磯部が簡単にMCをするが、今年のアレキはWurtSとコラボした「vanilla sky」のみ
全く楽曲が発表されなかったのだが、そこに不意打ちでリリースされたのが新曲の「todayyyyy」
この日出発する前にアレキの新曲がリリースされていることに気づき、テレビのCMでも起用されていたこの曲
磯部がシンセベースを担当するのは新鮮な気がするが、キャッチーなメロは洋平の十八番
他にも新曲が用意されているらしいので、2024年は新作リリースにも期待したい

そのうえでアレキは来年相模原ギオンフィールド及びその周辺でTHIS FES '24 in Sagamiharaを開催することを発表済

「ロッキンオンのフェスとは重ならないようにしました!!」

と話すのは洋平なりのロッキンオンへの愛情
10月となると、あまりに先過ぎて予定が読めないが、仮に予定が空いてるなら参加したい所存である

残り2曲、洋平のハイトーンボイスを響かせつつカメラワークを最大限に活用するのは「ワタリドリ」
あまりにキー高すぎて、「歌える人凄いなあ」と関心する自分
しかし数日後、自分は更に高い合唱を体感することになる
裏声を使用するなんて思いせず

そしてラストは自分が見ているYou Tube番組でもふんだんに使われていた「閃光」

もうとにかく「凄え」の一言 
見るのは昨年のCDJ以来だが、あまりにもアレンジが凶暴 
「もう別の曲?」と感じるくらいに魔改造された曲たちに終始圧倒されるばかりで壮観な合唱 

[Alexandros]はあまりに進化しすぎていた
時代を作りたいならアレキは超えなければ絶対ならない 

ところでWurtSとのコラボ曲「VANILLA SKY」は…?

セトリ
Waitress, Waitress!
starrrrrrr
Kill Me If You Can
Girl A
todayyyyy
ワタリドリ
閃光

[Alexandros]を終えると、いよいよ年越しアクトを待つだけだが、BGMとしてTHE ORAL CIGARETTESの「BLACK MEMORIES」やSUPER BEAVERの「人として」が流れ、場内はほぼ合唱大会
これぞロックの大忘年会と言える瞬間である

・ELLEGARDEN[EARTH STAGE](23:40〜]
簡単には信じてもらえないけど、実は自分はELLEGARDEN直撃世代
ただ当時は中学生だったからそんなに熱心にアルバムは聞かず、すぐに活動停止に入った(それでクラスの同級生の女子がショックを受けていたのは忘れもしない)

それから長い時を経て活動を再開するも、自分は「ELLEGARDEN大好きな人が見るべき」と考え、ワンマンのチケットはあえて取らずにいた
そしてこの12/31、遂にELLEGARDENと初邂逅する日が来た
EARTH STAGEの年越しアクトとして

時間になって場内に鳴り響くSEと共に、ステージ後方のモニターにはバンドロゴが出現
それだけで場内はとてつもない盛り上がり
みんなELLEGARDENが出演することを待ち望んでいたかのように

なので細美(Vo.& Gt.)達が登場すると、より一層歓声が起こり、その歓声は4日間で最大
先程見たサンボマスターを軽く上回ってしまうレベルであり、高田(Ba.)が曲を先導し、高橋(Dr.)のビートが勢い付ける「Supernoua」でその歓声は更に拡大
場内には大きな

「She's gone」

の合唱が起こっている

昨年リリースされた「The End of Yesterday」収録の「チーズケーキ・ファクトリー」はこの日2ステージ目となる生方のギターが跳ねるビートを牽引し、高橋は客席に腕を回すように促すが、これもやはり大合唱に
やる曲やる曲全てが大合唱
こんなライブ体感したことがない

生方が上手に出まくる「Pizza Man」も性急なビートと共に大合唱大会となるが、

「久々にロッキンオンのフェスに帰ってきました」

と細美が告げるように、エルレがロッキンオン主催のフェスに帰ってくるのは恐らく活動停止前最後に出た夏のロッキン
活動再開後は何故かロッキンオンのフェスに参加せず、「避けられているんじゃ…?」と疑惑すら浮上してたけど、やっと帰っきてすれた
ロッキンオンのフェスに

「モッシュやダイブは出来ないけど楽しもうな!!」

とガイドラインを厳守しつつ、楽しむことを心掛け、「Fire Cracker」では炎が飛び上がる演出が
迫力満点だし、「2023年もお疲れ様でした」な労いの意味も込めたようなクラッカーが打ち上げられるが、女装した細美達がテレビ番組に出演するという体のPVも話題を呼びバンドの知名度を一気に上げた「Space Sonic」、重いブリッジミュートを皮切りに生方による泣きメロが炸裂する「Salamander」というヒットシングルラッシュはいくらなんでも反則
特に自分のようにエルレを活動停止直前に知った方には正気でいられない
あまりに強力なシングルラッシュ

その興奮も冷めやらぬ中、

「スマホの電池ある人、ライトで照らしてくれないかな?」

と「瓶に入れた手紙」で細美はスマホライトを客に求める
細美がこうしたお願いをするのは予想もしてなかったので、若干驚きはしたが、年越し寸前に1人1人のスマホを輝かせる意味
それは2023年をサバイブした事の証明だつたのではと今思っている
1人1人の存在が輝いている瞬間
それはそれはとても綺麗だった

このように曲を連発している間に、年越しまでもう10分を切っていた

「骨折するやつがいないのは良いこと(笑)」

と細美がロッキンオンのルールをリスペクトしつつ、激動だった2023年、その終わりに細美が選んだのは「Make A Wish」
それも半分近くはアカペラだったが、どういうわけか自分はここで急に涙が止まらなくなった
もしかしたら本心はもっと早くにエルレと会いたかったのではないか
自分が隠していた本心はエルレによって解き放たれてしまった

終わり際、

「みんなどんなお願いをした?俺は社会性を重視するよりも2024年はやりたいことを信念を持って貫く」

と自身の抱負を述べた細美
一見当たり前のようだけど、2024年はさらにやりたいことに特化するということか 

曲を終えたあと、カウントダウンを行い、新年こと2024年最初の曲として、ファンの誰もが予想していた「New Year's Day」をチョイス
元旦にエルレを見れているから聞ける至福のひととき
ファンの期待にエルレは答えた

そんななか、生方はエルレは大晦日に結成されたバンド、並びに去年が結成25年目だということを明かし、今年で26年目だということを明かした
つまりエルレは結成記念日にライブを行っていたということになる
そんなライブを我々は見届けることが出来たのだ

一方上半身裸になった細美は、

「周りの奴らがどんどん丸くなっていくけど、同世代の奴ら、死ぬまで戦いだぞ!!」

と参加者を激励し、「ジターバグ」からアンセムを連発
おそらくBLUE ENCOUNTの「走り出した感情」の元ネタはこの「ジターバグ」だろうが、今では

「いつだって君の声がこの暗闇を切り裂いてくれてる」

の「君」の声に細美はなれている
細美は音楽ファンにとっての憧れ
細美の声によって、道を照らされ暗闇から解き放たれたものは少なくないだろう

「New Year's Day」と共に、年明けの夜に演奏されるのが絶好なシチュエーションなのは「スターフィッシュ」

「こんな星の夜」

で元旦をあてはめなければ、いつ当てはまるんだ

照明が虹色に染まりただただ美しいメロディを幕張に降り注がせる「虹」だが、よく歌詞を見ると、

「立ち止まって見上げた空に
今年初の星が流れる
なんとなくこれでいいと思った」

と実はこれも新年の始まりに相応しい曲
まさか「虹」が新年の始まりを示す曲だったとは…

このように名曲を続けていくと、

「今日でこの数年間突っ走ったELLEGARDENイヤーは一段落です。」

と宣言する細美

どうやらここでELLEGARDENの活動は一端お休みに入るらしい
細美はthe HIATUSにMONOEYES、生方はNICSなどそれぞれ別に活動する場所がある
だからここで一旦ELLEGARDENは止まるのだ

でも10年以上の活動停止とは違う
今回はそう遠くない未来にまた活動するのが見える
そんな希望を持てるような終わり方だ

そして最後に「Strawberry Margarita」が選ばれた理由
それはこれが旅立ちの歌だから
この1年でたくさんのあなたを見つけることが出来た
だから安心してエルレは旅立てるのである

実際に出会えるまでとてつもない年月を要してしまったけど、ようやくエルレのライブを見れた
その感動を自分は生涯忘れることがないだろう
伝説のバンドと共に2023→2024へ
最高な2024の始まりとなった
ありがとう、ELLEGARDEN

セトリ
Supernova
チーズケーキ・ファクトリー
Pizza Man
Fire Cracker
Space Sonic
Salamander
瓶に入れた手紙
Make A Wish
---カウントダウン---
New Year's Day
ジターバグ
スターフィッシュ
Strawberry Magarita