OSK日本歌劇団「春のおどり」 | 世界史オタク・水原杏樹のブログ

世界史オタク・水原杏樹のブログ

世界の史跡めぐりの旅行記中心のブログです。…のはずですが、最近は観劇、展覧会などいろいろ。時々語学ネタも…?
現在の所海外旅行記は
2014年9月 フランス・ロワールの古城
2015年3月 旅順・大連
2015年8月 台北(宝塚観劇)
を書いています。

少し遅くなってしまいましたが。

「難波の春は「春のおどり」から」と言われた時代は遠くなったものの、「ブギウギ」のおかげで観客が増えたというOSK。今年も「春のおどり」の季節がやってきました。

しかし、このたびはトップスター、楊琳さんのサヨナラ公演です。トップになる前から好きだったので、とても寂しいです。

まず第1部は日本物ショー「春楊桜錦絵(ヤナギニハナハルノニシキエ)。「チョンパ」で幕が上がり、華やかな和物レビューが始まります。民謡メドレー、迫力いっぱいの殺陣。そしてラストは普段の総踊りで幕…ではなく楊琳さんが一人で豪華な衣装を着て思いのたけを歌い上げます。

第2部は「BAILA BAILA BAILA」。
華やかなラテンで幕を開けます。のっけからOSKらしいダンスが炸裂。

そして「ブギウギ」にちなんだ場面が用意されました。まずは「ブギウギ」のオープニング「ハッピー・ブギ」で、ドラマ「ブギウギ」の世界にいざなわれます。
そうしたら、スズ子が最初に見た梅丸歌劇団の「胡蝶の舞」が始まりました。橘アオイが演じる蝶を演じたのはもちろん翼和希。もう一人は蒼井優というわけにはいきませんが、ちょっと似てたような。
なにしろこのショーの構成・演出は荻田浩一。つまり「ブギウギ」のショー場面を演出した人本人。

スズ子の初舞台「四季の宴」も再現。歌に聞き覚えがあります。

舞台は一転して「ジャングル・ブギー」。ヒョウ柄のトップ娘役千咲えみが「私は女豹だ」と歌い楊琳を誘惑。
そうすると「東京ブギウギ交響曲」が始まります。リズムをアレンジした「東京ブギウギ」の曲で皆が踊ります。そこから当時の東京の様子を再現したような場面になり、「東京ブギウギ」のメロディーも次々とアレンジされてその曲に乗ってさまざまな人々が行き交う様子が描き出されます。桐生麻耶も登場。やっぱり存在感ありますね。
おなじみの「東京ブギウギ」の歌が歌われるのは少しで、あとはアレンジされた曲で次々踊る、という場面で、単に東京ブギウギを歌う便乗商法ではなく独自のショー場面になっていました。

それが終わると「大阪ブギウギ」です。これはドラマには出てきませんでしたが、なにしろご当地ソングなもので。
♪心斎橋から戎橋
という歌い出しは、そのまま松竹座に続くルート。

あとは桐生麻耶が出る中国風の場面、黒燕尾のダンス場面、と続き、フィナーレはクラシックアレンジです。
ラインダンスは「ブギウギ」を思わせる赤い衣装でした。あのラインダンスが生で見られる!

パレードが少々変則的で。
順番に階段を下りてきて、最後にトップスターが羽根を背負って降りてくる…という場面ではありませんでした。羽根はなくてもフィナーレは成立する。

やっぱりOSKのダンスはいいなあ。

幕が降りたらカーテンコールで「桜咲く国」。私もミニパラソルで参加。

千秋楽だったもので、さよならショーが付いていました。いままでの役を振り返って歌い踊ります。
そして、最後のあいさつ。楊さんの感謝の気持ちがいっぱいにあふれたあいさつでした。特に今回、連日松竹座が満員になるという今までにない事態が起きて、お客様でいっぱいの客席を見ると本当にありがたいことだと。
何度も感謝を述べて、それが表面の言葉ではなくなんとか自分の気持ちを伝えたいという熱意が伝わってきました。
こういう素直な熱意は宝塚にはないもので、前からそうだったんですが、OSKを見ると宝塚が商業主義に染まっているような気がして、それとは全く違って舞台への熱意や観客への感謝の気持ちがストレートに飛んできて、心が洗われるような気持になります。

「ブギウギ」のおかげで知名度が上がり、お客も増えました。これで来た人がこれからも続いて見に来てくれますように。

次は7月の京都・南座です。
いやいや、その前にレビュー・カフェのメモリアルステージだ。