お母さんのための、「素敵女子」育て研究所

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新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で、第31回損保ジャパン美術財団 選抜奨励展を見てきま した。会場をずーっと見て行き、最後に展示されていた小野さおりさんの作品に心が動きました。水の質感、ガラスの質感など透明なものの質感が、小野さんならではのリアル+αで描かれています。

エメラルドグリーンの画面に描かれる人間は無表情で、魚の目にそっくりなゼラチン質が光った目をしています。貝も描かれているので、作者は海が好きな方なのでしょう。でも単純に幸せな海の絵ではない気がします。海と共存することを諦めているというか受け入れざるを得ないというか・・・。不気味にも思える絵もありますが、なぜか惹きつけられます。透明なバリアが絵から広がってきて私を包み込んでくれるような安心感!小野さんの絵がとても好きだと思います。でも部屋に飾りたいかと聞かれれば飾れない。小野さんの作品は私にとって、重すぎる気がする・・・。

こんなことを思いながらじっくり眺めていたら、アーティストトークが始まり、なんと小野さんご本人がやってきて、作品の説明してくれたのです。澄んだ声のチャーミングな方です!

福島の漁師の娘さんの小野さん。小さい頃から海は身近で親しんでいたけれど怖いものであった。海の事故で、お父さんは戻ってきたけれど、おじいさんを亡くしてしまったから。
多くの人が犠牲となった津波の後は、原発で漁ができなくなった。お父さんも、それを手伝っていたお母さんも海の仕事ができない状況が続いている。

子どもの頃は漁師の娘であることを恥ずかしいと感じた時期もあったがそれを受け入れた頃から、海をテーマにした絵を描きたいと思うようになった。瓶に貝などが入った絵は、おじいさんに捧げる供物なのだそう。

出身校の女子美で学生の相談係を務める小野さんは、人は一人じゃなくて皆に守られているんだよ、ということや、何でも持っているし何でもできるんだよ、ということを伝えたいとおっしゃっていました。

現在はもう少し明るい色の作品を描いていらっしゃるとか。作品をご覧になりたい方は損保ジャパン東郷青児美術館へ。小野さんのHP でもご覧になれます。



 横浜そごう内にある、そごう美術館で「輝ける皇妃 エリザベート展」を見てきました。オーストリアでは20年前からミュージカルにもなっている「エリザベート」。日本でも宝塚歌劇団が公演しています。

1837年のクリスマスイブにバイエルン王国で生まれ、その美貌から15歳でオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフに見初められ婚約し、16歳でハプスブルグ家に嫁いだエリザベート。素敵なお姫様のストーリーですが・・・父バイエルン公マクシミリアン・ヨーゼフ譲りの自由奔放さで少女時代を過ごしたエリザベートは、伝統を重んじる宮廷での窮屈な生活や姑との確執に耐えられなかったのです。愛する夫と3人の子どもを拠り所にしながら(長女ゾフィは病死してしまいました)、美容と狩猟、そして夫に心配されながらも旅に明け暮れ、1898年に暗殺によって命を落としてしまう。

類まれな美貌で皇妃となり暗殺されるというドラマチックな人生ですが、嫁姑問題だったり、家族愛だったり、独自の美容法だったり、女性にとっては共感のしどころが多いのが「エリザベート」の魅力でしょう。

この展覧会では、衣装や家具、装飾品など約120点。なかでも、エリザベートの有名な肖像画にも描かれている「星の髪飾り」は日本初公開なのだそうです。この髪飾りは若き日のエリザベートがモーツァルトのオペラ『魔笛』を観た時に、夜の女王がつけていた飾りをとても気に入ったため、皇帝がオーストリア宮廷御用達の宝飾品店ロゼット&フィッシュマイスター社に依頼して造ったもの。なんて素敵なエピソード!エリザベートの可愛らしさと、若く美しい妻への皇帝の愛を感じますね。

他にも結婚式の衣装や装飾品など美しいものがたくさん展示されています。

エリザベートは食事を極端に制限する無理なダイエットにより腰を痛めてしまいました。また、どの肖像画も口を閉じているのは、姑ゾフィーに歯が黄色いと言われたことを気にしていたから。美への執着が強かったエリザベートの食事?の内容、自室に置かれた運動器具(この絵はどこかの美術展で見たような)、長く美しい髪の毛を保つためのオリジナルのトリートメントなどのことは参考になるようなならないような・・・でもシンプルでオーガニックなものには違いないですから興味深いです。

エリザベートのドラマチックな人生に寄り添った数々の展示を、ぜひ見てくださいね。

「星の髪飾り」の星とイニシャルEがデザインされた四角くて薄いペンを買ってみました。かさ張らなくて便利そうですよ。


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明けましておめでとうございます。


いつもブログをお読みくださってありがとうございます。また、あたたかいメッセージをいただき、とても嬉しく思います。本当にありがとうございます。

かつて両親や上司に「なんだかよくわからないと思っても、美術はとにかく見続けることが大切」と言われました。当時はその意味さえわからなかったのですが、確かに見続けると、自分の心に響くものがわかってくるようです。そして美術を通して宗教や歴史やその時代の文化を知ることができるのも楽しいものですね。

東京都美術館で行われているメトロポリタン美術館展も、いよいよ1月4日までということで、遅ればせながら家族と母と姪と一緒に行ってきました。

時代も地域も描き方も作り方も違う作品が、共通のテーマ(動物、植物、自然など)によって集められての展示です。ちょっと見にくいな、と思っていましたが、ニューヨークのメットで、展示数の多さに一日ではとても見られなかったことを思い出し、なるほど『見る百科事典』ということで、このような展示方法もよいのかもと感じました。

やっぱりゴッホの「糸杉」はよかったです。「歩きはじめ、ミレーに拠る」も1890年のゴッホの作品で、これも色や絵具の盛り上がり方などが一目でゴッホの、でも穏やかで可愛らしい作品で、とても好きでした。

「セリ科植物の飾り棚」はエミール・ガレの作品。カバノキ、紫檀の化粧版に施された植物の形がアールヌーヴォーらしく優美でした。セリ科の植物って何かしら?アニスかしら。木をカービングして作られた形は、アニスの薬草的な香りに似合う個性があります。

ゴッホやルノワール、モネ、セザンヌなど巨匠の作品以外にも見どころはたくさん。アールヌーヴォースタイルを取り入れた花のキルトの大作や、紀元前360年~前43年のエジプトの彫刻、13世紀ごろのとても大きな大理石彫刻「福音書記者聖ヨハネのワシがいる聖書台」など、とても古いもの、大きなもの、珍しい材質のもの、手芸的なものなど、多種多様な展示作品が楽しめました。

ランチは、2012年4月にリニューアルオープンしたメインダイニング、ミュージアムテラスで。窓が大きく緑がたっぷり見える気持ちのよいレストランです。カウンター席やライトなどに図書館的な雰囲気を取り入れて、広々していながら落ち着きがあります。お料理はどれもおいしくリーズナブルです。

本年も皆様にとって素晴らしい一年でありますように。