マチネの終わりに | 上田 真一郎 犬のためのヒーリングデバイス CS60

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   大切なことは全部犬が教えてくれた
ペットと飼い主さんを「言葉」でつなぐコミュニケーションを。

映画「マチネの終わりに」を観ました。

 

マチネとは仏語で午前のこと。

ソワレは夕暮れ時。

マチネの終わりとは、昼公演の終わる午後三

時とか四時の頃を指すようです。題名は時と

人生の中年期を重ね合わせたそうです。

 

 

ましゃにゆりごろうと好きな役者さんの共演

してる映画だし、劇伴には全編クラシック・

ギターの美しい音色で彩られているし、パリ

も舞台だし、ハズレのない恋愛映画です。

 

原作は平野啓一郎さん。

 

世間では、逢えない時間が愛を育てるだとか

会いたいと思うことがなによりも大切だよと

謡われてきました。

 

また、生きているしるしが、「会う」ことよ

りも、「会わない」ことのほうにあると言う

詩人もいます。

 

もっともこれは、会いたい相手は亡くなった

人ではなく何処かで生きていて会えない場合

のことです。

 

会えない、会いたい、と募る想いの丈を積み

重ねることでお互いの生きている証しを繋げ

るのだとか。

 

だとすれば、もしも低い雲広げた冬の夜に、

夢の様に死んでしまった相手とも、思うこと

で繋がれるではないか、と言いたくもなりま

す。

 

「マチネの終わりに」。

 

 

最初にも書いた様に、とてもいい映画です。

 

誰しも大人と呼ばれる歳まで生きてくれば、

幾つかのすれ違いやボタンの掛け違いとか

忘れられない記憶はあると思います。

 

それを忘却の彼方へ押しやってしまうのか、

メラメラと燃やし尽くして忘れ去ったフリ

で生きていくのか、それは人それぞれ。

 

有り体に言えば運命の悪戯に翻弄された恋物

語なので、観るのは一度でいいかな、もうあ

の雨の日に戻りたくない、というのが正直な

感想です。

 

そして石田ゆり子さんがコマーシャルで魅せ

る永遠の天使の様な感じではなく、頗る適度

な四十路の女性になっていて、それが逆にド

ラマを際立たせていて生々しい。

 

これは、映画というか、演出というか、にす

れば成功しているのだと思います。

 

何度も言いますが、いい映画です。

でも僕はもういいかな。

何度観ても哀しくなりそうだから。

 

眠れない夜に画面に流して何度も観られるタ

イプの映画でないことだけは確かです。

 

きっと目が醒えちゃうだろうから。

 

機会があれば是非オススメの一本です。

どっちやねんて話だけど。

 

 

   

   ベル インスタはじめました ベル

   わんわん ワンコがいっぱいです わんわん